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SHANKら10組がハウステンボス舞台に熱演見せた「BLAZE UP NAGASAKI」終宴

約7年前2018年06月10日 2:07

SHANK主催のライブイベント「BLAZE UP NAGASAKI 2018 in HUIS TEN BOSCH」が昨日6月9日に長崎・ハウステンボスにて開催された。

「BLAZE UP NAGASAKI」は2011年にスタートし、今回で6回目を迎えるライブイベント。ここ数年は長崎市神の島公園特設ステージにて開催されており、今年初めてハウステンボスで行われることとなった。当日はSHANKを含む10組がライブを繰り広げたほか、場内にはちりんちりんあいすやトルコライスといった長崎名物の飲食店、アパレルブースなどが並んだ。

メンバーが出演したユーモアあふれる注意事項を説明する映像が放映されたあと登場したトップバッターは、大分出身SIX LOUNGE。ヤマグチユウモリ(G, Vo)が「『BLAZE UP』俺たちが始めるぞー!」と声を上げ、「プラマイゼロ」「STARSHIP」といったロックンロールチューンをみずみずしく届けていく。ヤマグチは「BLAZE UP NAGASAKI」初出演の喜びを語ったのち「うまく言えないんですけど……俺らの音楽をちゃんとやっていきます」と改めて意気込みを述べると、ラブソング「メリールー」を穏やかな表情で歌い上げた。続く04 Limited Sazabysは登場するなり「monolith」を投下し、一気に場内をパンキッシュなムードに。MCではGEN(B, Vo)がSHANKとの出会いを回想し「SHANKがシーンを駆け上がっていく姿を近くで見ていて。うれしいけど悔しい気持ちも、寂しい気持ちもあったけど、今もこうやって一緒に遊べてうれしい」と語った。そして「SHANKはパンクヒーローであり、メロディックヒーローであります」と言うと、彼らに最新曲「My HERO」を贈る。さらに「Remember」の演奏後には、突然SHANKの「620」のイントロを弾き始める粋な一幕も。最後には高速のメロディックパンクチューン「Buster call」を勢いよく届け、“メロディックヒーロー”SHANKを意識したセットリストで場内のテンションを引き上げた。

重厚なサウンドで観客を自らの壮大な世界観に誘ったのはCrossfaith。彼らは「BLAZE UP」というイベントタイトルについて「『燃え上がる』のさらに上、『バッキバキに燃え上がる』という意味です。燃え上がる準備はできてますか?」とオーディエンスを焚きつけ、フロアに大きなサークルモッシュやハンドクラップなどを発生させる。さらに「Wildfire」ではゲストボーカリストにMAH(SiM)を呼び込み、場内は大盛り上がりとなった。MCではKoie(Vo)が、SHANKがハウステンボスで「BLAZE UP NAGASAKI」を開催したことについて「(大阪出身の)俺らで言ったらユニバーサル・スタジオ・ジャパンでフェスを開催するようなもの。すごいこと」と讃えた。MEANINGのステージは3本のギターが絶妙に絡み合う「Black or White」で幕開け。HAYATO(Vo, G)は「いつも通りやろうぜ」と言うと、バンドが激情的な演奏を続ける中、フロアへ下りてオーディエンスにダイブされながら歌唱したり、会場内を走り回ったりと、会場いっぱいを使って歌唱した。3曲を終えるとHAYATOは「いろいろ変わっていくバンドを見ていく中で、SHANKは本当に変わらずにやって。それでどんどん支持する人が増えていく。バンドのあるべき姿だと思う」とSHANKへの思いを語る。そして彼らが長崎の市外局番「095」を掲げて活動していることに触れ、「俺らは俺らで渋谷で組んだバンドだから、渋谷の郵便番号『150』をレペゼンしている」と説明し、丁寧に「150」をプレイした。

dustboxはSHANKの庵原将平(Vo, B)が初めて買ったdustboxの音源が2005年5月発売のミニアルバム「Mr.Keating」であることから、「最近あんまりやらないんだけど」と言いつつ、同作収録曲「Time to wake」をセットリストに織り交ぜるという愛あるパフォーマンスを見せる。「14年前に空に旅立ってしまった友達に」との前置きから届けられた「Shine Bright」でメンバーは空を見上げながら切なげに演奏した。かりゆし58はそれまでのパンキッシュな雰囲気を一転させる。「こんにちはー」と挨拶をすると、ゆったりとした裏打ちのリズムに乗せた「ホームゲーム」でライブをスタート。彼らの生み出すのんびりとしたサウンドに、ファンは穏やかな表情で体を揺らしていた。MCでは前川真悟(Vo, B)が出番前に、次に出演するG-FREAK FACTORYの茂木洋晃(Vo)に「つなごうな」と言われたというエピソードを語り、「1つにするんじゃなくて、別々の人間と1つのライブを分け合えたら」とイベントへの思いを続けると、地元への思いを歌った「ユクイウタ」や、母親について歌った「アンマー」と優しい曲を続けた。

G-FREAK FACTORYは「Unscramble」「日はまだ高く」などのレゲエナンバーで場内の一体感を生み出す。MCでは茂木が自身とSHANKの共通点“ローカルバンド”に焦点を当てる。長崎のオーディエンスに向け「お前らの地元にSHANKがいて本当によかったな!」「もしかしたら東京に出てたら違う景色が見えたかもしれないけど、あいつらはここを守って、ここから攻めてんだよ!」と語り、「ダディ・ダーリン」の演奏後には「あと2カ月で(長崎に原爆が投下された)8月9日を迎えます。8月9日を感じてくれ。音楽は平和であることを確認する意味もある」と平和を願った。ラストナンバー「EVEN」ではステージ袖でライブを見ていた庵原を呼び込み、2人は優しい表情で共にワンフレーズを歌唱した。HEY-SMITHは登場するなり「Endless Sorrow」「Drug Free Japan」を連投し、オーディエンスを踊らせる。一気に4曲を畳み掛けると、猪狩秀平(G, Vo)は「今、俺たちは伝説のフェスのド真ん中にいるぞー!」と盟友を讃え、友達について歌った「Don't Worry My Friend」を演奏した。その後も猪狩は「あとから思い出したらものすごい大切な時間なんやろうな」と感激を噛み締める。「本当はもうちょっと夕日の予定やってんけど(笑)」と向かいの太陽を指差し笑ってから始まったのは夏の曲「Summer Breeze」。彼らはYUJI(B, Vo)の伸びやかなボーカルとさわやかな演奏で場内を満たしていった。

SiMのMAHは「小学校を卒業するまで佐世保に住んでて……」と明かしてファンを驚かせたかと思えば「嘘! まったく縁もゆかりもない!」と笑い、「でもSHANKのおかげで忘れられない思い出の場所になりました。これから毎年戻ってくる気がします!」と彼らしい言葉選びでSHANKへの感謝の気持ちを述べる。そして「SHANKを見て『ああいう速いビートの曲が欲しいなと思って作った曲がある」と言い、バンドは「ANTHEM」をプレイ。ダビーな前半を経て、高速のツービートのサビで観客のテンションを引き上げた。その後、彼らはMAHの「ギャーギャー騒いで暴れるだけがロックじゃねえだろ」との言葉に続き、ゆったりとしたレゲエのリズムに乗せたミディアムチューン「The Sound Of Breath」を届けたかと思えば、「ぐちゃぐちゃになってへとへとのお前らを、SHANKがどう持っていくか楽しみにしていようと思います」と前置きしてからキラーチューン「KiLLiNG ME」「f.a.i.t.h」を連投。その言葉通り、観客をへとへとにさせSHANKへとバトンをつないだ。

ライブはいよいよSHANKの出番へ。彼らは「長崎SHANK、始めます!」といつも通りの挨拶を行い、「Surface」でライブを始める。続く「Cigar Store」ではステージからMAHがダイブをする一幕も。タイトな演奏で4曲を駆け抜けたあと庵原はハウステンボスでの開催について感激をあらわにしつつも、「お涙ちょうだいなライブをするつもりはございませんので!」と潔く宣言する。そして池本雄季(Dr, Cho)の繰り出すさまざまなビートに乗せ、ダビーなイントロが印象的な「620」やエッジィな「Hope」などを続けた。「Take Me Back」ではブレイクの入りで3人の息がぴったりそろうと庵原が「今まで一番決まったね」とうれしそうに話し、長崎のわらべうた「でんでらりゅう」のフレーズを使用した「Knockin' on the Door」では、イントロで松崎兵太(G, Cho)が「(気持ちが)入りすぎてわかんなくなった」と笑ってやり直すなど、3人は普段と変わらないフランクなライブ運びを見せる。「Grimy Window」ではHEY-SMITHの満(Sax)、かなす(Tb)、イイカワケン(Tp)がゲストとして登場。高らかなホーンの音色で同曲を彩った。終盤には庵原が「以前『ハジマザ』(HEY-SMITH主催のライブイベント『HAZIKETEMAZARE FESTIVAL』)でピースフルなMCをしていたいがりん(猪狩)に『どうしたの?』とか言ってたんですが、気持ちがわかりました」と感傷的な気分になっていることを明かす。しかし「バンドらしく歌をいっぱい歌って帰ります」と立て直し、言葉の代わりとばかりにラブソング「My sweet universe」やエモーショナルな「Set the fire」を情感たっぷりに届けた。さらに間髪入れずに「Long for the Blue moon」を演奏すると、最後にショートチューン「submarine」を叩き込み、熱狂のうちにステージをあとにした。アンコールを求める声が上がると、すかさず庵原がステージに現れ「時間がないです」と正直に明かす。そして「また来年につなげていきたいと思います」と再会を誓い、初のハウステンボスでの「BLAZE UP NAGASAKI」の幕を下ろした。

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