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石狩湾を熱狂で包んだ25回目の夜明け、「RISING SUN ROCK FESTIVAL 2025 in EZO」2日間をレポート

終演直後のSUN STAGEの様子。
約1年前2025年08月18日 10:01

8月15日と16日に北海道・石狩湾新港樽川ふ頭横野外特設ステージで「RISING SUN ROCK FESTIVAL 2025 in EZO」が行われた。1999年に誕生した日本初の本格的オールナイト野外ロックフェスティバルは、今回で25回目の開催を迎えた。

レキシでSUN STAGE開幕

午後、真夏の日差しが傾き始めた頃、SUN STAGEに姿を現したのはレキシ。主催者・WESSの若林良三氏から「ミスター・ラサロ」と呼び込まれ、観客が掲げた稲穂が一斉に揺れる光景に迎えられた彼が、1曲目「きらきら武士」でライブを始めると、場内からは大きな手拍子が湧く。同じ時間にRED STAR FIELDでライブをしているRIP SLYMEの「楽園ベイベー」などのカバーや替え歌を交えながら、レキシは自由奔放に会場を盛り上げ、フェスの幕開けにふさわしい華やかな時間を作り上げた。

離婚伝説、君島大空、シャイトープが登場

RED STAR FIELDでは離婚伝説のライブがスタート。松田歩(Vo)のハイトーンな歌声と別府純(G)のギター、そしてキーボードの音色が夏の空気に重なり、青空や緑までも鮮やかに感じさせる。森を抜けると、木材や布などナチュラルな装飾に彩られたBOHEMIAN GARDENでは初出演の君島大空 合奏形態が美しい旋律を紡ぎ、技巧と衝動を融合させたセッションを森に響かせていた。夕暮れが近付くと、無骨なガレージ風のdef garageのステージにシャイトープが登場。肩肘を張らない等身大のロックで観客の胸を熱くした。

雪辱果たす9mm Parabellum Bullet、大合唱のSUPER BEAVER

屋根のあるEARTH TENTは最もライブハウスに近いステージ。SHADOWS、RIZEとライブハウスの猛者たちの出番が続き、すっかり灼熱の空間と化していた。そんな中に現れたのは、昨年の空港トラブルによるキャンセル、2019年の台風による中止という2度の雪辱を経ての出演となった9mm Parabellum Bullet。溜め込んだエネルギーを全開で解き放ち、攻撃的なサウンドでEARTH TENTを揺さぶる。SUN STAGEのトリを務めたSUPER BEAVERは結成20周年イヤーの真っ最中。「20年で立てたこの舞台、あなたと音楽をやれてうれしく思います!」と渋谷龍太(Vo)が叫び、SUN STAGEは大合唱に包まれた。

FRIDAY NIGHT SESSIONに今年も豪華面々

夜がふけても音楽は止まらない。23時、RED STAR FIELDでは通し入場券を持つ参加者のみが楽しめる恒例企画「FRIDAY NIGHT SESSION」が行われ、奥田民生、岸田繁(くるり)、はっとり(マカロニえんぴつ)、後藤正文(ASIAN KUNG-FU GENERATION)、喜多建介(ASIAN KUNG-FU GENERATION)らが次々と登場。お互いの曲をカバーし合う貴重な瞬間を繰り広げた。さらにテントエリアと隣接したPROVOやgreentope、RED STAR CAFEといった場所でもDJやライブが繰り広げられ、深夜まで音楽が途切れることはなかった。

2日目の幕開けは宮本浩次

2日目の幕開けを担ったのは宮本浩次。「悲しみの果て」「今宵の月のように」といったエレファントカシマシの代表曲を畳みかけつつ、哀愁たっぷりの歌謡曲「冬の花」、疾走するメタルナンバー「Over the top」などソロならではの幅広い音楽性を存分に発揮した。さらには「俺たちの明日」でステージを降りて客席の間を走り抜けたりと、衰えぬ破天荒ぶりを見せつけてトップバッター務め上げた。

一方、def garageにはTOOBOE、Aoooといったボカロシーンゆかりの新世代アーティストが出演し、世代を超えたラインナップを示した。

ポルノグラフィティは平和への思いを込めて

SUN STAGEに登場したポルノグラフィティも、キャリア26年目にしてRSR初出演。岡野昭仁(Vo)は「恋焦がれていました」と語り、ロックモード全開でこのステージに挑んだ。また8月15日が終戦記念日であることに触れ、NHK広島「被爆80年プロジェクト わたしが、つなぐ。」テーマソングに書き下ろした「言伝 —ことづて—」を平和への思いを込めて歌い上げた。

17年ぶりの椎名林檎、強力ゲスト続々のスカパラ

21時前にフェス終盤戦の始まりを告げる花火が夜空を彩り、その直後にSUN STAGEに現れたのは着物姿の椎名林檎。2008年以来17年ぶりとなるRSR出演で、宮本浩次との「獣ゆく細道」を含むステージを展開し、観客を大いに沸かせた。

RED STAR FIELDでは東京スカパラダイスオーケストラが豪華ゲストを迎えて熱演、これまでコラボしてきたChevon、TAKUMA(10-FEET)、TOSHI-LOW(BRAHMAN)、ムロツヨシ、そしてこの日3度目のステージとなる宮本浩次が次々に登場し、場内の熱気をさらに押し上げた。

BRAHMANはRED STAR FIELD、ChevonはEARTH TENTでトリ

RED STAR FIELDのトリを務めたのはBRAHMAN。スカパラホーンズや細美武士(ELLEGARDEN、the HIATUS、MONOEYES)との共演を交えながらほぼノンストップで突き進む。そしてEARTH TENTのトリを任されたのは、北海道札幌市出身にして初出演のChevon。谷絹茉優(Vo)が思いを込めて何度も「ライジングサン!」と呼びかけ、強烈な歌声とシャウトでオーディエンスを牽引した。

25回の歴史の中で初、SHISHAMOが大トリ務める

そしてついにクロージングアクト・SHISHAMOがステージへ。宮崎朝子(G, Vo)の歌う淡い恋心は、ソリッドなバンドサウンドと溶け合いながら、広大な石狩の空へと解き放たれていった。バンドが刻むリズムに合わせて、空の色も刻一刻と変わっていく。MCで宮崎は「最初に大トリのオファーをいただいた時は不安でした」と率直に語ったのち、ステージ前方を指さしながら「でもこの景色を見たときに、みんなと一緒に朝日が見れるんだって、うれしい気持ちでいっぱいになりました」と続けた。さらに、25回の歴史の中で女性だけのバンドが大トリを務めるのは初めてということに触れて、「普段は男だ女だと意識することはないけれど、広い意味でとてもうれしい。これはSHISHAMOがどうというより、大きな意味があるように感じます」と語り、観客と歴史的な瞬間を共有した。

その意思を込め、後半は力強いナンバーを連発。空には残念ながら薄雲がかかり、昇る朝日そのものは見えなかったが、それでも彼女たちのサウンドは、まるで雲間から差し込む光のように輝きを増していた。「また来年もここで一緒に朝日を見ましょう」と観客と約束を交わし、東京スカパラダイスオーケストラのホーンズを迎えての「明日も」でフェスのフィナーレを飾った。

なお、夜明けとともに次のRSRの開催が発表され、次回は2026年8月14日と15日に行われることが明らかになった。

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