柏木ひなたの今年2回目となるワンマンライブ「HINATA KASHIWAGI one man live 2026『bliss』」が、7月23日に東京・Zepp Shinjuku(TOKYO)で開催された。
“歌って踊る柏木ひなた”の真骨頂
2022年末に私立恵比寿中学を卒業したのち、2023年6月にソロアーティストとしての歩みを始めた柏木。ソロになってからのライブは主にバックバンドを従え、フジテレビ系「千鳥の鬼レンチャン」などでも定評のあるボーカリストとしてのパフォーマンスを軸としていたが、えびちゅう時代は“2代目ダンス部長”としてグループを牽引していたダンスパフォーマーとしての側面もある。2025年のツアー「HINATA KASHIWAGI · one man live tour 2025『again』」からはバックダンサーを招いてのパフォーマンスを組み込む新たな試みも行ってきた柏木が、今回のライブで目指したのは「歌って踊る」に特化したステージ。バンドセットも装飾もないシンプルな舞台上で、ダンサーのAMI、airi、MINT、Shinとともに体ひとつのパフォーマンスを繰り広げた。
まずは4人のダンサーがステージに現れ、トライバルなビートのSEに乗せてドラマチックなダンスを展開する。SEがシームレスに柏木のソロデビュー曲「From Bow To Toe」へと変化していく中、4人のもとに柏木が合流。華々しくライブの幕を開けた。リハーサルに力を入れすぎたという柏木は喉の調子が芳しくなかったが、これまでのソロライブとはひと味違うパワフルなダンスパフォーマンス、ダンサー4人との目まぐるしいフォーメーションで観客を魅了していく。続く「大好きで大嫌い」はえびちゅう時代の盟友・安本彩花がソングライターとして柏木にプレゼントしたオリジナルナンバー。柏木が「私の分も歌って!」と呼びかけると、観客は盛大なレスポンスをステージに向けて浴びせた。
MHRJとの初コラボで「致死量の“ひなた”」浴びる
「あるパレード」では黄色いフラッグを使ったダンスで視覚的に楽しませた柏木は、MCを挟むことなく「ばっくとぅザ不意打ちer」「otoshimono」「Alca」と今年2月に発売された2ndアルバム「幸音」からのナンバーを次々と畳みかけ、枯れた声も徐々にコントロールして力強さを増していく。さらに1stアルバム「1/24」から「19」「目から流れた歌」と、オープニングから一気に8曲を連続で披露し、“歌って踊る柏木ひなた”を全力で表現してみせた。
およそ35分のノンストップパフォーマンスを終え、ひと呼吸ついた柏木は「気合いを入れすぎて喉を枯らしてしまうという、とんでもないことになっちゃって……申し訳ない気持ちですが、めちゃくちゃ元気なんですよ。私自身すごく楽しんでおります。皆さんも楽しんでますか?」とフロアに笑顔を向ける。観客とのコミュニケーションを楽しんだのち、柏木はスペシャルゲスト・MHRJを呼び込む。柏木のレーベルメイトでもあるMHRJは、アルバム「幸音」に書き下ろし曲「わたしのわたしによるわたしのためのわたし」を提供している。エレキギターを手にフラリと現れたMHRJは、柏木や観客と触れ合いながらその場でサウンドチェックを行い、リラックスモードでスタンバイ。滑らかなトークでフロアを盛り上げ「僕は準備できてますけど、皆さんが準備できてるかっていう問題が大きいのかなと。皆さん踊れますか? けっこう踊れる感じですか?」とさらにたき付けたところで、2人による「わたしのわたしによるわたしのためのわたし」のステージ上での初コラボが実現した。MHRJはさらに自身の楽曲「その気にさせないで」でのコラボも要求。峯岸みなみがミュージックビデオに出演したことも話題のこの曲で、柏木はバックダンサーを担当。MHRJの呼びかけによる「ひなた!」コールで盛り上がり、観客のあまりの声量に2人は驚いた様子で「致死量の“ひなた”を浴びた」と笑い合った。
小学6年生の柏木ひなたと「どしゃぶり」コラボ
MHRJを送り出し、柏木は「このあとまだまだ声出しますよ? 私もこれ以上枯れる覚悟で歌いますけども、皆さんの声をまだまだ聴きたいな」とハスキーボイスで観客に呼びかけ、1stアルバム収録曲「エキストラガール」から最終ブロックへ。「BLOOM」では観客と息を合わせてタオルを回し、重心の低いダンスチューン「BBB」でフロアを揺らす。川谷絵音(indigo la End、ゲスの極み乙女、ジェニーハイ、ichikoro、礼賛)提供曲「踊りましょ」はよりダンサブルに料理したリミックスバージョンが用意され、Zepp Shinjukuは完全にダンスフロアと化した。興奮の坩堝をさらに掻き回すように、柏木はここで未発表の新曲「Never Make It Stop!!」を投下。スラッシュメタルとダンスミュージックを融合させたようなハードなナンバーを男性ダンサー2人とともに披露し、ニヤリと笑ってステージをあとにした。
「ひなた!」コールを受けて再びダンサーたちとともにステージに上がった柏木は、えびちゅう時代から歌い続けているソロナンバー「Take your Original」をパフォーマンス。アウトロにジャージークラブのビートがブレンドされたかと思うと、ステージ左右のスピーカーからは予想外の声が流れてきた。えびちゅう初期の楽曲「どしゃぶりリグレット」に登場する、まだ小学生だった柏木のセリフだ。そのままジャージークラブにアレンジされた「どしゃぶりリグレット」が歌われたが、左右のスピーカーからはそれぞれ小学生の柏木と、今現在のステージ上の柏木の歌声が鳴る。えびちゅうの楽曲は事前にパート分けをしてレコーディングするのではなく、メンバー全員が通して歌ったものをあとで振り分けるスタイルのため、正規にリリースされた音源とは別で各メンバーのソロ歌唱音源が存在する。今回は特別に当時のデータを掘り起こしたのだという。小学6年生の柏木と27歳の柏木による時空を超えたコラボレーションで、フロアは大いに沸いた。
大好きなライブに懸ける真摯な思い
柏木は一緒にステージを作り上げたAMI、airi、MINT、Shinを改めて紹介し、深々と頭を下げて4人を見送った。そしてステージに1人残ると、この日のライブに臨んだうえでの胸中を赤裸々に語り始める。大好きなライブに懸ける真摯な思いと周りの仲間との意識のすれ違い、平日ライブ開催の難しさなど整理のつかない気持ちを涙ながらに打ち明けるも、柏木は「でも今日ライブをやってみて、改めてファンの皆さんのありがたさを感じました。苦しいときって人に頼ることをしたくない性格なんですけど、何かを悟ったかのように来る親のLINEとか(笑)、リフレッシュしに行こうと連れて行ってくれる絶対的な仲間がいたりとか、予定を空けて来てくれる先輩方とか……いろんな人に支えられてライブができてるなと改めて感じました」と力強く前を向く。「きっとここにいるみんなは、柏木ひなたの音楽を好きでいてくれていると思うので、これからも歌い続けて、またライブでみんなに会いたいです。今日は自分がこれまでやってきた中でも、大きなライブになったなと思います」と笑顔で話した柏木は最後にもう1曲、アコースティックアレンジのバラード「Garden」を歌い上げた。
この日初披露された新曲「Never Make It Stop!!」は8月28日に配信リリースされる。また10月11日には神奈川・SUPERNOVA KAWASAKIにてファンクラブイベントの開催が決定。詳細は追ってアナウンスされる。
セットリスト
柏木ひなた「HINATA KASHIWAGI one man live 2026『bliss』」2026年7月23日 Zepp Shinjuku(TOKYO)
01. Introduction~From Bow To Toe
02. 大好きで大嫌い
03. あるパレード~Interlude
04. ばっくとぅザ不意打ちer
05. otoshimono
06. Interlude~Alca
07. 19
08. 目から流れた歌
09. わたしのわたしによるわたしのためのわたし / ゲスト:MHRJ
10. その気にさせないで / ゲスト:MHRJ
11. エキストラガール
12. BLOOM
13. BBB
14. 踊りましょ(Remix)
15. Never Make It Stop!!
<アンコール>
16. Take your Original~どしゃぶりリグレット(Dance Mix)
17. Garden


