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WACKオーデ合格者ゼロで終了、渡辺淳之介「“無理ができるあなた”は勝ちやすい」候補生にエール

「WACK合同オーディション2026」候補生
7分前2026年03月28日 14:06

音楽事務所WACKの合宿型オーディション「WACK合同オーディション2026」が、3月22~28日に長崎・壱岐島で開催された。この記事では、最終日の本日3月28日に行われた審査結果発表の模様を中心にお届けする。

WACK“第1章”終了

WACK代表・渡辺淳之介は2025年12月に「WACK“第1章”を終了させる」と宣言。それは豆柴の大群を除くWACK所属グループである、GANG PARADE、KiSS KiSS、ExWHYZ、ASP、BiTE A SHOCKを2026年内に順次解散させるという衝撃的な内容だった。合宿の初日には、候補生たちを前に「今までのやり方が通用しなくなった」と正直な思いを吐露。そこには、K-POPをはじめとする音楽シーンにおける実力派、技巧派に感じた圧倒的な敗北感があったという。

また自身が率いるWACKについては、BiSHの「NHK紅白歌合戦」出場や、東京ドームでの解散ライブといった華々しい功績がある一方で、WACKを含む地下アイドルシーンについて「バイアスのない世界から見たら、ただ下手なだけ」とも分析。さらに候補生たちに向けて渡辺は、「ダンスも歌も時間がかかる。これから毎日欠かさず、常に努力をしていかなきゃいけない」「一夜漬けでやろうとしている人がいるなら、今のWACKにはいらない」と発言。渡辺がこれからのWACK所属アーティストに求めるのは、かつてのWACKに見られた破天荒さではない。

今年の「WACKオーデ」は?

なお今回の合宿では、「自身の活動における具体的な目標設定」を考えて渡辺にプレゼンするという課題が序盤に非常な大きなウェイトを占めた。また原因はその課題に限らず、現役のナ前ナ以(ASP)を含む大量の脱落者が相次ぎ、3日目には候補者がタテ・マエのみになる。またその日の午後に緊急招集された現役WACKメンバーのココ・パーティン・ココ(GANG PARADE)が、その日のうちに壱岐島に駆けつけるというサプライズも。4日目には追加候補生を募る緊急現地面接の結果、一度は脱落したゲンジツユア、HANANOANA、新規参加のナ前アリの計3名が戦線に加わった。さらにその日、オーディションのメイン軸とは別に、現地合宿所の一室では、一度脱落したRYUUSEiKOが、BiS「LOVE」を5時間以上かけて、80回連続でパフォーマンス。その様子は非公開だったが、彼女は努力を渡辺に認められ、合宿に復帰した。

残る候補生4人の「FiNAL DANCE」

前日6日目までの合宿は、脱落と復帰を繰り返しながら候補生が最終的に4人に絞られ、緊張感の強い空気が続いていた。最終日では、候補生が夜明け前の早朝5時前から最終審査に向けた練習に励む。そして10時に4人の候補生によるBiS「FiNAL DANCE」のパフォーマンス審査が行われた。

審査終了後、すぐに各候補生が1人約2分のスピーチに臨んだ。まずゲンジツユアは「2度機会をいただき、本当にありがとうございました。自分を受け入れられない私を受け入れて面談をしてくださった渡辺さん、相談に乗ってくれて意見をくれたスタッフや候補生の皆さん、そして最後に自分たちが思ってることを言い切って、『FiNAL DANCE』をしてくれた3人にも本当に感謝しています」と述べ、「私の最大の反省点は、この合宿に来ることがなかったら、きっと自分の弱さとは1度も向き合うことがなくて、ずっと逃げて生きていただろうというところでした」と振り返った。さらに「同じ夢、同じ目標を持って一緒に行動できる仲間がいるのは、本当に当たり前ではないです。私はまだ自分のすべてに自信を持っていないけど、今回、くよくよして泣いても気持ちを持ち直せたから、1歩前にすごく進めたと思っています」と続け、「弱い部分も、うまくできない部分とか、褒められた部分も受け入れて認めて、これからも成長していきたいと思いました」と締めくくった。

タテ・マエは「7日間ありがとうございました。渡辺さん、親身になってくれたスタッフの皆さん、候補生のみんな、わざわざ1人で来てくれたココさんのおかげで、私は夢に向かって必死にがんばる場をいただくことができました」と感謝を述べ、「私1人では何もできなくて、パフォーマンスだって、それよりグループのほうが心強くて楽しくて。だから挨拶とか、言われたことをやるとか、当たり前のことは絶対にしなきゃいけないし、本気で向き合いたいと思っていただくために、本気でぶつからなきゃいけないと思いました」と語った。続けて「私は今回のWACKに入りたくて、やっと渡辺さんの合宿に連れてきてくださるチャンスをくださって、何回もチャンスもくださって。でも、もし合格してアーティストとして生きる道の中で1回チャンスを失ったら、もうそれっきりかもしれないし、ヒントだって誰もくれなくて、自分で考えなきゃいけないかもしれないから。だからこそ、自分で考えて考えて、素直に、そのとき自分がやんなきゃいけないと思ったことで後悔しないように、チャンスを失わないようにやらなきゃいけないと思っています」と決意を表明。目標については「そのとき伝えたいと思ったことをパフォーマンスで伝えることができる人になることです。それをするためには自分が伝えたいことはなんなのかっていっぱい考えなきゃいけないし、いっぱい伝えたいって思わなきゃいけなくて、苦しくて、でも幸せで。だから私はWACKでこの目標のためにがんばり続けたいと思いました。この目標があれば、私は走り続けられます」と述べた。

RYUSEiKOは「2度チャンスを与えてくださった渡辺さん、本当にありがとうございます。こういうオーディションでは負けたら終わりで、こうやってチャンスを与えていただけることは当たり前ではないので、本当に感謝しています」と切り出し、「私は3日目に自分に限界を決めつけて、『できない』と言ってしまって、1度脱落してしまったんですけど、家に帰ってから夢を持つきっかけとなったBiSさんの「101回目のカーテンコール」をもう1度見直して、そしてお母さんからのひと声でやらなきゃって気持ちになったし、どうしてもWACKのアイドルになりたかったので、もう一度挑戦させていただきました」と経緯を振り返った。「そしてその挑戦をしてから今日まで、たくさんの方々に自分に自信をつけていただきました。自分の力だったら、自分の力だけだったら、こうやって今もお話ができていなかったと思うんですけど、やっぱりいつも励ましてくださって、パフォーマンス審査の練習のときもアドバイスをくださったり、ごはんのときもマラソンのときもそうなんですけど、スタッフの皆さまのひと声だったり、周りで一緒にがんばっている候補生のみんなを見て、自分に自信を持つことができました」と周囲への感謝を述べた。

HANANOANAは「この7日間ありがとうございました。私は変わりたくてこの合宿に来ました。自分と向き合うことが本当に苦しくて、今まで逃げてきて、そして途中でまた逃げました」と告白し、「失敗をたくさんしてしまったんですけど、このチャンスをいただいて、今自分はこの場所にいます。この合宿を通して、自分に足りないものを明確にするという、自分の人生にとって大切なものをたくさん学ばさせていただきました」と語った。さらに「自分はこの合宿で殻を破ることがずっとできなくて、一度脱落しました。すごく悔しい思いもたくさんしたけど、その意味を考えて行動して、やっと本当に少しではあるけど前に進めたと思います。まだまだのことがたくさんあるんですけど、気持ちがあれば誰でも変われます。だから、この合宿で学んだことを今後自分で考えてやっていきたいと思います」と学びを強調し、スタッフと候補生への感謝で締めくくった。

第1章最後の「WACKオーデ」合格者はゼロ

渡辺淳之介 コメント

最後の合格者の発表を行います。7日間、みんなお疲れさまでした。今回ですが残念ながら合格者はゼロです。

ちょっと僕の話をさせてください。この1週間は僕の中でも「自分の戦い」でした。みんなも知っての通り、今年でWACK第1章が終了。ほとんどのグループが解散します。みんなにも言い続けてた通り、具体的な目標を持ってなきゃがんばれないよ。それは僕も同じです。変わらなきゃいけない。この「変わらなきゃいけない」っていう言葉の中には、いろんな意味があって。なんで変わんなきゃいけないのか。それは常にやっぱり、自分を疑い続けることなんですね。僕の最大の敵は、本当に自分への甘えだと思っていて。「これぐらいでいいか」「こんなもんでいいかな」「これだったら納得してくれるかな」……やっぱり、どうしても僕もそう思ってきちゃってたんですよ。

だからこそ、正直な話をすると、BiSHが解散する2年ぐらい前。今だから思い返すと、っていうことでしかないんですけど、「このまんまでいいんだ」と思ってしまっていた。東京ドーム(での解散)が決まっている中、「まあ東京ドームまで走り抜ければなんとかなるだろう」「ちゃんとやってれば東京ドームぐらい埋まるんじゃないか」と。本当は、僕の人生がそこで終わるわけじゃないんで、考えなきゃいけなかったんですよね。何かをしなきゃいけなかったのに、何もしなかった。そのツケが今回ってきて、1回終了せざるを得ないと思うところまで来ちゃいました。

自分も今、まだ自分を疑ってます。「まだ俺にできること、何があるんだろう」「自分がやらなきゃいけないことってどこにあるんだろう」。それを探す合宿でもありました。通常の合宿だと、1日目にはみんなでパフォーマンス練習に入るんですけど、今回は自分も君たちと同じだったから。具体的な目標を持てなかったからがんばれてなかった部分っていうのが、自分の反省にありました。

だから、何回でもいいから具体的な目標を考えてほしい。自分たちががんばれる理由を考えてほしい。本当にそう思ってました。もちろん、多分みんなはまだ見つかってないでしょう。だったので、残念ながら合格者はなかったんですけど。でも、きっと気付いた部分がいっぱいあったんじゃないかなって思っていて。それは僕の思う「気付いてほしい部分」であって、君たち自身には、君たちなりのやらなきゃいけないこと、気付かなきゃいけないことがあると思います。それは本当に、自分にしかわかんないから。

今日、最後に僕が言いたいのは、本気でぶつかったら、本気で返してくれる人が絶対にいるということです。本気でぶつからなければ、本気で返してくれる人は見つからない。

僕がキャリアの最初に出会ったのは、松隈ケンタという最高の作曲家です。僕は彼の音楽をどうしても日本に広めたい、彼の存在を知ってほしいと思って連絡しました。そのとき、僕はバイトです。なんの権限もない。でも「僕、いつかレコード会社に入って、自分がプロデュースで、あなたが曲を全部作って、あなたの曲を広めるようになるんで待っててください」と。そう言ってレコード会社に入って、やっとできたのがプー・ルイというソロシンガーをやることで。初めて松隈さんにプロデュースしてもらう仕事ができました。でもレコード会社に入ってから3年かかりました。

時間がめちゃめちゃかかるんだよね。やっぱりそのときに、僕があなたたちみたいに気付いて努力できてたら、今の半分ぐらい(の時間)でできてたかもって思うんだけど。でも、僕の目標は「松隈ケンタを売ること」だったから。それってすごく明確でしょ。そのために何をするかまでは考えてなかった、正直。だけど、その目標だけでここまで来ました。なので改めて、みんなには本当に明確な目標を、この1週間向き合ってきた中で考えてほしいなって思います。

ここまで1週間あなたたちはやってきたわけだから、僕たちには何かしら縁があると思う。でもそこには、俺も言ってきた通り、毎日の積み重ねと努力をしていくこと。もし君たちがそれができるんだったら、僕はきっとまた、君たちにどんな形でも会えるんだと思っています。僕は、また会えるのを楽しみにしてます。

あと、はっきり言うけど、今の時代は狂ってるよ。「無理しなくていい」「がんばんなくていい」「つらいんだったら逃げたっていい」。そんなことばかり言われる。ホントは言ってはいけないことなのかもしれないけど、「無理しないやつに成功なんてない」と俺は思ってるんです。

存分に無理をしたほうがいい。今、逆にその「無理」ができない奴らがいっぱいいるからこそ、君たちは勝ちやすいと思います。なので改めてですけど、また会えるの楽しみにしてます。

WACK第1章最後の合宿 エンディング~相撲~

候補生の退室後、カメラの前に1人きりで立った渡辺は、「これにて僕がずっと続けてきた合宿オーディションは最後になります。大きな、いろんな学びがありました。いろんなことを言ってくる人もいたし、それは全然いい。でも何か、みんなの心に残る風景があったらいいなと思っています」と挨拶。その後、「WACKオーデ」に関わったスタッフをカメラの前に集めた。さらに「社員のいろんなミスもありましたけど、これから精進していきます。ここにいるすべてが全員じゃなくて、この奥にもっといろんなスタッフがいて、がんばってくれました。僕もですけど、人がいないと成り立たないんです。もうこういう合宿がいるかどうかわかんない。でも別にやらないとも言わない。俺の答えを探して、改めて自分自身も努力していきたい」と話を続けた。最後に、渡辺は「WACK第1章の合宿人生はこれにて終了」「もうお前ら、戻ってくるなよ! バイバイ!」と言い、合宿を終えた。

合宿を終えた候補生を送り出したあと、午後にはスタッフのみ参加の打ち上げが催された。海をバックにした相撲対決で盛り上がった。

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