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オーラル、フレデリックらMASH A&R所属バンドが熱い思い交わした夜

約7年前2018年01月23日 3:02

1月21日に東京・新木場STUDIO COASTでライブイベント「MASHROOM 2018」が開催された。

「MASHROOM」はMASH A&Rが主催するライブイベントシリーズ。今年で開催5回目を迎えたイベントには、MASH A&Rに所属する全6組が集結した。

この日のトップバッターを務めたのはフレデリック。4人は最新ミニアルバムの表題曲「TOGENKYO」でイベントの幕を切り、軽やかなリズムでフロアを揺らしていった。その後も彼らは「最高のダンスフロアを作ろうぜ!」とオーディエンスに呼びかけ、「ディスコプール」や「リリリピート」などを次々と繰り出しイベントの序盤を盛り上げた。そして三原健司(Vo, G)の「(「MASH FIGHT!」で)特別賞だった俺たちにやれることは、特別な日を格別なライブに変えることです!」という言葉からキラーチューン「オドループ」へ。ダンスフロアと化した会場で、彼らはラストナンバー「KITAKU BEATS」までノンストップで駆け抜けた。

続いて登場したのは2016年に「MASH FIGHT!」でグランプリに輝いたYAJICO GIRL。彼らは「Casablanca」でさわやかにライブをスタートさせ、心地のいい空間を作り上げた。MCでは四方颯人(Vo)が「MASH A&Rにすごい先輩がいるおかげで、僕らはこのステージに立てています」と述べたうえで「今年は先輩たちが開いてきてくれた道じゃないところにも、僕らは道を開いていかなければ。挑戦の年にしたい」と力強く語る一幕も。そして彼はそんな思いがこもっているという楽曲「黒い海」をじっくりと届け、終盤にはキャッチーなメロディが広がるナンバー「いえろう」を熱唱。堂々たるアクトでオーディエンスに強いインパクトを残した。

今年で「MASH A&R」所属3年目となるパノラマパナマタウンは序盤から観客とコール&レスポンスを交わし、フロアを巧みにアジテートしながら熱いライブを展開した。「世界最後になる歌は」では岩渕想太(Vo, G)が「こっちがステージだ!」と客席の柵の上に立ち、オーディエンスの注目を浴びながら「俺たちはまだ若くて甘っちょろいけど、ステージ上では先輩も後輩も関係ない。今日思い返したら、俺たちのことしか覚えてないくらい爪痕残して帰りたいと思ってるんで!」と堂々と宣言。大歓声が沸き起こる中、彼らは「リバティーリバティー」や「フカンショウ」でさらにフロアの熱を煽っていった。最後には「俺たちがMASH背負っていく覚悟でいるんで、これからもよろしくお願いします!」という頼もしい言葉も飛び出し、「ラプチャー」で力のこもった演奏が届けられた。

イベントも折り返し地点に差しかかった頃、LAMP IN TERRENがステージに登場。松本大(Vo, G)は1曲目「緑閃光」を叫ぶように力強く歌い終えたあと、この日声の調子が悪いことを明かす。彼は「それでも、俺はここに立ちたかった。この先の未来の力を全部使い切る覚悟でこのステージをやりたいと思っています」と言葉を続け、フロアから大きな拍手が送られた。その後「innocence」や新曲「花と詩人」が演奏され、思いをぶつけるような松本の歌に、オーディエンスは固唾を飲んでじっくりと聴き入っていた。最後の1曲を残したところで松本から「皆さんの日常の中で僕らの音楽が武器になれるなら、どこまでも一緒に行きたい。今年は俺が世界丸ごと変えてやるっていうくらい、みんなに歌を届けていきたいです」と真摯な思いが伝えられ、ラストナンバー「地球儀」で温かなサウンドが場内に広がった。

YAJICO GIRLと共に2016年の「MASH FIGHT!」でグランプリを勝ち取ったSaucy Dogは「煙」でライブを開始。3人のみずみずしいアンサンブルが会場いっぱいに鳴り響き、観客は一斉に腕を上げて楽しんだ。その後も彼らは「ナイトクロージング」や「グッバイ」などを続け、飾り気のないストレートな演奏を届けていった。石原慎也(Vo. G)は昨年を振り返り「MASHに入れて『偶然じゃん』って言われて悔しい思いをしたこともあったけど……でもそういうふうに思っている人の思いを塗り変えるために、今年は僕らの年にしたいと思います」と決意を語る。そして「2017年、僕らを何回も助けてくれた一番大切な曲をやります」と前置いて、「いつか」をじっくりと歌い上げライブを締めくくった。

最後の1組は2012年に開催された第1回「MASH FIGHT!」の覇者、THE ORAL CIGARETTES。彼らは「2018年一発目のライブ、お前らでよかったって言わせて!」とフロアを煽り「Mr.ファントム」で豪快にライブをスタートさせ、会場は早くも大盛り上がりとなった。山中拓也(Vo, G)はひょうひょうとした様子で「後輩ちゃんたちが僕たちに鬼のようにケンカ売ってましたので、全員潰して帰りたいなと思います」と告げ、大歓声を浴びながら「モンスターエフェクト」で白熱のプレイを見せつける。さらにダークなナンバー「嫌い」を畳みかけると、観客のテンションは留まることなく高まっていった。山中は「毎年『MASHROOM』がこの時期に訪れて、トリを任されて……『MASHROOM大事にしていきます』なんて言葉、もう言い飽きたんです。俺らはもっと強い仲間がほしい。一生懸命努力する、強い仲間を求めてます!」と叫び、「今日の俺らまでのステージは、正直言ってもっともっとやって見せてほしいぐらいだった。何様だよって思われてもいい」とMASH A&Rへの愛あふれる言葉を投げかけた。そしてこの日の後輩バンドのMCに「先輩なめんな! やばいの見せてやろうぜ!」と応え、「カンタンナコト」で会場を熱狂の渦へと導く。最後には「MASH A&Rがもっと上へ行けるように……俺は別に今日観たバンドが悪いなんて言ってるわけじゃない。どのバンドも素敵なバンドなんです。そんなのわかってる。でも、もっと伝わってほしい。そしていつかこの『MASHROOM』が、会場の一番前から後ろまでわけがわかんないくらい楽しくなっちゃってるのを来年以降期待しています」と語り、ラストナンバー「BLACK MEMORY」で貫録のあるステージを展開した。

アンコールでは6組のバンドが代わる代わるステージに登場し、ほかの出演者の楽曲をカバーする企画が行われた。パノラマパナマタウンはフレデリックの「オドループ」を大胆にラップ調にアレンジして披露。YAJICO GIRLはLAMP IN TERRENの「涙星群の夜」を軽快なリズムに乗せて歌い上げ、場内を温かなムードへと導いた。緊張した面持ちでステージに現れたSaucy Dogは、THE ORAL CIGARETTESのナンバー「エイミー」演奏。オーラルにとって大切なナンバーを託された彼らは、柔らかなサウンド響かせて真摯に楽曲を届けた。LAMP IN TERRENはYAJICO GIRLの「いえろう」をエモーショナルにプレイ。フレデリックはパノラマパナマタウンの「オドループ」に「あれはカバーじゃなくて、新しい曲です!」と笑いながらも、「メジャーデビューする後輩に、先輩から選別を」と彼らのナンバー「ラプチャー」をカバーし返した。THE ORAL CIGARETTESは「Saucy Dogの名曲を俺らなりにアレンジしてきました」と語り、「いつか」をハンドクラップが鳴り響く中ゆったりと披露した。

イベントの最後には、この日の出演者全員でオーラルのナンバー「LOVE」を合唱。演奏はオーラルのメンバーにフレデリックの高橋武(Dr)、LAMP IN TERRENの中原健仁(B)、パノラマパナマタウンの浪越康平(G)、赤頭隆児(G)を加えた8人による特別編成で行われた。出演者は肩を組んだりマラカスを振りながら楽しそうに楽曲を届け、ピースフルな空気に包まれながら5回目の「MASHROOM」は幕を閉じた。

「MASHROOM 2018」2018年1月22日 新木場STUDIO COAST セットリスト

フレデリック

01. TOGENKYO
02. ディスコプール
03. パラレルロール
04. たりないeye
05. リリリピート
06. オドループ
07. KITAKU BEATS

YAJICO GIRL

01. Casablanca
02. 光る予感
03. MONSTER
04. 黒い海
05. いえろう
06. サラバ

パノラマパナマタウン

01. PPT INTRODUCE
02. 世界最後になる歌は
03. リバティーリバティー
04. パノラマパナマタウンのテーマ
05. フカンショウ
06. MOMO
07. ラプチャー

LAMP IN TERREN

01. 緑閃光
02. innocence
03. 花と詩人
04. 涙星群の夜
05. キャラバン
06. 地球儀

Saucy Dog

01. 煙
02. wake
03. ナイトクロージング
04. グッバイ
05. いつか

THE ORAL CIGARETTES

01. Mr.ファントム
02. 5150
03. モンスターエフェクト
04. 嫌い
05. カンタンナコト
06. 狂乱 Hey Kids!!
07. BLACK MEMORY

<アンコール>
01. オドループ / パノラマパナマタウン
02. 涙星群の夜 / YAJICO GIRL
03. エイミー / Saucy Dog
04. いえろう / LAMP IN TERREN
05. ラプチャー / フレデリック
06. いつか / THE ORAL CIGARETTES
07. LOVE / THE ORAL CIGARETTES、フレデリック、LAMP IN TERREN、パノラマパナマタウン、YAJICO GIRL、Saucy Dog

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