2022年の幕開けに合わせて音楽ナタリーでは、さまざまなアーティストに「2021年にもっとも愛聴した3曲」を聞くアンケート企画を実施。回答者のジャンルごとに分けた全8本の記事を公開していく。今回は「声優編」として、上田麗奈、小野友樹、楠木ともり、豊崎愛生、浪川大輔、降幡愛(50音順)が選んだ2021年の3曲を紹介する。
構成 / 中川麻梨花
上田麗奈
ましのみ「淡々とメロウ」
SUKISHA「Sparkling」
Kishi Bashi「Early Morning Breeze」
・ましのみ「淡々とメロウ」
ころっとしていて、とっても可愛い曲です。
お仕事の合間、移動中などによく聴いていますが、特に1人の時間に集中したい時なんかに大活躍で。
ふわーっと心地いい場所に連れて行ってくれる、素敵な曲です。
・SUKISHA「Sparkling」
シュワシュワした飲み物が飲みたくなる曲。
聴こえる全てが、ずっと聴いていたい!と思うくらい気持ちいい音なんです。
どんなテンションの時でも違和感なく聴けてしまうので、あらゆる場面でお世話になってます。
・Kishi Bashi「Early Morning Breeze」
Kishi Bashiさんの「Never Ending Dream」が大好きで、色々調べていくうちに出会ったのがこの曲でした。
気持ちや時間にゆとりがある時に聴くと、そのまま散歩に出かけたくなるような曲です。
穏やかな雰囲気につられて、優しい気持ちになれます。
プロフィール
上田麗奈(ウエダレイナ)
2013年より81プロデュースに所属。主な出演作に「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」(ギギ・アンダルシア役)、「鬼滅の刃」(栗花落カナヲ役)、「SSSS.GRIDMAN」(新条アカネ役)、「フルーツバスケット」(草摩杞紗役)など。2016年12月にミニアルバム「RefRain」でアーティストデビュー。2021年3月に東京・LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)でワンマンライブ「上田麗奈 1st LIVE Imagination Colors」を開催し、8月にアルバム「Nebula」をリリースした。
上田麗奈|Lantis web site
上田麗奈 Artist official (@ReinaUeda_Staff) | Twitter
小野友樹
YOASOBI「優しい彗星」
・古川慎「揺籠とクローバー」
・増田俊樹「今を越えて」
本来、リリース年にこだわらず、むしろ数年前の曲のブームが少し遅れて来るタイプなので、「2021年リリースの楽曲」とのご依頼を頂いて「あれ? これって2015年の曲なの!?」みたいな曲を多く聴いていた事に、改めて気付きました。
その中でも、ご縁のあった曲や友人の曲で、よく聴かせて頂いていた楽曲をピックアップしました。
YOASOBIさんの「優しい彗星」は、アニメ「BEASTARS」で担当させて頂いている「ルイ」に縁深い楽曲です。
是非PVと併せて聴いて頂きたい楽曲で、聴くたびにアフレコ当時の事も思い出して、僕自身の頬を優しい彗星が伝います。
歌詞に「ルイ」「イブキ」というワードが織り込まれているところにもグッときます。
YOASOBIさんの楽曲は他にも「群青」「怪物」等、よく聴かせて頂いてます。
古川慎くんの「揺籠とクローバー」は、僕は勝手に「ゆりクロ」と略してます。
昨年発売のミニアルバム「ROOM Of No Name」収録曲で、全曲本人作詞である点も注目です。
1サビ後に急にアップテンポな展開が来て「おっ! そういうパターンか!?」と思うと元のテンポに戻ってお預けを食らうのも好きなポイントです。
「丘の上初めて作った揃いのコサージュ」という歌詞にやたら惹かれますが、彼はどういう時にこんな詩的な情景が浮かぶんでしょうか。
僕自身、作詞作曲をするのが好きなんですが、彼の楽曲を聴くたび「いつか一緒に何か作れたらな」なんて思っています。
増田俊樹くんの「今を越えて」は、昨年発売のアルバム「origin」の最後に収録されている楽曲です。
この曲と、1曲目の「hikari」をよくジョギングの時に聴かせて頂いているんですが、どちらもテンポが今の僕のジョグペースとバッチリ合っている上に、歌詞が走ってる僕と猛烈にシンクロしてきて、「あいつ…オレのために歌ってる…!?」と錯覚(?)したまま突き動かされる感覚です。
「止まない雨の中駆けてゆく」のところで、別に雨なんて降ってないのに、急にスピードを上げてみたりしています。
今回、「マイベストトラック2021」のお声がけを頂けて本当に光栄でした。2021年は、どちらかというと能動的に出会いに行った楽曲たちが多かった印象です。
2022年はどんな楽曲たちに出会えるのか、今から楽しみです。本年も、良き音楽ライフをッ!!!
プロフィール
小野友樹(オノユウキ)
2006年にテレビアニメ「ケロロ軍曹」で声優デビュー。「黒子のバスケ」(火神大我役)、「ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない」(東方仗助役)、「あんさんぶるスターズ!」(大神晃牙役)といった数々の作品に出演する一方、2019年にはミニアルバム「Friend Tree Wonderland」でソロアーティストとしても本格的に活動を開始した。2020年6月には堀江晶太、天月-あまつき-、みきとPらが参加した5曲入り配信作品「キズナライト」を発表。2021年10月にVocaloidカバーアルバム「VOCA-YOU 01 <10 tracks ver.>」を配信リリースした。
小野友樹オフィシャルサイト
小野友樹 (@onoyuki19840622) - Twitter
楠木ともり
Chouchou & Orcaorca「Flashback」
L'Arc-en-Ciel「MY HEART DRAWS A DREAM」
Altin Gun「Tatlı Diller Güler Yuze」
・Chouchou & Orcaorca「Flashback」
日頃Chouchouの楽曲を愛聴しており、2年ぶりとなるアルバムのリリースということで楽しみにしていました。非日常へ連れていってくれるようなエレクトロニカ系の楽曲が並ぶ中、今作はゲストコラボによるアコギが新たなサウンドをつくりあげており、日常を日常のまま彩ってくれるオーガニックな印象です。今までのChouchouらしさと、コラボによる新たな印象が綺麗にミックスされたこの楽曲が一番のお気に入りです。
・L'Arc-en-Ciel「MY HEART DRAWS A DREAM」
kenさんの空間的なギターから始まるこの楽曲は、メロディラインもミックスも何もかも美しすぎて、聴いているだけで心地良さや開放感に包まれる大好きな曲です。2021年はツアーにも何度か参加でき、ライブではイントロが流れるだけでとてつもない高揚感でした。他にもたくさん…それはもう選べないほど好きな曲ばかりですが、2021年一番聴いたのはこちらだと思います。またライブで聴くことができたら嬉しいです。
・Altin Gun「Tatlı Diller Güler Yüze」
トルコとオランダの混成グループで、トルコの伝統音楽を感じるサイケロックとなっています。2020年のフジロックに出演予定だったことをきっかけに知ったグループなのですが、夏のお供としてかなり聴いていました。異国情緒あるメロディラインやサウンドが暑さを心地よくし、パワフルな女性ボーカルが気分を高めてくれます。歌がなくても耳に残るフレーズ、ラストで押し寄せてくる盛り上がりなど聴きどころ満載で、夏が待ち遠しくなる1曲です。
プロフィール
楠木ともり(クスノキトモリ)
声優・シンガーソングライターとして活躍中。代表作として「ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン」(レン役)、「遊☆戯☆王SEVENS」(霧島ロミン役)、「ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」(優木せつ菜役)など。2021年10月クールでは「マブラヴ オルタネイティヴ」(鑑純夏役)、「先輩がうざい後輩の話」(五十嵐双葉役)と2作品でヒロインを務めた。2020年8月にテレビアニメ「魔王学院の不適合者」エンディングテーマ「ハミダシモノ」にてソロメジャーデビュー。2021年4月に自身が全曲の作詞作曲に携わった2nd EP「Forced Shutdown」をリリース。11月に新作EP「narrow」をリリースした。
楠木ともり Official Website
楠木ともり OFFICIAL (@tomori_kusunoki) | Twitter
豊崎愛生
Tempalay「あびばのんのん」
中村佳穂「アイミル」
アリシア・キーズ「Underdog」
Tempalayさんの「あびばのんのん」は、お風呂好きのわたし的には最高にフィーリングの合う鼻歌曲。極楽サウンドにのせて徐々に“ととのう”感じがすごく好きで、よく口ずさんでいました。Bell名義も含め中村佳穂さんの歌声もたくさん聴いていた2021年でしたが、この「アイミル」と2018年リリースの「きっとね!」の2曲は特にお気に入りで、何度もリピートして聴いていました。「アイミル」の、絶対に真似できない高度なグルーヴ感が気持ちよくて、最高にかっこいいです! 「Underdog」はリリース自体は2020年の楽曲ですが、21年も引き続きたくさん聴いていたなあと思って、ラインナップに入れました。最前線で闘う人々の為に、というアリシア・キーズさん自身の言葉と願いがこの曲には詰まっているので、この先もたくさんの人の胸に届いて力になっていくと思います。3曲とも、あらためて音楽の力に感動した、わたしの2021年のベストトラックです。
プロフィール
豊崎愛生(トヨサキアキ)
2009年にテレビアニメ「けいおん!」で平沢唯を演じて注目を浴びる。代表作に「めだかボックス」(黒神めだか役)、「とある科学の超電磁砲」(初春飾利役)、「To LOVEる -とらぶる-」(モモ・ベリア・デビルーク役)、「花咲くいろは」(押水菜子役)、「ゆるキャン△」(犬山あおい役)など。2009年10月にシングル「love your life」でソロデビュー。2017年7月には初のベストアルバム「love your Best」をリリースした。2021年6月に5年ぶりのオリジナルアルバム「caravan!」を発表。2009年2月より寿美菜子、高垣彩陽、戸松遥とともにユニット・スフィアとしても活躍している。
豊崎愛生 Official Website
豊崎愛生オフィシャルブログ「あきまつり」Powered by Ameba
浪川大輔
Ado「ギラギラ」
平井大「題名のない今日」
桑田佳祐「Soulコブラツイスト~魂の悶絶」
Adoさんに関しては、声色の使い方がすごい。特にギラギラは極み。
表現の幅がぐっと広がります。同じ声を使う職業として、歌でこれができるのは感服です。
平井大さんは唯一無二。個性が飛びぬけていて、誰も真似できない。
だから、心に何よりも刺さるのでしょうか。
桑田さんは、一瞬聞いただけで、一瞬見ただけで、時代関係なく明るい気持ちになれる。
THEエンターテイナー。
御三方とも、僕が何かを言うのもおこがましいですが、とても力をもらっています。
歌われている方ももちろんですが、歌というのは本当に素晴らしい!
プロフィール
浪川大輔(ナミカワダイスケ)
幼少期から子役として活動し、アニメへの出演や洋画の吹替など幅広く活躍。代表作に「君に届け」(風早翔太役)、「HUNTER×HUNTER」(ヒソカ=モロウ役)、「ハイキュー!!」(及川徹役)、「Fate/Zero」(ウェイバー・ベルベット役)など。2010年6月にミニアルバム「I.D.」でアーティストデビュー。2021年6月には2ndフルアルバム「Ruts」をリリースした。2022年4月に千葉・舞浜アンフィシアターでワンマンライブ「Kiramune Presents Daisuke Namikawa LIVE 2022」を開催する。
浪川大輔 | Kiramune Official Site
浪川大輔 (@namidai0402) - Twitter
降幡愛
ADOY「NY」
ASTRO「After Midnight」
KEY「BAD LOVE」
・ADOY「NY」
前作のジャケットに一目惚れして聴き出した韓国のバンド。基本的にアートワークはアニメっぽいイラストを使っていて、尚且つ音楽は私の好きなシンセの曲調ばかりでハマっています。中でも「NY」は、いわゆるシティポップのジャンルに入る1曲。
・ASTRO「After Midnight」
韓国の6人組アイドルASTROが2021年にリリースし、カムバックを果たした8thミニアルバム「SWITCH ON」の1曲目。K-POP文化はまだまだ初心者なわたしですが(笑)、夜のひとときを爽やかなサウンドで仕上げていてとにかく最高です。
・KEY「BAD LOVE」
SHINeeのKEY氏がソロでリリースした楽曲。
80’sが好きならとおすすめしてもらって、聴き始めた楽曲です。MVも80年代アニメに近い世界観で、わたしのツボをついてきます(笑)。歌唱力がより引き立つサビの爽快感は、よりテンションがあがります。
プロフィール
降幡愛(フリハタアイ)
2015年に「ラブライブ!サンシャイン!!」の黒澤ルビィ役で本格声優デビュー。同作品のスクールアイドルグループAqoursのメンバーとして活躍する。2018年11月にはAqoursとして東京・東京ドームでライブを行い、同年12月に「第69回NHK紅白歌合戦」に出演した。 2020年9月に本間昭光をプロデューサーに迎えて、ミニアルバム「Moonrise」でソロアーティストデビュー。一貫して80年代シティポップの世界観を突き詰め、アーティストとして独自の道を切り開いている。2021年12月には映画「189」の主題歌「東から西へ」をシングルリリースした。
降幡愛 Official HP
降幡愛 (@furihata_ai) | Twitter