「第39回東京国際映画祭」の特別上映作品「羊の皮を着たケモノ」の舞台挨拶が本日10月28日に東京都内で開かれ、ダブル主演を務める鈴木伸之と柏木悠(超特急)、監督のヤン・リーピンが登壇した。
「羊の皮を着たケモノ」は九號によるBLマンガを原作に、前半は青春ロマンス、後半はダークなサスペンスで構成される映画。大学生の日下部大地が姉の婚約者として現れた完璧なイケメン・井川淳に惹かれていくものの、彼には辰巳圭吾という名の裏の顔があるという“衝撃的なストーリー”が展開する。
完成した作品を観た感想について、柏木は「自分が映画に出るのは初めてで、完成試写には行けずスマホで最初に観たんですが、ちっちゃい画面でも伝わる緊迫感や心情があって心が温まりましたし、心が揺さぶられるような感覚もありました。僕も皆さんのように(大スクリーンで)観たかったです」と語る。そんな柏木と共演した感想を問われた鈴木は「一生懸命な方で、大地くんと重なる部分も多いなと。2人で作り上げていかなきゃいけない作品なのでプレッシャーもあっただろうけど、それを感じさせないくらい明るく太陽のようにいてくださって最後まで楽しく走り抜けられたので、大地くんが悠くんでよかったなと思います」と柏木を絶賛。この言葉を笑顔で聞いていた柏木もまた、「鈴木さんは本当に優しすぎて。初めてお会いしたときも鈴木さんから連絡先を聞いてくださったり、行動をしてくださったんです。クランクインのときも、最初が大事と言うからどうしようかな?と思っていたんですけど、鈴木さんから『一緒に本読みする?』と言ってくださって、1個緊張がほぐれる瞬間だったので。そういう優しさに僕は救われたので、一緒にできてよかったなと思いました」と、鈴木に思いを返した。
その鈴木と柏木について、ヤン・リーピン監督は「初めてお二方を観たときから、原作のイメージがぴったりしました。撮影期間もそれを確信して、この2人がいなければ作品が完成しなかった感覚です」と手応えを語る。ここでMCが柏木に主演のプレッシャーはあったかを聞くと、柏木は「ダブル主演と聞いたときは『本当に僕なのかな』という気持ちだったけど、プレッシャーというか、作品をいいものにしなきゃいけないという思いがあったので、そこに対する情熱を大切に挑みました」と応じた。
自身が演じた大地というキャラクターについては「(大地の)純粋さが辰巳に刺さると思うので、どのくらいまっすぐに生きて、セリフを感じて体現するか悩んでいたけど、鈴木さんのお芝居を受けることで、考えることなく自然に演じることができました」と語った柏木。鈴木が「撮影中はほとんど同じシーンだったので、弁当を食べながら自然とシーンの話をしたり」と撮影中の様子を振り返ると「そうやって自然と疑問点とかを聞いてくださって。少しやりづらいなと思っていることに鈴木さんが気付いて言ってくださるので、環境作りをしてくれたことがうれしかったです」と、改めて鈴木に感謝を伝える。また、撮影中の監督との会話の中で「柏木さんの繊細さが映像に映ってる」と言われたことが心に残っていると明かし「確かにそういうことを意識してやってたかもしれないなと思って。うれしくていまだに覚えてます」と笑顔を見せた。
続いて「好きなシーン」というトークテーマになると、「幼少期の辰巳が鈴木さんに変わる瞬間があるんですけど、あの、おっきくなりすぎて……」と切り出した柏木。ここまで真面目に受け答えをしていた柏木の口調はみるみるうちにリラックスモードに変わり、彼が「絶対に笑う瞬間じゃないのはわかってるんです。でも、あまりにもビッグになりすぎてて、ちょっとツッコみそうになりましたね、ハイ。『大きくなりすぎやろ!』とは言いそうになりましたけど(笑)」と続けると、会場は笑いに包まれる。緊張が和らいだ空気感の中で、柏木は「大地の幼少期から僕への変化はなんかね、まあ言わずもがなみたいな、見ていただいたらわかると思うんですけど。鈴木さんはちょっとさすがに大きくなりすぎて、すごい面白かったです、ハイ」といたずらっぽい表情で笑っていた。


