X JAPANのリーダー・YOSHIKIが本日12月18日に東京・パークハイアット東京で記者会見を行い、クラシック公演「YOSHIKI CLASSICAL 2026 覚醒前夜 Tokyo 3 Nights 世界への第一章」の開催を発表した。
YOSHIKI“普通の記者会見”
会見の冒頭でYOSHIKIは「今日は普通の記者会見です」と語っていたが、クラシック公演の発表のみならず、2025年の振り返りや、「AI YOSHIKI」とYOSHIKIの会話、本人による新曲のピアノ演奏と盛りだくさんの内容となった。「YOSHIKI CLASSICAL」は2013年にスタートしたクラシック公演。YOSHIKIはこれまでにニューヨーク・カーネギーホール、ロサンゼルス・ドルビーシアター、ロンドン・ロイヤル・アルバート・ホールという英米の名門会場で公演を成功させ、日本人として初めてこの3会場を制覇した。2023年以来3年ぶりの開催となる来年の「YOSHIKI CLASSICAL 2026 覚醒前夜」は、2026年4月3日から5日までの3日間、東京・東京ガーデンシアターで実施される。会見でYOSHIKIは、2024年10月に3度目となる首の手術を受け、その後もリハビリを継続してきたことに触れ、「完治しないままツアーを行った過去の反省もあり、今回は慎重にリハビリを続けてきた」と説明。そのうえで、「来年から本格的にアーティスト活動を再開する。その第1弾を東京で始め、世界へ向かっていく」と語り、海外での公演についても示唆した。
サウジアラビアで過去と未来の間に立った
YOSHIKIの誕生日である11月20日にサウジアラビア・アルウラのユネスコ世界遺産ヘグラで行われたクラシック公演についても言及があった。この公演は、YOSHIKIにとって術後初の本格的なクラシックコンサートであり、日本とサウジアラビアの国交樹立70周年を記念する文化交流事業の一環として実現したもの。現地では世界的トランペッターのイブラヒム・マーロフと共作した新曲「ALULA」や、「紅」のクラシックアレンジが披露された。YOSHIKIは「2000年前の世界遺産をバックに演奏し、目の前には現地の方や日本から来てくれたファンがいました。過去と未来の間に立って演奏しているような感覚だった」と、ヘグラ公演が自身にとって特別な体験だったことを振り返った。会見中にはサウジアラビアで撮影された、ラクダに乗るYOSHIKIの姿も紹介され、「馬にも乗ったことがないんですが、ラクダに乗りました。かわいかったです」と振り返った。公演の模様は、1月8日にNHK総合、1月24日にWOWOWで放送されるとのことだ。
YOSHIKI vs AI YOSHIKI
会見中盤には、YOSHIKI自身をモデルにした「AI YOSHIKI」が登場。YOSHIKIとAIが実際に会話を交わす場面が設けられ、YOSHIKIは「けっこう頭がいいんですよ」「日本語版はかなり優秀」と紹介したAI YOSHIKIとの会話を披露し、「AIの自分と会話しているのは不思議な感覚」と率直な印象を語った。またAIを通じて自身がどう認識されているかを客観的に感じ取れる点にも触れ、記者や会場に招待されたファンの関心を集めた。
YOSHIKIが寄付を公表する理由
YOSHIKIは2025年を振り返り、この1年を「リハビリの年」と総括。ロサンゼルスではフィジカルセラピストの指導を受けながらトレーニングを続け、日本では自主トレーニングを行っていたという。手術後は生活リズムも変化し、“超夜型”から朝型の生活へ移行したことも明かした。1年を振り返る中でYOSHIKIは、継続的に行っている慈善活動についても言及。寄付を行うたびに発表している理由について、「寄付を公表するたびに批判を受けることもあるんですが、公表することで支援の輪が広がる。自分1人の力は小さいが、発信することで支援が数十倍、数百倍にもなるはず」と説明。さらに世界各地で起きている災害などを知ってもらうためにも、「公表する意義がある」と自身の考えを語った。なおYOSHIKIは今年の漢字をリハビリの苦しさなどから「涙」とし、来年はさまざまなプロジェクトが発表となることもあって「驚」になると予告した。
これからのYOSHIKI
YOSHIKIは、4日後の12月22日にアメリカ・ニューヨークで行われるJonas Brothersのコンサートにスペシャルゲストとして出演。年末年始はアメリカ、ヨーロッパで過ごすそうで、「おせちを食べたいけど持っていけないかな。アメリカでは年越し前からHappy new yearって言うんで、フライングおせち料理をするかも」と、郷土愛をにじませた。「最後に自分が住むところは日本と決めている」という言葉もあり、世界中を飛び回るYOSHIKIの日本への愛情の深さがうかがえた。
2026年に向けては、新曲「LARME」を1月23日に全世界配信することが発表された。「20年以上前に作った、2分ほどの短いクラシック曲」であり、「発表するタイミングがようやく来た」とのことで、YOSHIKIはこのほかにも多数の新曲を来年に発表する予定があり、「音楽家としての活動も本格化させる」と意気込んだ。またYOSHIKIは会見の終盤には新曲「LARME」を披露。続けてサンタの帽子をかぶり、自身のオリジナルワイン「Y by YOSHIKI」を飲んでから、クリスマスソング「きよしこの夜」も演奏した。終始「普通の記者会見」を強調していたYOSHIKIだったが、クラシック公演を起点に音楽家としての活動を本格的に再始動させるという来年の方向性を明確に示す内容となった。
公演情報
YOSHIKI CLASSICAL 2026 覚醒前夜 Tokyo 3 Nights 世界への第⼀章
2026年4月3日(金)~5日(日)東京都 東京ガーデンシアター


