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広島のヒーロー・HIPPY、4000人と一緒に地元愛と平和を歌う「次の目標は武道館」

HIPPY「THE ヒーローアイランド計画 in ARENA」の様子。
9分前2025年06月16日 11:01

広島出身のシンガーソングライター・HIPPYが6月14日に広島・広島サンプラザホールにてメジャーデビュー10周年記念公演「THE ヒーローアイランド計画 in ARENA」を開催した。

「君に捧げる応援歌」で地元のヒーローに

学生時代に結成したバンド・maegashira解散後の2011年よりソロアーティストとしての道を歩み始めたHIPPY。2017年にリリースしたアルバム「HomeBase ~ありがとう~」の収録曲「君に捧げる応援歌」が数多くのプロ野球選手の登場曲として使用されたほか、TikTokやYouTubeで“令和の応援歌”として話題を呼び、若年層からも数多くの支持を集めている。一躍“広島のヒーロー”に躍り出たHIPPYの記念公演には親子連れからカップル、地元の往年のファンまで老若男女約4000人が会場に集い、チケットはソールドアウトとなった。

ステージでスタンバイしていたバンドメンバーが手拍子を促すと、ピースサインを高々と掲げたHIPPYが姿を現す。彼はメジャーデビュー前から歌い繋いでいる代表曲「RAINBOW」でライブをスタートさせた。地元広島での念願のアリーナ公演とあってHIPPYはライブ冒頭から気合十分。「初っ端からいけますか!」という呼びかけから始まった「We Can Make It」では早くも銀テープが発射され、客席のオーディエンスは手にしたテープとタオルを振り回して盛り上がった。

MCに入ると客席からHIPPYの名前を呼ぶ声や「おめでとう」の声が多数上がり、HIPPYはうれしそうにオーディエンスの声に耳を傾けて笑顔を見せる。「ここまで連れてきてくれてありがとう」と感謝の気持ちを伝えたHIPPYは「ここにいるそれぞれの存在を讃え合う拍手をしませんか?」と、舞台に立つ自分だけではなく会場に集まったすべての人に向けた拍手を巻き起こし、会場内をピースフルな空気感で包み込んだ。

広島の街で平和を歌う

「彼がいなければ僕はこの場所にいません」という紹介から、HIPPYの盟友であるTEEがステージに登場。数々の楽曲で声を重ねてきた2人はセンターステージでお互いにアイコンタクトを取りながら「dear DREAMER」を熱唱。TEEと入れ替わりで財部亮治がステージに駆け付けると2人で「ひろいしま」を歌う。曲間ではデビュー前からのHIPPYの盟友であり昨年3月に急逝してしまったABTVnetworkの荻野龍登ディレクターに向けたムービーが流れるなど、彼がここまでの道のりで携わってきた仲間たちへの感謝とリスペクトを込めた演出が続く。さらに「D can't stop it」では広島ドラゴンフライズ専属チアダンスチーム・FLYGIRLSがステージを華やかに彩る中、ゲストのKAYLLYが畳みかけるラップが楽曲のスパイスとなって会場に響いた。

広島を背負って歌うHIPPYはこの街に“原爆が落とされた”とことに触れ、彼が被ばく伝承活動を続けていることを語り始める。活動を続ける中で自身が実際に耳にしてきた被ばく者の声を代弁しながら「平和について歌う」と宣言し、「日々のハーモニー」を歌い始める。歌を通じて平和への思いを伝承することを願うHIPPYは、自身の出身校の後輩でもある崇徳中学高等学校・グリークラブの生徒をステージに招き入れ、学生たちと声を重ねた。

俺たちには命がある!

数々のゲストを交えた中盤を経て、HIPPYは満を持して代表曲「君に捧げる応援歌」を歌唱。客席からは待ってましたと言わんばかりに歓声と手拍子が上がり、ライブはクライマックスに向けて熱を帯びていく。この曲ではステージ横のスクリーンに客席のオーディエンスたちが次々と映し出され、会場に集った誰もが口ずさめるこの曲をみんなで歌い上げる景色が広がった。

ライブ終盤は再びFLYGIRLSのチアダンスが華やかに楽曲を彩った「WIN TOGETHER」、HIPPYの咆哮のようなシャウトが会場内に響き渡った「YOAKE」、バンドメンバーがソロ回しで会場のボルテージを引き上げた「チェンジ」を経て、ライブ本編最後の曲へ。「紅白に出たい」という夢を熱く語ったHIPPYは、オーディエンスが打ち鳴らす手拍子のリズムに合わせて「サクハナ」を披露。曲の最後、花開いた花びらが舞うような桜吹雪の中、HIPPYは「夢があるとか、夢がないとか。仕事があるとか、仕事がないとか、目標があるとか目標がないとか。でも俺たちには、俺たちには命がある!」と高らかに宣言し、ライブ本編の幕を閉じた。

次に目指すべき場所は武道館

HIPPYが姿を消すと客席からはすぐさまアンコールが巻き起こり、ライブはアンコールに突入。再びステージに姿を表したHIPPYは「楽しすぎるんですけどー!」とステージに寝転がり、ライブの終わりを寂しがる。地元に根ざした活動をするだけでなく、地元の学生たちのフックアップも欠かさず行っている彼は、楽曲制作に力を貸してもらった広島県高校生活動推進委員会の学生と、呉市立呉高等学校の吹奏楽部をステージに招き入れ、学生たちと「ぼくらのスタートライン」を披露した。「ここをゴールにしない、ここをスタートにする」と曲に込めた思いを明かした彼は「このサンプラザホールが新たなスタート地点である」「次に目指すべき場所は武道館」と、新たな目標をファンの前で宣言した。

この日最後の楽曲を披露する前に再びTEEが登場。再登場まで時間が空いたことに不安になったTEEは「HIPPYは俺のこと好き? 俺と広島、どっちが好き?」と詰め寄り、HIPPYを困惑させる。同じく広島出身の2人は、地元のことを歌った「きんさいや」を披露。この日のゲストがステージ上に集結して肩を組んで体を揺らすと、客席のオーディエンスたちも肩を組んで左右に体を揺らして音楽を楽しんでいた。

セットリスト

HIPPY「THE ヒーローアイランド計画 in ARENA」2025年6月14日(土)広島サンプラザホール

01. RAINBOW
02. We Can Make It
03. 四季彩 -SHIKISAI-
04. きっと神様は進めというだろう
05. dear DREAMER
06. ひろいしま
07. 大丈夫さ
08. D can't stop it
09. 威風堂々
10. Last Love(Piano Ver.)
11. ジョークまじりのアイラブユー
12. 日々のハーモニー
13. ほしになった町
14. 君に捧げる応援歌
15. 生涯HERO
16. WIN TOGETHER
17. YOAKE
18. チェンジ
19. サクハナ
<アンコール>
20. 意気揚々
21. ぼくらのスタートライン
22. きんさいや

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