星野源が、本日8月23日に東京・スペースFS汐留で行われた映画「引っ越し大名!」公開直前イベントにサプライズ登場した。
「引っ越し大名!」は土橋章宏原作の時代小説「引っ越し大名三千里」を犬童一心が実写化した作品。原作者の土橋が脚本を手がける。生涯に7回もの国替えを命じられた実在の大名・松平直矩のエピソードをもとに、姫路藩の藩士たちが莫大な費用と労力のかかる引っ越しを知恵と工夫で乗り切ろうとする物語で、主演の星野は“引っ越し奉行”に任命された、書庫にこもって本を読んでばかりの“引きこもり侍”片桐春之介を演じる。
イベントには高橋四郎役の飯尾和樹(ずん)、そして飯尾と同じ事務所で無二の親友であるウド鈴木(キャイ~ン)が登壇。本作のストーリーにちなみ、一般の人が直面している“難題”に飯尾とウドがアドバイスするという「お悩み相談会」が行われた。挙手制で行われたこの「お悩み相談会」で3番目に指されたのはなんと星野。客席後方にいる星野が「東京都から来た星野源です。役者と音楽家をやっております」と名乗ると会場には悲鳴のような歓声が響き渡る。星野が「最近ちょっと寝付きが悪くて……何かいい眠る方法ってあります?」と悩みを打ち明けると、飯尾は「僕らと2泊3日くらいで旅行に行けば早く寝たいなと思いますよ」と解消法を提案。そして星野をステージへと呼び込んだ。
星野は「本当に来ていただいてありがとうございます」と2人へ感謝の気持ちを述べ、ウドとの初対面を喜ぶ。ウドが「え!? 僕は星野源さんに憧れてこの世界に入ったんですよ」とボケ、自己流の“恋ダンス”を踊ると、星野は「それはなんのダンスですか」と笑った。ここからは星野も加わり3人による「お悩み相談会」に。まず当てられたのは小学生の女の子で、「2学期にある合唱祭で、指揮と歌を同時にやるのが難しい。上手にできる方法を教えてください」というお悩みに星野は「指揮と歌って同時にやらなきゃいけないの?」と真剣に相談に乗る。「難しいよね。歌いながらやるのって。歌わなくていいんじゃない?」と提案した星野に相談者は「音楽の先生が……」と、それは難しいことを明かす。飯尾が「小学3年生で音痴だって気付いてから校歌とか全部口パクでした」と告白すると、その名案に星野は「正直それでいいんじゃない? 指揮の人に求めるのはタイミングとかリズムだと思うからそっちのほうが大事。あと次の歌詞の母音を覚えて歌い出しをしっかりやって。それだけ強調して歌えばあとはなんかふにゃふにゃしててもバレないんじゃない?」と乗る。しかしそれはすでに実践済みだと相談者が申し訳なさそうに述べると、星野は「歌と振りを覚えるときは同時に覚えるのが一番いい。だからどっちかの練習をするんじゃなくて全部一緒に練習すると、その動きで歌うことができるから。そういう練習の仕方がいいかも知れません」と提案した。
続いてのお悩みは「夏バテを乗り切る方法」。ウドが「『夏バテ』という言葉がよくない。なーつバッテ―! というふうにリズムを変えるといい」と持論を述べると、星野は笑いをこらえきれない様子を見せる。そんな星野は2年前の夏に掃除のために1週間エアコンが使えず、「暑いけど気のせいだ」と自分に言い聞かせて過ごし、熱中症になったというエピソードを明かす。そして「個人的にいいと思うのはあったかいものを食べて飲んでその側から冷やすこと。冷房とかはちゃんと冷やして食べるものは温める。白湯を飲むとかね。お白湯はいいですよ」と夏バテ対策について語った。
フォトセッション終了後のトークで星野は「6年ぶりくらいの主演映画、共演の皆さんも素晴らしい役者さんばかり。お会いしたい人やご一緒したい人ばかり。撮影も結構長い時間ありまして、その中で休憩時間の中でずっと話して楽しく笑い合いながら作って、完成品を観たらすごく素敵な喜劇になっていて。それがこの映画の好きなところ。ちゃんと現代の日本に生きる人たちにもこの人たちの悩みやがんばりが伝わるような、時空を超えて共鳴したり、応援したくなったり、勇気をもらったりできる映画になったと思います」と「引っ越し大名!」への思いを語る。また関根勤との対談で飯尾の役者姿をもっと見たいという話をしていたそうで、そんな飯尾がドラマ「アンナチュラル」をはじめ、役者として活躍するようになり、今回「引っ越し大名!」で共演できた喜びを述べた。
飯尾は星野の思いに感激した様子で「こちらこそですよ! (撮影の)休憩時間もお弁当が3種類くらいあって、みんなに気を使わせないように星野さんは『じゃんけんしましょう!』ってイベントを開いてくれるんですよね。でも結局自分(星野)が勝っちゃうっていう(笑)。すごく楽しい現場でした」と撮影時のほほえましいエピソードを明かした。
映画「引っ越し大名!」は8月30日に全国の劇場で公開される。