JOYSOUND 音楽ニュース
powered by ナタリー
「JOYSOUND X1」公式サイトJOYSOUND公式キャラクター「ジョイオンプー」

ART-SCHOOLがDNA引き継ぐThe Novembers、indigo la Endと競演した夜

ART-SCHOOL(撮影:中野敬久)
10か月前2026年01月09日 5:05

ART-SCHOOLのトリビュートライブ「Dreams Never End vol.2」が、1月7日に東京・Spotify O-EASTにて開催された。

「Dreams Never End」は、昨年8月にART-SCHOOLの結成25周年を記念してリリースされたトリビュートアルバム「Dreams Never End」と連動したライブ企画。ART-SCHOOLとアルバムに参加したアーティストが出演するトリビュートライブで、今回はindigo la End、The Novembers、ART-SCHOOLによるライブが実現した。

The Novembers

キャリアを考えると、indigo la Endがトップバッターかと思われたが、1番手を務めたのは意外にもThe Novembersだった。彼らが最初に演奏したのは「Dreams Never End」でカバーした「SWAN SONG」。少しテンポを落としてアレンジされたThe Novembers流の「SWAN SONG」では、優美なベースラインときらめくようなギターサウンドの上で小林祐介(Vo, G)の切なさをはらんだ歌声が響いた。

「Rainbow」でダイナミックなプレイを繰り広げた小林は「ART-SCHOOLからもらった感性で作った昔の曲」と次に披露する「Misstopia」を紹介。4人は鋭さと柔らかさが共存するドリーミーなサウンドを鳴らし、小林は気持ちよさそうに美麗なファルセットボイスをオーディエンスに届けた。「New York」では、ケンゴマツモト(G)、高松浩史(B)、吉木諒祐(Dr)が繰り出すダンサブルなサウンドに乗ってマイクを手にした小林が躍動し、会場中にシンガロングを巻き起こした。

小林は多大な影響を受けているART-SCHOOLとの出会いを語り、「出会ったあの頃の思い出がこれから増えることはないけれど、今日という日はそれに見合うだけの宝物。あのときもらったものをこれからもずっと大事にしていきたい」と述べると、ラストソング「今日も生きたね」を披露。ドラマチックなサウンドでオーディエンスを包み込み、ステージを終えた。

indigo la End

1人先に登場した佐藤栄太郎(Dr)がドラムを激しく叩く。そこに次々とメンバーが音を重ねていき、技巧派バンドで知られるindigo la Endらしく、初っ端からその片鱗を覗かせ、オーディエンスの期待を高めていく。indigo la EndはThe Novembersと比べるとART-SCHOOLとのつながりが希薄で、今回のライブで初めて彼らのライブを観るオーディエンスも多かったはずだ。そんな中で彼らが1曲目に選んだのは「たまゆら」。川谷絵音(Vo, G)のボーカルで始まるこの曲では、彼の歌の巧みさで一瞬にして観客を引き込んだのち、美しいコーラスワークと盤石なバンドサウンドを繰り出し、1曲目にして会場を掌握してみせた。

indigo la Endは「プレイバック」を爽快感たっぷりに演奏したあと、後鳥亮介(B)の剛健なベースラインと長田カーティス(G)のうねりを上げるギターサウンドが絡み合う「左恋」、コーラスワークとエネルギッシュなバンドサウンドで魅せる「盲目だった」を披露。そしてART-SCHOOL「スカーレット」をindigo la Endらしい綿密なアレンジで演奏し、オーディエンスを熱狂させた。

直後のMCで川谷はThe Novembersを経由してART-SCHOOLにたどり着き、接点のなかったART-SCHOOLの木下理樹の指名で「Dreams Never End」に参加することになったという経緯や初めて聴いたART-SCHOOLの曲だという「スカーレット」をカバーする感慨深さなどを述べた。小林、木下と飲んだ際のエピソードも披露して会場を笑わせたあと、indigo la Endは最後に「晩生」をプレイ。佐藤が立ち上がってドラムを叩き始まったアウトロパートでは、各メンバーがなりふり構わずダイナミックな演奏を繰り広げる。約5分ほどそれぞれの楽器の音をぶつけ合ったメンバーたちは場内にギターのハウリング音が鳴り響く中、強烈な余韻を残してステージを去った。

ART-SCHOOL

ART-SCHOOLは戸高賢史(G)の鮮やかなギターストロークから「スカーレット」でライブをスタート。木下理樹(Vo, G)のイノセントな歌声が轟音の中をくぐり抜けるART-SCHOOLのシグネチャーサウンドでオリジナルの唯一無二感を強く印象付けた。冬らしい光景が思い浮かぶサウンドが印象的な「ガラスの墓標」を演奏したあと、木下と戸高はトリビュートアルバムのリリースを経て今回のライブをできる喜びを語る。しかし木下は「indigo la Endの『sweet spider』っていう曲が大好きで、ほかにも好きな曲がいっぱいあるんですけど全然(セトリに)入ってねえじゃんって(笑)」と、indigo la Endの好きな曲が聴けなかったことを悔やみ、戸高は「また対バンお願いしないとね」と木下を励ました。

その後ART-SCHOOLは「フラジャイル」や「ステート オブ グレース」といった繊細さと荒々しさが共存するナンバーを熱演。結成から25年経っても変わらないART-SCHOOLらしさと進化を見せるバンドアンサンブルでファンを魅了した。

木下は「新年一発目のライブがThe Novembersとindigo la Endとできてまた夢が広がっていくというか。2組ともロマンや夢がギュッと詰まっているから、僕もそれを見てなんか燃えるものがありました。ありがとうございました」と2組と競演したこの日を噛み締め、「Just Kids」や「Outsider」「ロリータ キルズ ミー」といった疾走感のある楽曲で駆け抜けていく。ラストはThe Novembersも披露した「SWAN SONG」をじっくりと演奏。アンコールでは「ウィノナライダーアンドロイド」と「FADE TO BLACK」をプレイし、2026年一発目のライブを締めくくった。

次回の「Dreams Never End」は2月8日に東京・LIQUIDROOMで行われるDOPING PANDAとのツーマンライブ。その後も多数公演が発表されているので気になる人はチェックしてみよう。

セットリスト

「Dreams Never End vol.2」2026年1月7日 Spotify O-EAST

The Novembers

01. SWAN SONG
02. Seaside
03. Rainbow
04. Misstopia
05. Ghost Rider
06. New York
07. BOY
08. 今日も生きたね

indigo la End

01. たまゆら
02. 24時、繰り返す
03. プレイバック
04. 左恋
05. 盲目だった
06. スカーレット
07. 晩生

ART-SCHOOL

01. スカーレット
02. NEGATIVE
03. BOY MEETS GIRL
04. ガラスの墓標
05. We Are All Broken
06. フラジャイル
07. ステート オブ グレース
08. Just Kids
09. Outsider
10. ロリータ キルズ ミー
11. SWAN SONG
<アンコール>
12. ウィノナライダーアンドロイド
13. FADE TO BLACK

公演情報

ART-SCHOOL TRIBUTE LIVE 「Dreams Never End vol.3」

2026年2月8日(日)東京都 LIQUIDROOM
<出演者>
ART-SCHOOL / DOPING PANDA

ART-SCHOOL TRIBUTE LIVE 「Dreams Never End vol.4」

2026年2月11日(水・祝)東京都 LIQUIDROOM
<出演者>
ART-SCHOOL / ストレイテナー

ART-SCHOOL TRIBUTE LIVE 「Dreams Never End vol.5」

2026年2月25日(水)大阪府 梅田CLUB QUATTRO
<出演者>
ART-SCHOOL / LOSTAGE / Age Factory

ART-SCHOOL TRIBUTE LIVE 「Dreams Never End vol.6」

2026年3月18日(水)神奈川県 KT Zepp Yokohama
<出演者>
ART-SCHOOL / ASIAN KUNG-FU GENERATION

ART-SCHOOL TRIBUTE LIVE 「Dreams Never End vol.7」

2026年4月3日(金)東京都 Zepp Haneda(TOKYO)
<出演者>
ART-SCHOOL / MO'SOME TONEBENDER / syrup16g

関連記事

くるりのステージの様子。(撮影:井上嘉和、岡安いつ美)

くるり「京都音博」が迎えた20回目の節目「胸がいっぱいになりました。支えてくれてありがとう」

6日前
「FM802 ROCK FESTIVAL RADIO CRAZY 2026」キービジュアル

「レディクレ」にCreepy Nuts、緑黄色社会、Aimer、ユニコーン、SiM、ウルフルズら追加

7日前
©︎ナタリー

「COUNTDOWN JAPAN」今年も5日間開催!第1弾で90組超の出演アーティスト一挙発表

8日前
「ART-SCHOOL TRIBUTE LIVE Dreams Never End AFTER PARTY」の様子。(撮影:中野敬久)

ART-SCHOOL流の“アフターパーティ”でトリビュートライブシリーズに幕

9日前
「LOVE/HATE ART-SCHOOL 木下理樹 回想録」表紙画像

ART-SCHOOL木下理樹の“回想録”発売 後藤正文との対談や五十嵐隆、ホリエアツシらの“証言集”収載

10日前
ART-SCHOOL

ART-SCHOOLが初のFC公演、ファン投票をもとにしたセットリストで

10日前
「EIGHT-JAM」9月27日放送回より。 ©テレビ朝日

BOOM BOOM SATELLITESとはどんな存在だったか?「EIGHT-JAM」で“踊れるロックバンド”特集

25日前
「BIG-O 大古希祭『小野島大70th Birthday Live』」フライヤー

音楽評論家・小野島大の古希祝う「BIG-O 大古希祭」にヤマジカズヒデ、中村達也、BAKIら

25日前
The Novembersのアナログ告知画像。

The Novembersアナログ4作品の詳細明らかに、DAIZAWA RECORDS設立25周年企画

27日前
「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2026」ロゴ

「ロッキン」最終日は台風25号接近の影響を受け中止 Ado、ホルモン、WANIMA、櫻坂46ら出演予定だった

約1か月前