清竜人が監督と主演を務め、脚本と音楽を手がけた映画「IF I STAY OUT OF LIFE...?」の上映が、9月24日に東京・ユーロスペースでスタート。同日に行われた初日舞台挨拶に清と小野莉奈、横山由依が登壇した。
清にとって初監督映画となる「IF I STAY OUT OF LIFE...?」は、「Part I『HANARE RARENAI』」と「Part II『秋人』」の2編からなるオムニバス作品。パート1では美術館勤務のカホとある男の出会い、パート2では東京出張に来た秋人と元占い師の日菜子の出会いから始まる大人の恋愛模様が描かれる。「Part I『HANARE RARENAI』」は根本宗子が脚本を手がけ、2月にYouTubeチャンネル「みせたいすがた」で公開された“ソーシャルドラマ”に、新たなシーンや音楽を追加した作品となっている。
本作において「HANARE RARENAI」の脚本以外のすべての作業に携わることになった清は、劇場公開を迎えた現在の心境を尋ねられ、「ホント、疲れたなっていう(笑)」と思わず本音を漏らしつつも、支えてくれたキャストやスタッフへの感謝を述べる。劇場公開への思いを問われた横山は「これって映画になる予定だったんですか?」と清に質問。もともと横山がヒロインを務めた「HANARE RARENAI」は劇場公開の予定はなく、清が「全然そんなことない」と答えると、「ですよね! だから私、それにびっくりしていて」と公開されること自体が驚きであったと話す。一方、「秋人」のヒロインを務めた小野は「撮影をしたのが1カ月前くらいで、こんなにすぐに公開されるということがなかなかないので、すごい不思議な気持ちですね」と横山とは違った驚きを伝え、横山も「歩みが違いますね(笑)」と反応した。
今年の冬に撮影が行われたという「HANARE RARENAI」を振り返った横山は、根本による脚本を「言葉のひとことひとことが繊細というか、リアリティがある」とコメント。また出演者が横山と清の2人だけという形を「面白い」とアピールし、清もソーシャルドラマから劇場公開へと形を変えることで「またいい意味で違った見え方をするかな」と期待感を覗かせた。さらに横山が、撮影時から様変わりした清の容貌を見て「いかつい感じに(笑)」と少々驚きがあったと明かすと、清自身も「このあとに映画が流れると思うとちょっと嫌な気持ちに(笑)」と後悔している様子を見せる。小野も清の容貌については「びっくりしました(笑)」と言い、撮影時に一緒だったスタッフが、この日エレベーターに同乗した清に気付かないほどだったと、その変貌ぶりを伝えた。
劇場公開用に新撮された「秋人」のヒロインに小野を起用した理由について清は「キャスティングを考えるときに最初に思い浮かんだ人」と言い、撮影と編集を通して「すごく映像映えする方だし、現場での切り替えとか、根っからの女優さんなんだと感じました」と思いを告白。対する小野は初対面時の清を「独特のオーラがあった」と振り返りつつ、「話してみると柔らかい、温かい方で、ギャップがある気がします」と述べた。また「秋人」の撮影に関して清は「18歳ぐらいで音楽の仕事を始めて、この業界で活動をしてきて一番働いたなっていう気持ち(笑)」とその苦労を吐露した。
11月30日に3年ぶりとなるオリジナルアルバム「FEMALE」のリリースを控える清は、同アルバムと「IF I STAY OUT OF LIFE...?」について「底で流れているものが一貫性あるものにできたかな」とアピールし、「この映画を気に入ってくれた方なら、ほかのコンテンツも楽しめるかなと思います」と自信を伺わせた。そしてイベントの最後に清は「今日、僕自身にとってもすごく大切な1日に来ていただいて本当に感謝しています」と感謝を述べ、「僕1人では作り上げられなかった作品になっていることは間違いないです。横山さん小野さんを始めとするキャストの方々、そしてスタッフの方々の1人ずつの尽力があって完成した作品なので、最後までじっくりと観ていただけたら光栄に思います。ありがとうございます」とメッセージを送った。
本作は9月30日まで、ユーロスペースにてレイトショーで上映されている。上映後には毎回、清が登壇するトークショーも行われる。