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トリプルファイヤーがおしゃれなビルボードでライブ、夜の六本木に響いた「相席屋に行きたい」

トリプルファイヤー「アルティメットパーティー12」の様子。(Photo by morookamanabu)
6か月前2025年07月24日 9:04

トリプルファイヤーが7月20日に東京・ビルボードライブ東京でワンマンライブ「アルティメットパーティー12」を開催した。

ビルボードライブ東京は、「都心の上質な日常」をコンセプトとした六本木・東京ミッドタウンの4Fに位置するライブレストラン。一流シェフの料理と選りすぐりのドリンクを味わいながらライブを楽しめるラグジュアリーな空間だ。そんな場所にトリプルファイヤーを放り込んだら、いったい何が起こるのか。未知の体験を求めてファンは六本木に足を運んだ。1st Stageと2nd Stageの2部制で行われた本公演のうち、この記事では19:00開演の2nd Stageの模様をレポートする。

彼らなりの正装で登場

開演時刻を迎えると、観客の間を通って吉田靖直(Vo)、鳥居真道(G)、山本慶幸(B)、大垣翔(Dr)、サポートメンバーの沼澤成毅(Key)、シマダボーイ(Perc)、池田若菜(Fl, Sax)がステージに登場。吉田らはジャケットやワイシャツを着ており、会場のフォーマルなムードに少しでも合わせようという意気込みが感じられる。しかし、そんな空気をすぐさまぶち壊すように吉田は「お願いしまーす」と早口で挨拶し、沼澤が不協和音をジャーン!と鳴らしてライブが始まった。1曲目は「テレビまた嘘をつく 馬鹿が騙されていく」という歌い出しの「ユニバーサルカルマ」。トリプルファイヤー独自の不穏で怪しい世界観が会場を早速染め上げていく。

マイクスタンドの前で気怠げにボソボソと歌う吉田とは裏腹に、バンドメンバーの演奏はずっしりと力強く、池田のフルートは軽やかに鳴り響く。そんなバンドのエネルギッシュなセッションから続けざまに演奏されたのは、前回のワンマンでも披露された新アレンジの「次やったら殴る」。バンドに背中を押されるように吉田は体を動かしながら「今回は本当にやる! 俺は男らしく生きる!」と声を張り上げ、その歌声にはエフェクトがかかって会場に響き渡った。

限定カクテルはどんな味?

卓越したスキルのバンドメンバーにより、音源とは大きく異なるアレンジが楽しめるのが、トリプルファイヤーのライブの醍醐味だ。吉田が缶ビールをプシュっと開けて突入した「お酒を飲むと楽しいね」では、彼が「本当はー!(明るいぜ)」と歌い上げたところで、吹奏楽などでもおなじみのラテン風ロックナンバー「Tequila」のカバーにスイッチ。軽快な演奏に乗って吉田はマラカスを振って、明るく楽しい姿を見せる。

そこから「お酒を飲むと楽しいね」に戻り、酒を飲みながら叫ぶように歌った吉田は「テキーラを一瞬吐き出しそうになりました」という告白で最初のMCを始めると、この日限定のオリジナルカクテルを紹介。クランベリーを主体とし、赤とオレンジのグラデーションで燃え盛る炎を表現したオリジナルカクテルについて、吉田は「まあやっぱり白い炎が一番熱いみたいなところありますからね……本物っぽいバラも入ってます」と説明し、ひと口飲むと「ああ……梅っぽい?」と感想を伝えた。

投票は期日前に行ったほうがいい

ライブは最新アルバム「EXTRA」の楽曲を中心に、新曲や旧曲を織り交ぜて展開。7年ぶりのアルバムとして大きな話題を呼んだ「EXTRA」だが、早くもリリースから1年が経とうとしており、アルバムをレコーディングした7人の編成もすっかり板に付いている。彼らのグルーヴィな演奏を今回観客は着席でしっかりと堪能。ファンの多くがライブ序盤に気付いていたことだろうが、ストイックで高い演奏力を持つトリプルファイヤーとビルボードライブの相性はよく、思いのほか違和感はほとんどなかった。

もちろん吉田が歌う歌詞の内容やMCは別で、時折シュールな瞬間が訪れる。2回目のMCでは、吉田がこの日に投開票が行われた参議院選挙について語った。リハーサルが終わったあと、機材車で新宿まで投票に行き、1st Stageの5分前に戻ってきたという彼は「なんかいつもこういうことしてんなと思って……期日前投票行ったほうがよくないっすか? 当日にやる意味マジでないっすよね。本当にそう思います」とぼやくと、「本当に来てくれてありがとうございます」と無理やり言葉をつなげた。

東京の一番お金が集まりそうな場所で

ライブ終盤、バンドの演奏は一層熱を帯びていき、鳥居のギターソロが炸裂する新曲や、ダンサブルなキラーチューン「ギフテッド」で会場は高揚感でいっぱいに。ここでバンドの現在の代表曲と言える「相席屋に行きたい」が始まると、ステージ後ろのカーテンが徐々に開き、きらびやかな夜景が現れる。長いイントロを経て歌い始めた吉田は、六本木の夜景とバンドのファンキーな演奏をバックに「相席屋に行きたい」と連呼。誰も観たことのない衝撃的な光景を前にして観客は釘付けとなった。

さらにアンコールでは、「東京の一番お金が集まりそうなところに来て……やっぱ普段行かない場所なんで、うれしいことがたくさんあります。まあ特になんもないんですけど……」という吉田の取り留めのないMCから、ワンマン恒例のカバー曲が披露された。吉田の友達をギロ奏者として迎えて今回演奏されたのは、なんとサザンオールスターズ「愛の言霊~Spiritual Message~」のカバー。メンバーがなぜこの曲を選んだかは不明だが、エキゾチックな曲調はトリプルファイヤーの現在のモードに不思議とハマっていた。そして吉田がバンドメンバーを改めて紹介すると、最後は狂騒的な新アレンジの「スキルアップ」へ。バンドが激しい演奏を繰り広げる中、吉田の素っ頓狂な歌と池田のサックスが唸りを上げ、会場は異様な興奮で満たされていった。

なおトリプルファイヤーは明日7月25日に野外フェスティバル「FUJI ROCK FESTIVAL '25」に出演。11月から12月にかけては東名阪ワンマンツアー「アルティメットパーティー13, 14, 15」を行う。

セットリスト

トリプルファイヤー「アルティメットパーティー12」2025年7月20日 ビルボードライブ東京 セットリスト

01. ユニバーサルカルマ
02. 次やったら殴る
03. お酒を飲むと楽しいね
04. 新曲
05. シルバースタッフ
06. 普通は走り出す
07. 新曲
08. スピリチュアルボーイ
09. 新曲
10. サクセス
11. 新曲
12. ギフテッド
13. 相席屋に行きたい
<アンコール>
14. 愛の言霊~Spiritual Message~(オリジナル:サザンオールスターズ)
15. スキルアップ

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