折坂悠太の弾き語りツアー「折坂悠太 独奏遊行 らいど 2026 <そら豆編>」の神奈川公演が6月19日に神奈川県立音楽堂にて開催された。
「折坂悠太 独奏遊行 らいど 2026 <そら豆編>」は、折坂が活動初期に深く関わったゆかりの地への再訪をテーマに、“まめ”に訪れたい場所を巡るツアー。東京・晴れたら空に豆まいてでの追加公演を除くとラストとなる神奈川公演では、宮坂洋生(Contrabass)とハラナツコ(Acc, Sax, Flu)を迎えた“とりを”編成でのパフォーマンスも披露された。
本人による注意事項のアナウンスが流れたのち、折坂は宮坂、ハラとともにステージに現れ、とりを編成でラテン音楽の名曲「ククルクク・パロマ」を披露。弾き語りともバンド演奏とも表情の異なる幽玄な音の世界を展開する。「抱擁」では優雅なサックスの音色と、コントラバスのしなやかなサウンド、折坂の柔らかな歌声が有機的に絡み合うなど、この編成ならではの魅力あふれるパフォーマンスが繰り広げられた。折坂は「あなたが受け取ったそれが正解ですので、このステージを見ながら、自分のことも見ながら、楽しんでもらえたらと思います」とライブへの思いを語り、定番ナンバー「坂道」を演奏。鷹揚な歌声を広大なホールに染み入らせるように響かせた。
その後は折坂1人でのステージが繰り広げられ、新曲(タイトル未定)や「のびやか」が歌唱される。舞台の中央にぽつねんと立った折坂は長く伸びた自身の影を背に、じっくりと歌声を聴かせていった。また、のろしレコードで活動をともにする松井文の楽曲「NOT MY DAY」のカバーが披露される場面も。繊細さの中に確かな情感が宿ったガットギターの音色や声に、観客はじっと耳を傾けた。
「朝顔」が歌唱されたのち、ライブは再びとりを編成でのパフォーマンスへ。NHK「みんなのうた」への提供曲「やまんばマンボ」が、これまでとはひと味違う陽気なムードで演奏され、会場は独特な高揚感に包まれる。折坂のライブではすっかり定番となった詩の朗読を経て、彼は「スペル」を披露。ゆったりとしながらも強いエモーションをたたえたこの曲に呼応するようにコントラバスとサックスが鳴り響く。さらに「さびしさ」では、ハラがアコーディオンを演奏。これまで幾度となくライブで披露されてきた代表曲に新たな命が吹き込まれ、郷愁漂う音色が会場を優しく満たした。そして折坂は「まだまだこれから楽しいことがあるんじゃないかなって期待してもいいですよね? 今日みたいな楽しい日があるんだなと期待しててもいいんだなと思います。そのためには……平和がいいですね」と語り、「NO WAR」と書かれたカードを掲示。最後に「あさま」を歌い上げ、ステージを去っていった。
アンコールに応えて再び姿を現した折坂は「『また楽しい日が来るじゃない!』っていうお知らせを」と切り出し、バンド編成でのワンマンライブ「折坂悠太ばんど 独演 せぞん」を10月に開催することを発表する。彼は「ゲストも来るかも?」「また楽しい時間が来るってよ。生きてみる? それまで生きてみる?」と語り、さっそく作ったというライブの表題曲「せぞん」を歌唱。伸びやかな高音がホールに響き渡り、鮮やかな光がそれを彩る。さらにとりを編成で「星屑」がゆったりと奏でられ、ライブは穏やかな幕引きを迎えた。
なお「折坂悠太ばんど 独演 せぞん」は10月25日に東京・SGC HALL ARIAKE、31日に大阪・サンケイホールブリーゼにて開催される。チケットぴあでは、6月28日までチケットの先行予約を受付中。
セットリスト
「折坂悠太 独奏遊行 らいど 2026 <そら豆編>」2026年6月19日 神奈川県立音楽堂
01. ククルクク・パロマ
02. 抱擁
03. 坂道
04. 新曲(タイトル未定)
05. のびやか
06. NOT MY DAY(オリジナル:松井文)
07. 正気
08. 朝顔
09. 馬市
10. やまんばマンボ
11. 丑の刻ごうごう
12. 轍
13. nyunen
14. スペル
15. さびしさ
16. あさま
<アンコール>
17. せぞん
18. 星屑
公演情報
折坂悠太ばんど 独演 せぞん
2026年10月25日(日)東京都 SGC HALL ARIAKE
2026年10月31日(土)大阪府 サンケイホールブリーゼ


