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レキシVSオシャレキシ12年ぶりのツアー閉幕、劇団シキブも現れて有明は大騒ぎ

ビニールイルカを手にうれしそうなオシャレキシとレキシ。(撮影:高田梓)
17分前2026年06月22日 10:01

レキシと“オシャレキシ”こと上原ひろみによるライブツアー「レキシ vs オシャレキシ TOUR 2026 ~RETURN OF OSHAREKISHI~」の最終公演が6月15日に東京・SGCホール有明にて行われた。

2人がツアーを行うのは2014年開催の東名阪ツアー「レキシ 対 オシャレキシ~お洒落になっちゃう冬の乱~」以来12年ぶり。レキシの楽曲を上原ひろみが“オシャレ”にアレンジしたステージは当時大きな話題を呼んだ。全10公演の千秋楽となるこの日の会場は4階席までぎっしりと埋まり、満員の観客たちは、干支ひと回りぶりに届けられる両者の競演を今や遅しと待ち構えていた。

「狩りから稲作へ」で1曲目から大盛り上がり

ライブの始まりを知らせるホラ貝の音が場内に鳴り響きレキシがステージに登場。稲穂を片手にレキシが力強くガッツポーズを決めると、観客たちも光る稲穂を一斉に点灯させて頭上に掲げる。ライブは「狩りから稲作へ」でスタート。ステージの最終盤に演奏されることの多いキラーチューンが1曲目に飛び出し、会場はのっけから怒涛の盛り上がりをみせる。

今回のツアーでバックを務めるのは、元気出せ!遣唐使(渡和久 / Key)、健介さん格さん(奥田健介 from NONA REEVES / G)、御恩と奉公と正人(鈴木正人 from LITTLE CREATURES / B)、蹴鞠Chang(玉田豊夢 / D)、TAKE島流し (武嶋聡 / Sax & Flute)というおなじみのメンバーに、気鋭のトランペット奏者・MC輔大夫(佐瀬悠輔)を加えた凄腕ぞろい。彼らが繰り出すエネルギッシュな演奏に乗せて稲穂を振る観客たちをレキシはうれしそうに見つめ、「みんなレキシのこと忘れないでー!」と声をかける。するとステージ下手から突然オシャレキシが登場。彼女は全力疾走でピアノに駆け寄ると、猛烈な勢いで鍵盤を叩き始める。最初は余裕の表情で彼女のプレイを見守っていたレキシではあったが、すさまじい熱演に客席から「謎の掛け声」が自然発生すると、焦りの表情を浮かべオシャレキシの演奏を強制終了しようと何度も彼女に声をかける。しかしオシャレキシの演奏は止まらない。そればかりか彼女はバンドメンバーに合図を出して、キメのフレーズを何度も繰り返すなど威風堂々としたパフォーマンスをレキシに見せつける。ひとしきり会場を盛り上げたオシャレキシは、度重なるレキシの声がけで、ようやく演奏を終えると、名残惜しそうにステージを去っていった。

“ひろみのやりたい10のこと”

レキシは2曲目「姫君Shake!」をスタートするも、「また来るかもしれない。ここで、止めるよ」と先ほどオシャレキシが登場したステージ下手に立ちふさがる。そんなレキシの裏をかくように、オシャレキシは電柱のオブジェに身を隠しながらステージ上手から忍び足で登場。ドリフターズのコントよろしく、客席のあちこちから「池田、後ろ!」と声が上がる。再びピアノに座りオシャレキシが演奏を開始すると、メンバーがビッグバンドジャズ風のアレンジで「姫君Shake!」を奏で始める。まさに、どんな曲もオシャレにしてしまうオシャレキシの面目躍如だ。ゴージャスかつ瀟洒なサウンドにすっかり気を取り直したレキシは「歌いましょう!」と演奏に参加。楽曲中盤ではオシャレキシのアドリブ演奏にメンバーが同じフレーズで応える「ぶつかり稽古」と称したインタープレイの応酬が繰り広げられ会場が沸いた。

「“ひろみのやりたい10のこと”をやりましょうか」というレキシの提案でスタートしたのは「GOEMON」。5拍子で「GOEMON」を演奏するというオシャレキシの難題にメンバーたちは卓越したプレイで応え、プログレッシブな変拍子のアレンジが施された楽曲をレキシは見事に歌いこなしてみせた。続く「SAKOKU」では、オシャレキシが奏でる愁いを帯びたピアノの音色が場内にブルージーな雰囲気を作り上げる。スウィングジャズ調のサウンドにチェンジした中盤では、レキシが軽快なスキャットから「ハニワニワ」を一節歌い上げたのち、オシャレキシの指名で元気出せ!遣唐使が彼女とピアノの連弾に挑戦。オシャレキシの繰り出す神業的な速弾きに、元気出せ!遣唐使は必死に食い下がる。「初めての共同作業です!」というレキシの言葉に客席から拍手喝采が沸き起こった。

「中臣鎌足」をオシャレにカウントすると?

ステージに2体のビニールイルカが持ち込まれると、客席に大きな期待感が広がる。「あなたのライブでは、絶対にイルカポンポンとかやらないですよね?」というレキシの問いかけに、オシャレキシはうれしそうに笑顔でうなずいていた。「KMTR645」では、演奏に乗せてクラウドサーフされたビニールイルカが客席を元気に泳ぎ回る、レキシのライブでおなじみの光景が繰り広げられた。楽曲の途中でレキシから「オラの代わりに『中臣鎌足』って、オシャレにカウントしてもらっていいですか?」とお願いされたオシャレキシは、照れくさそうに「ナカトミノ・カマタァリィ」と英語風にカウント。するとバンドの演奏はクラブジャズ調のアレンジに一変し、クールでスタイリッシュな雰囲気が場内を包んでいく。この日2度目となる“ひろみのやりたい10のこと”のコーナーでは、ジャズスタンダードの「チュニジアの夜」と「縄文ロンリーナイト」をマッシュアップするという試みが届けられ、バンドはエキゾチックな雰囲気が漂うサウンドで観客を魅了した。

ラテンアレンジの「きらきら武士」で後半に突入

「きらきら武士」でライブは後半に突入。ラテンテイストの熱いサウンドに、観客がリズミカルなハンドクラップで応える。この曲では健介さん格さんがエレクトリックガットギターで情熱的なプレイを披露して楽曲の世界を絶妙に演出していた。オシャレキシの鍵盤乱打からなだれ込んだ「salt & stone」では、疾走感あふれるスリリングな演奏に会場の熱気がぐんぐんと高まっていく。楽曲の終盤でレキシが一旦ステージをはけると、蹴鞠Changがドラムソロを披露。途中でスティックを投げ捨てた蹴鞠Changは素手でドラムを乱打し、プリミティブなプレイで観客の度肝を抜いた。興奮冷めやらぬステージに、サンバの踊り子を思わせるド派手な衣装に着替えたレキシが合流。オシャレキシと対峙する形で、アフロを振り乱しながらエネルギッシュにキーボードを演奏し、場内の盛り上がりをピークに導いた。本編最後に届けられたのは「LOVEレキシ」。穏やかな演奏に乗せて楽曲を歌い上げたレキシは、「ありがとう!」と客席に感謝の言葉を投げかけてステージを後にした。

劇団シキブを迎えてフリースタイルバトル

熱狂的なアンコールの声に応えて、まずはバンドメンバーが登場。彼らがメロウソウル調のサウンドをしっとりと奏でる中、B-BOY風の衣装を身に着けたレキシとMC輔大夫がマイクを片手に「YO! YO!」とステージに現れる。レキシは「ここは有明、だいたい埋め立て、やるぜ腕立て」とゴキゲンにフリースタイルラップを披露するも、「あとは、お前がカマせ!」とMC輔大夫に突然ムチャぶり。MC輔大夫は一瞬たじろぎながらも、「ここは有明、一度はしたい刈り上げ、たくさんの人ありがてえ、みんなあったけえ」と窮地をしのぎ、場内の喝采をさらってみせた。

レキシは続けて「もう1人のブラザーが来てくれてるぜ!」とスペシャルゲストの劇団シキブ(八嶋智人)をステージに呼び込む。レキシに「お前もフリースタイル、かませ!」と振られた劇団シキブは、大阪公演の打ち上げで起こった感動的な一幕をラップ風の早口なおしゃべりで披露し、最後は「キミこそスゲーぜ 御館様」と見事に結んでみせた。アンコール1曲目は「SHIKIBU」。レキシは「Shiki-shiki-bu-bu Shiki-bu-bu, Color Purple」といった英語詞をフィーチャーしたクールなアレンジでこの曲を届けるも、フレーズの合間に劇団シキブがハイテンションな合いの手を差し込む。「ちょっと静かにしてください(笑)」と諭された劇団シキブは合いの手の代わりに、曲に合わせてキレキレなパフォーマンスを披露するも、今度は「動きがうるさい(笑)」と即座にダメ出しされていた。劇団シキブのタンバリンソロも飛び出してライブはいよいよフィナーレへ。最後は、再び「狩りから稲作へ」が届けられ、12年ぶりとなるレキシとオシャレキシのツアーは、ホール全体に稲穂の光がまたたく中、盛大に閉幕を迎えた。

セットリスト

「レキシ vs オシャレキシ TOUR 2026 ~RETURN OF OSHAREKISHI~」2026年6月15日 SGCホール有明

01. 狩りから稲作へ
02. 姫君Shake!
03. GOEMON
04. SAKOKU
05. KMTR645
06. 縄文ロンリーナイトインチュニジア
07. きらきら武士
08. salt & stone
09. LOVEレキシ
<アンコール>
10. SHIKIBU
11. 狩りから稲作へ

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