昨日8月8日に東京・東京国際フォーラム ホールAにて、超特急が主催するライブイベント「HMV presents BULLET TRAIN 6th Anniversary Special『“超”超フェス』」の1日目公演が行われた。
「“超”超フェス」は、2017年にゲスト5組を迎え5日間連続で行われた「超フェス」の第2弾として2日間連続で行われているイベント。今年のテーマは「“超”夏祭り」で、8日の「“超”夏祭り Day1」にはコロッケ、PUFFY、DAIGO(BREAKERZ)がゲストアクトとして登場した。
超特急のovertureが祭の幕開けを告げると、ステージ上に設置された大きなやぐらの上から超特急の6人が姿を見せた。リーダー・リョウガの「『“超”超フェス』始まりました。“KOUSHIN”するぜ!」という言葉を合図にカラフルな甚平姿の6人はやぐらを駆け下り、このイベントのテーマ曲となっている新曲でメンバー全員が作詞に参加した「SAIKOU KOUSHIN」を最初に届ける。曲中にはリョウガをリフトアップするスタンツや、逆さづりになったタカシが歌い続けるというハチャメチャ感のあるパフォーマンス、野球やボウリングといったスポーツのジェスチャーが盛り込まれ、8号車(超特急ファンの呼称)の目を存分に楽しませる。6人は目まぐるしくステージ上を駆けながらファンの声を求め、初披露ながら大きなコールを巻き起こした。
曲を終えた6人は自己紹介をし、観客に改めて自己紹介をする。リョウガは外の荒天を気にして「お足元の悪い中、本当にありがとうございます」と来場者へ感謝を伝えた。そして彼らは今回の公演のテーマ「“超”夏祭り」について触れ、タクヤは「どんな夏祭りも超えるライブにしたいね」とひと言。ユーキはタクヤの言葉に「今年一番の夏祭りにしたいよね!」と笑顔を弾けさせた。
舞台上にバンドセットが組まれると、1組目のゲストとして登場したのはDAIGO。扇子を片手に和装でドレスアップした彼は「無限∞REBIRTH」を艶やかな身振りで歌い上げる。「大好きな超特急にこの『“超”超フェス』に呼んでいただいて、超超超うれしいです!」と喜びの心境を明かすと、ここでDAIGOは超特急にならって自己紹介口上を披露して8号車の心をわしづかみに。「“うぃっしゅ”が流行り、早10年。今はDAI語であと10年。祖父は総理で妻女優。日本が誇るマルチタレント、今日もロックに歌います。第1第2第3第4、DAIGOおー、うぃっしゅ!」というオリジナル口上に8号車は息の合った「うぃっしゅ!」の声を飛ばし、これにはDAIGOも満面の笑みを浮かべていた。
アコースティックギター片手にしっとりと歌い上げた「真夏の残響」、ドラマチックなボーカルを聴かせた「今夜、ノスタルジアで」が披露されると、ここでDAIGOは「みんなとどうしても一緒に歌いたい曲がある」と神妙な面持ちでつぶやいた。すると会場に響いたのは「セイバン」のランドセルのCMソング。「テンテンテン 天使のはね♪」の大合唱に観客も大盛り上がりで、DAIGOは「2018年8月8日、みんなと一緒に“天使のはね”歌ったこと、一生忘れません」と言葉を噛みしめた。そののち「(超特急の)人柄が大好き。ホントにかわいくてしょうがない、弟のよう」と超特急メンバーへの溢れ出る愛情を吐露したDAIGOは超特急のハードロックナンバー「Beautiful Chaser」を1フレーズ演奏するサービスも。そして、ラストに彼が用意した「恋のスーパーエクスプレス」は、BREAKERZの“超特急愛”を歌に込めたポップチューン。曲中には「Beautiful Chaser」の衣装に着替えた超特急も登場し、バックダンサーとして“兄貴”の歌を盛り上げる。にぎやかなコラボでライブを終えると、DAIGOは「CRO! 超特急6周年おめでとう!」と“DAI語”をプレゼントしてステージをあとにした。
鮮やかなレーザーの中、バックダンサーを引き連れてクールに登場したのはコロッケ。「今日のコロッケはいつもと違うよ!」と予告すると、彼は登坂広臣、今市隆二の2役をこなしてランニングマンを決めた「R.Y.U.S.E.I.」、G-DRAGONをフォーラムの舞台に“降臨”させた「FANTASTIC BABY」とダンスナンバーの連発で冒頭から8号車の度肝を抜いた。ここで、コロッケの顔がプリントされたTシャツを着た超特急がコロッケを囲むと「ものまね講座」が開講し、コロッケは超特急にドナルドダックのものまねを伝授することに。するとコツをつかんだタカシが見事ものまねを習得して「すごい、しゃべれた!」と興奮気味に笑顔を浮かべる。一方ユーキは息を強めに吹いたような「フウーッ」という音のみを会場に響かせ「難しい、難しい(笑)」と照れ笑いを浮かべた。
コロッケはその後、超特急からリクエストを受けたという“五木ロボット”での「契り」で変幻自在の顔芸を披露。ステージサイドのビジョンに大写しになるコロッケの名人芸には8号車も大盛り上がりでペンライトを回し、彼に喝采を送っていた。ラストの北島三郎「まつり」には超特急メンバーも参加して会場を盛り上げる。「“超”夏祭り」にピッタリの楽曲を超特急に贈ったコロッケは「これが超特急まつりだよー!」とこぶしを効かせた歌声で自身のステージを締めくくった。
ゲストアクトのトリを務めたのはPUFFY。オールインワンにキャップのワークスタイルで8号車の前にゆるりと姿を見せた2人は「パフィピポ山」「アジアの純真」で会場を一気に彼女たちの世界に染め上げる。「アジアの純真」では「“超”超フェスー!」という2人の息ぴったりなユニゾンに8号車も熱狂。会場に広がるカラフルなペンライトの海を見つめた吉村由美は「私たちの曲を知らない方もいると思うけれど、光ってるコレ(ペンライト)のおかげで盛り上がって見えます(笑)。だからずっと揺らしておいてね!」と8号車に語りかけていた。
力強いバンドアンサンブルに乗せてまっすぐなメッセージを歌い上げる「誰かが」、さわやかなギターサウンドがオーディエンスの身体を揺らした「海へと」と2人はその後も名曲を惜しみなく連発。すると続く「愛のしるし」では、デビュー当時のPUFFYを彷彿とさせる出で立ちの超特急メンバーがステージへ。ツインテールで大貫亜美になりきったカイ、リョウガ、タクヤとポニーテールで由美に変身したユーキ、ユースケ、タカシは少し気だるげにキュートなダンスを踊ってPUFFYの2人の笑顔を誘う。6人の“ニセPUFFY”を送り出した由美は「次が最後の曲です、知っていたら一緒に歌ってください!」と呼びかけて「渚にまつわるエトセトラ」へ。サビで2人が客席へマイクを向けると会場には大合唱が響き、亜美は親指を立てて「OK!」のサインを掲げていた。
超特急のライブは「Kiss Me Baby」でスタート。6人の挑発的なパフォーマンスに8号車が釘付けになるこの曲もこの日は“夏祭りバージョン”の特別仕様で、キメのタイミングで「路地裏でキスしよ?」(ユーキ)、「浴衣姿かわいいじゃん!」(ユースケ)、「花火よりも君がキレイだよ」(カイ)と次々に甘い言葉を投げるメンバーに8号車は思わず叫び声を上げる。続く「Booster」はダンサーが初めてラップを披露する未音源化の新曲。ダイナミックな跳躍を見せるユースケ、アクロバットの連続技を鮮やかに決めたユーキ、流し目で誘うリョウガと、ダンサー陣は縦横無尽にステージの上を駆けながら力強いラップを叩き付け、会場の熱気をぐんぐんと引き上げていった。
ここでカイは「今日は僕らにとって大事な日」と切り出し、「ニューシングルの『Jesus』がリリースされました!」と続けた。そして6人はその「Jesus」をパフォーマンス。カイの「初めて観る方も一緒に踊ってほしい」という呼びかけに応えるように、8号車はサビの“Venusポーズ”をメンバーと一緒に決めて盛り上がる。ボーカルのタカシはハスキーボイスとクリアな歌声を使い分けて楽曲に深みを与え、ユーキはDAIGOの“ロックステップ”をアドリブで盛り込んでファンを楽しませた。ここから彼らは「超越マイウェイ」「up to you」と、「Jesus」の収録曲をノンストップで披露してみせる。kazuki(s**t kingz)振り付けの「超越マイウェイ」では、ワイルドにバイクを乗り回すようなアイコニックなポーズやディスコサウンドに乗せて目まぐるしく変化するダンスフォーメーションが観客の目を奪う。一方の「up to you」ではリョウガとユーキが作った大きなハートマークからほかの4人が顔を出したり、6人が集まってお互いをハグしたりとメンバーの仲のよさがうかがえるようなシーンがステージ上で次々と展開され、朗らかな歌声を響かせたタカシは「この一瞬一秒、楽しんでいきましょう。僕たち超特急は先に進んでいきます。みんなよろしくお願いします!」とさわやかに呼びかけた。
ラストナンバーとして「超えてアバンチュール」がドロップされると、ユースケはコロッケ直伝のドナルドダックものまねをカメラに向けて披露した。その様子を見たリョウガは、日替わりで自身のパートナーを選ぶシーンですかさずタカシを指名。リョウガの指名の意図を汲んだタカシは完璧なドナルドのものまねを決めてみせる“天丼芸”で会場を沸かせた。そして6人は横1列に広がり、間奏パートで激しいヘッドバンキングを決める。ユーキが「お前ら! まだまだ恥じらいあるんじゃないの!?」と8号車を煽ると客席も6人と一緒に思い切り頭を振り、熱狂の中で本編は幕を閉じた。
ユースケの「まだまだ終わらないよ、みんなも叫ぶぞー!」という呼びかけと共に、アンコールは「SAY NO」からスタート。続く「Burn!」では6人がステージサイドまで飛び出してオーディエンスを盛り上げ、カイの「超特急に負けない声出して!」という呼びかけに8号車は大きな声を上げる。6人が声を合わせて大サビを歌うとカラフルなペンライトがリズミカルに揺れ、この光景を目の前にしたユースケは「いやあー、盛り上がる!(笑)」と楽しげにつぶやいていた。
ここでゲストの3組を再びステージに招き入れた超特急は、ゲストそれぞれに「“超”超フェス」の感想を尋ねた。するとDAIGOは「まさにね、KIFです。この夏、一番のフェス!」と断言。コロッケは「フェスというものにお呼ばれされることがほとんどないから、どうやって出ていこうか迷っていたんだけど、ファンのみんなと“新幹線”のみんな、すごいね!」と言って、超特急メンバーから「いや、『超特急』です!(笑)」と総ツッコミをくらう。カイから「あのトイプードルのような(ヘアスタイルの)僕ら、どうでしたか……?」とニセPUFFYの出来栄えを尋ねられたPUFFYの由美は「言ってくれたら私たちもトイプードルで出たのに!」と笑っていた。この日ラストに届けられたのは「浮つきWAVES」。出演者たちは手にした手ぬぐいを思い切り回して自由にステージ上で踊り、最後のコラボレーションを楽しんだ。共演を終えてゲストを送り出すと、カイは「僕自身も超特急のファンなので、すごく楽しかったです!」と充実感に満ちた笑顔を浮かべる。続くリョウガも「皆さんのおかげで、明日(の『“超”超フェス』)も勝ちゲーです!」と確信し「僕らいろんな人の力を借りながら、今後も走っていきたいと思います!」と、メンバーを代表して大きな感謝を口にしていた。
HMV presents BULLET TRAIN 6th Anniversary Special「“超”超フェス」“超”夏祭り Day1 2018年8月8日 東京国際フォーラム ホールA セットリスト
超特急
01. SAIKOU KOUSHIN
DAIGO
01. 無限∞REBIRTH
02. 真夏の残響
03. 今夜、ノスタルジアで~セイバン「天使のはね」CMソング~Beautiful Chaser
04. 恋のスーパーエクスプレス
コロッケ
01. R.Y.U.S.E.I.(三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBE)~FANTASTIC BABY(BIGBANG)~Choo Choo TRAIN(EXILE)
02. ものまね講座
03. 契り(五木ひろし)
04. まつり(北島三郎)
PUFFY
01. パフィピポ山
02. アジアの純真
03. 誰かが
04. 海へと
05. 愛のしるし
06. 渚にまつわるエトセトラ
超特急
01. Kiss Me Baby
02. Booster
03. Jesus
04. 超越マイウェイ
05. up to you
06. 超えてアバンチュール
<アンコール>
07. SAY NO
08. Burn!
09. 浮つきWAVES
(撮影:米山三郎、深野輝美、冨田望)