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泉谷、クリープ、でんぱ、電気、SPYAIRら熱演!阿蘇ロックフェス3年目も大盛況

6年以上前2018年05月28日 12:01

泉谷しげるが発起人を務める野外ロックフェス「阿蘇ロックフェスティバル2018」が、5月26日に熊本・熊本県野外劇場アスペクタにて開催された。3度目の開催となる今年は約8000人の観客が来場し、大にぎわいとなった。

昨年に引き続きトップバッターを務めたLEGENDオブ伝説 a.k.a サイプレス上野は、J-POPやヒップホップを中心に選曲したDJパフォーマンスで、あいにくの雨にもかかわらず早くから会場に詰めかけた観客を盛り上げる。続いて発起人の泉谷がステージに上がり、「阿蘇ロックフェスティバル2018」の開幕を宣言。泉谷しげる with BANDが「レガシー」を披露し、華やかなオープニングを飾った。

そして俳優の斎藤工、ピアニストの古賀小由実、俳優でアーティストの豪起からなるcinema birds(eはアキュートアクセント付き)が登場した。cinema birdsは劇場で映画を観ることが困難な地域の人たちに同じ空間で感動を共有する大切さを伝えるため、映画+ライブという体験を届けるプロジェクト。音楽フェス初出演である彼らは1stシングル「月と太陽」を含む3曲を披露し、「泉谷さんは僕にとって兄のようで父のような存在」と語る斎藤は自身が出演するIndeedのCMソングも歌った。

熊本が地元であるBLUE ENCOUNTは、降り続く雨を払拭するように「Survivor」を力強く演奏し、「熊本ただいまー!」とシャウト。「LIVER」「VS」「DAY×DAY」で観客を一気にヒートアップさせた。田邊駿一(Vo, G)が故郷・熊本への思いを語ったのち「もっと光を」を高らかに歌うと、奇跡のように雨が上がって陽が差し込み、田邊は「晴れてきた! 来るんだって、必ず光が!」と叫んだ。予定の曲がすべて終了するも、ステージ脇にいた泉谷が「もう1曲歌え!」とバンドを讃えてアンコール。「阿蘇ロックの歴史は終わらないって意味です!」と叫び、彼らは急遽「NEVER ENDING STORY」を最後に演奏した。

すっかり雨も上がった頃にステージに登場したのはSPYAIR。彼らは「OVERLOAD」で熱いサウンドを響かせ、「RAGE OF DUST」「イマジネーション」と人気曲を立て続けに披露した。「サムライハート(Some Like It Hot!!)」では恒例のタオル回しで会場の興奮が最高潮に。さらに「現状ディストラクション」「スクランブル」で迫力のパフォーマンスを見せ、会場を楽しさあふれる空間に変えた。

続いて登場した清水ミチコは、「SPYAIRの次に清水ミチコってすごいフェスよね」と笑い、キーボードを弾き語りながら童謡「サッちゃん」の替え歌で政治家のモノマネを披露。“10代のえなりかずき”“20代の藤田ニコル”など世代ごとにピックアップした有名人の声マネを経て、怒涛のように続く変幻自在のモノマネ弾き語りメドレーがスタートした。彼女は中島みゆき「糸」、井上陽水「少年時代」、RCサクセション「スローバラード」、森山良子「さとうきび畑」などさまざまな名曲を歌い、オーディエンスは笑いつつも伸びやかな歌声に魅了されていた。

1回目の阿蘇ロックから連続出演のスチャダラパーは、「アーバン文法」「スチャダラパー・シングス」「MORE FUN-KEY-WORD」など新旧織り交ぜた楽曲をパフォーマンス。「今夜はブギー・バック」をオーディエンスも一緒に歌い上げ、「サマージャム'95」でひと足早い夏を演出した。

続く電気グルーヴは「Fallin' Down」を皮切りに「Missing Beatz」「SHAMEFUL」などダンサブルなナンバーを連発。マイクスタンドを拳銃に見立てて遊んだり、ステージを降りてカメラマンと肩を組んだり、最前列の観客まで近付いたりと自由に動き回るピエール瀧に会場は釘付けになった。「MAN HUMAN」「Baby's on Fire」を経て「トロピカル・ラヴ」に突入すると、電気グルーヴの2人が鳴らすウッドブロックの音がオーディエンスを心地よくさせた。

でんぱ組.incは「おやすみポラリスさよならパラレルワールド」「破!to the Future」を立て続けに披露し、バックバンドとも息の合ったダンスパフォーマンスで観客を魅了。MCでは「熊本は空気がおいしいよー!」「熊本のおいしいものを食べて体仕上がってます!」と語った。途中、熊本県のご当地キャラ・くまモンが登場し、「でんぱれーどJAPAN」を一緒にパフォーマンス。くまモンのハイクオリティなダンスに会場からは大歓声が上がった。

クリープハイプのライブは「HE IS MINE」でスタート。観客が一斉に「セックスしよう!」と叫ぶ恒例のかけ合いが阿蘇に響く。そのまま「鬼」に流れ込み、「イト」でさらに会場は大盛り上がりに。MCでは尾崎世界観(Vo, G)が「クマが好きで(阿蘇)カドリー・ドミニオンに行ったら、阿蘇ロックがんばってくださいって言われました」が現地でのエピソードを明かした。最後に尾崎が「また来たいです、また出たいです」とつぶやき、FM802の春のキャンペーンソングとして書き下ろした「栞」を披露してライブを締めくくった。

その後に登場したのは、松本人志(ダウンタウン)、東野幸治、前園真聖というフジテレビ系「ワイドナショー」出演陣。泉谷と彼らのかけ合いを経て、地元の有志を相手に乳首相撲で対決するコーナーがスタートした。音楽フェスらしからぬバラエティ番組感がステージを包み、会場は笑いの渦に。最後はスチャダラパー、清水ミチコ、斎藤工もステージに上がって彼らと共に「明日があるさ」を熱唱した。

トリを務めたのは泉谷しげる with BAND。泉谷は「時よ止まれ 君は美しい!」でバンドと息の合った伸びやかなパフォーマンスを披露し、「すべて時代のせいにして」「黒いカバン」ではすごみのある歌声を阿蘇の山にぶつける。「春夏秋冬」では間奏で泉谷が「自分だけの今日にしろ。自分だけにそっと歌え」と優しく語りかけ、会場中の人々が「今日ですべてが終わるさ」とアカペラで熱唱。「野性のバラッド」ではステージ脇で見守っていた斎藤工らcinema birdsのメンバー、運営スタッフもステージに呼び込み、バンドの音に乗せて一緒にジャンプした。さらに泉谷は曲の後半でステージを降りて観客のもとに駆け寄り、「写真を撮れ!」「また来いよ!」とシャウト。長い1日のエンディングにふさわしく、この曲はおよそ20分間におよんだ。最後にステージに戻って倒れ込む泉谷を斎藤が抱きかかえ、彼が「最高にかっこいい人でしょう? 泉谷しげるでした!」と叫ぶと会場中が拍手喝采。泉谷の底知れぬパワーを見せつけ、3年目の「阿蘇ロックフェスティバル」は大成功のうちに幕を閉じた。

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