WANIMA主催の野外音楽フェスティバル「WANIMA presents 1CHANCE FESTIVAL 2026」が9月26、27日に熊本・熊本県農業公園カントリーパークで開催中。この記事では初日公演の模様をレポートする。
「ワンチャンフェス」は2022年9月にWANIMAの地元・熊本を舞台に初開催された音楽フェス。5回目となる今年は7月に熊本で発生した大地震の影響を鑑みて開催について協議が行われたが、「今の自分たちにできることは、音楽とライブに真摯に向き合い、この熊本の地で1CHANCE FESTIVALを作ること」だという思いのもと予定通り実施されることとなった。初日はWANIMAのほか、アイナ・ジ・エンド、新しい学校のリーダーズ、稲葉浩志、coldrain、Da-iCE、マキシマム ザ ホルモンがパフォーマンスを繰り広げた。
新しい学校のリーダーズ
WANIMAの3人とくまモンによる元気いっぱいの挨拶に続いて登場した一番手は「1CHANCE FESTIVAL」初出演となる新しい学校のリーダーズ。「Go Wild」でパワフルにパフォーマンスを始めると、祭囃子が問答無用でオーディエンスを踊らせる「Chanka Chanka」から「ATARASHII GAKKO!」のコールアンドレスポンスを経て「オトナブルー」へ。一気に会場がヒートアップする中、SUZUKAがステージを降りて挑発的なパフォーマンスを繰り広げると、なんと曇っていた空に晴れ間がのぞいたのだった。その後も「UTAGE HIKARU Pineapple Kryptonite Remix」でハイパーなビートに合わせてダイナミックなダンスを展開し、「Fly High」ではオーディエンスを巻き込んで一面ジャンプの海を生み出すと、ラストは「One Heart」を披露。その場にいる全員の「最高」の声が鳴り響く中、SUZUKAは再び客席に飛び込んでいく。ここから始まるフェスにエネルギーを注入するような、最高のトップバッターだった。
アイナ・ジ・エンド
2番手は同じく「ワンチャンフェス」初登場となるアイナ・ジ・エンド。バンドメンバーや実妹・REiKAを含むダンサーたちとともに、息ぴったりに「Frail」を披露。妖美な世界観に観客を引き込んだかと思えば、ロングヒットナンバー「革命道中」を続け、パワフルな歌声や抜群の表現力で観客のボルテージをさらに高める。今年4月リリースのきらめくようなサウンドの「ルミナス - Luminous」を経て、アイナは「WANIMAさん、呼んでくれてありがとうございます!」と感謝を述べる。その後、「アイナ・ジ・エンドと新しい学校のリーダーズのコラボ曲があるのを知っていますか?」と観客に問いかけ、うれしそうにリーダーズを呼び込んだ。2組は9月4日に配信リリースされたばかりのコラボ楽曲「Sweet Memories feat. アイナ・ジ・エンド」をパフォーマンス。5人は会場に吹き抜ける涼やかな風も演出の1つのようにして、青春のきらめきをさわやかなメロディや美しい歌声で表現した。なお、この曲がフルで披露されたのはこの日が初となった。
Da-iCE
力強いツインボーカルとキレのあるダンスを繰り出す「TAKE IT BACK」でライブをスタートさせたDa-iCE。一転してポップな「I wonder」、そして切なさを帯びたメロディが胸に迫る「CITRUS」、スケール大きく広がっていく「DREAMIN' ON」など、初っ端からバラエティ豊かな楽曲で盛り上げる。花村想太は「こんな素敵な場所に呼んでいただけるなんて思ってもいませんでした」と謙遜しつつWANIMAへの感謝を伝えた。グループではひさしぶりの熊本ということで、彼らのライブを初めて観るというオーディエンスも多そうだが、そこは百戦錬磨のDa-iCE。花村を中心にトークで盛り上げ、いざ曲に入れば歌とダンスの実力でねじ伏せる。最初から最後まで自信にあふれたステージだった。終盤には「アンリミテッド」で5人全員で熱いパフォーマンスを繰り広げると、「スターマイン」を経てラストには「ノンフィクションズ」を披露。オーディエンスの振るタオルが生み出したカラフルな景色とともにステージを終えた。
マキシマム ザ ホルモン
2022年以来、2度目の出演となるマキシマム ザ ホルモンは、冒頭から「殺意vs殺意」でダークなハードコアサウンドをうならせる。ナヲ(ドラムと女声と姉)は「『ワンチャンフェス』へようこそ!」と歓迎し、「4年間いろいろあったけど、また元気な熊本に会えて最高にうれしいです!」と喜びをあらわにする。さらに「恋のアメリカ」「What's up, people?!」を続け、ホルモンは熊本をさらに元気にしたいという気概が感じられるような爆発力のあるプレイを展開。そしてダイスケはん(キャーキャーうるさい方)の「俺らもコラボやりたいな」という言葉から、本日3度目の登場となる新しい学校のリーダーズがステージへ。2組による「シミ」のコラボレーションが始まると同時に大粒の雨がカントリーパークに降り注ぎ始めたが、オーディエンスはそんなこともお構いなしといった様子で大盛り上がり。先ほどのアイナとのさわやかなコラボとは打って変わり、リーダーズはシャウトを響かせたり激しくヘッドバンギングをしたりと、アグレッシブなパフォーマンスを展開。その後、ホルモンはコラボの盛り上がりそのままに「恋のスペルマ」をプレイして次のアクトにバトンを渡した。
稲葉浩志
降り出した雨が強さを増す中でステージに登場した稲葉浩志。けたたましいギターノイズ、そして「YELLOW」の圧倒的なボーカルが、雨を蹴散らすかのように鳴り響く。そして手拍子を求めながらギターを弾くDuranとのセッションから「マイミライ」へ。一転して落ち着いたサウンドが広がったソロの名曲「波」では稲葉もアコースティックギターをプレイ。ロングトーンでオーディエンスを沸かせると、曲は一気にテンポアップ。ヒリヒリするようなジャムが繰り広げられた。空を指さして「ほんと……ごめんなさいね」と言いつつ「一緒に濡れようかな」と自ら雨の下に出ていくという茶目っ気も見せながら、ここで投下されたのが「タッチ」。「2026 ワールドベースボールクラシック」を盛り上げた1曲で会場をひとつにしてみせた。しかしさらなるハイライトがその後に待っていた。「羽」を歌い出した稲葉が舞台袖から誰かを引っ張り出してくる。登場したのはONE OK ROCK・Taka(Vo)だ。日本を代表するロックボーカリスト2人の共演がすさまじい熱を生み出すと、ライブは最終盤へ。稲葉の吹くブルースハープから「正面衝突」に突入し、最後の最後まで熱く、激しく駆け抜けたのだった。
coldrain
“冷たい雨”が降りしきる中、2023年以来、2度目の「ワンチャンフェス」出演となるcoldrainがステージに姿を現す。ドイツを拠点とするレーベル・Century Media Recordsへの移籍第1弾アルバム「OPTIMIZE = OPTDEMISE」を本フェス前日の9月25日にリリースした彼らは、この新作からさっそく「EX-HUMANITY」「FREE FALL」の2曲を連投。ラウドかつソリッドなサウンドを鳴らしてバンドの最新のモードを打ち出した。Masato(Vo)は自らのバンド名と“冷たい雨”をかけ、「謝らないといけないのは稲葉(浩志)さんじゃない……。俺たちだ!」と叫ぶ。そしてcoldrainはその後も「Rabbit Hole」「Cut Me」といった攻撃的なナンバーを重ね、ウォールオブデスやヘッドバンギングを発生させる。Masatoは「俺たちの持ってるパワーを全部熊本に置いて帰ろうと思います!」と奮起し、最後に「F.T.T.T」でオーディエンスを存分に温めてトリのWANIMAへとつないだ。なお、coldrainの持ち時間が終わる頃には雨は止んでいた。
WANIMA
さまざまなアーティストが彩った1日を締めくくるWANIMAのステージは、真っ先にステージに登場したFUJI(Dr)の鋭いビートから始まった。続いてバキバキに仕上がった肉体とともにKO-SHIN(G)が姿を現し、最後に出てきたKENTA(Vo, B)が「熊本、ジャンプジャンプ!」とオーディエンスを煽り、そのまま「BIG UP」へ。ステージから炎と白煙が噴き出し、雨の上がった会場が一気に熱狂の真っ只中へと叩き込まれた。盛り上がるオーディエンスに「熊本、どんな夜にしたい?」と問いかけるKENTA。そこから始まるのはもちろん「オドルヨル」。跳び跳ねる人の波が照明に照らされて美しい。さらに「Die on Young fellow」から流れ込むように「Do Gang」に突入して熊本への愛を爆発させると、「十分だった」では一面のオーディエンスがタオルを回し、圧巻の光景を生み出した。そうこうしている間にライブはあっという間に最後の曲へ。「残り1曲、ともに歌ってもらっていいですか?」。そんなKENTAの言葉から届けられた「ともに」のシンガロングが、雨上がりの空に広がっていった。
その後アンコールでステージに戻ってきた3人。KENTAはこの日の出演アーティストと参加者に感謝を伝えたのち、「今日、この会場に来たくても来れんかったやつがたくさんおる」と話し始めた。7月28日に発生した令和8年熊本地震。被害に遭った人の中には、きっとこの日を楽しみにしていた人もいるだろう。KENTAは「今日この日にたどり着けて、ちょっと安心しとる。ここで開催できたこと、5周年を迎えられたこと、絶対に忘れません」と言葉をつないだ。
そしてKENTAは「みんなスマホのライトで照らして動画を撮って、カントリーパークで歌ったよって伝えてやってくれん?」と呼びかけた。今日この場所に来ることができなかった人たちにも届くように、会場中がスマホのライトを灯し、みんなで「りんどう」を歌った。優しい歌と光が会場中に広がる。「弱いままで強くなっていこう」と伝えるこの歌をさまざまな思いを込めて届けると、最後は「またな」。「次の夏も ここで会えるなら」と力強く再会を願うこの曲とともに、5周年の「ワンチャンフェス」1日目は幕を閉じた。
セットリスト
「WANIMA presents 1CHANCE FESTIVAL 2026」2026年9月26日 熊本県農業公園カントリーパーク
新しい学校のリーダーズ
- Go Wild
- Chanka Chanka
- オトナブルー
- Oi AG!
- TTTTOKYO
- UTAGE HIKARU Pineapple Kryptonite Remix
- Fly High
- One Heart
アイナ・ジ・エンド
- Frail
- ⾰命道中
- ルミナス - Luminous
- Sweet Memories feat. アイナ・ジ・エンド(w / 新しい学校のリーダーズ)
- Entropy
- BLUE SOULS
- サボテンガール
Da-iCE
- TAKE IT BACK
- I wonder
- CITRUS
- Kartell
- DREAMIN' ON
- アンリミテッド
- スターマイン
- ノンフィクションズ
マキシマム ザ ホルモン
- 殺意vs殺意
- 恋のアメリカ
- What's up, people?!
- ぶっ⽣き返す!!
- シミ(w / 新しい学校のリーダーズ)
- 恋のスペルマ
稲葉浩志
- YELLOW
- マイミライ
- 波
- タッチ
- ⽻(w / ONE OK ROCK・Taka)
- 正⾯衝突
coldrain
- EX-HUMANITY
- FREE FALL
- PARADISE (Kill The Silence)
- Rabbit Hole
- Cut Me
- Vengeance
- The Revelation
- F.T.T.T
WANIMA
- BIG UP
- オドルヨル
- Die on Young fellow
- Do Gang
- 十分だった
- いいから
- ともに
- りんどう
- またな


