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カミナリグモ、リズム隊やストリングスカルテットとともに15年の歴史を奏でたアニバーサリー公演

「カミナリグモ15th Anniversary Live "Another Trip to Another Somewhere"」の様子。(Photo by nakamura shiori)
1年以上前2022年11月25日 12:05

カミナリグモのワンマンライブ「カミナリグモ15th Anniversary Live "Another Trip to Another Somewhere"」が11月20日に東京・渋谷duo MUSIC EXCHANGEで開催された。

「カミナリグモ15th Anniversary Live "Another Trip to Another Somewhere"」は、カミナリグモの現体制での活動15周年を記念したワンマンライブ。この公演で2人は、タケシタツヨシ(B / メレンゲ)、堀正輝(Dr)からなるリズム隊やストリングスカルテットを交えながら、この15年間で発表した楽曲をさまざまな編成で披露した。

開演時刻をやや過ぎた頃、カミナリグモの上野啓示(G, Vo)とghoma(Key)は、タケシタ、堀とともにステージに姿を現し「20号」でライブをスタート。上野の柔らかな歌声がghomaの奏でる流麗なサウンドに乗り、たちまち会場はカミナリグモの世界に包まれる。そのまま2人はアップテンポのナンバー「ジュエリーソング」で観客の体をゆったりと揺らし、3曲目「サワー」で会場のボルテージを上昇させた。MCでは上野が「15年やってるといろんなタイミングで好きになってくれた人がいて、それぞれ思い入れのある時代も違ったりすると思います。でも大丈夫。今日はどの時代に好きになった人も楽しめるライブになってます。なぜなら今日はこの15年の中で特にいい曲しかやらないからです」と語り、始まったばかりのライブへの期待感を増幅させる。続く「FLAG MARCH」ではハンドクラップが客席中に広がり、ステージとフロアに一体感が作り出された。

後半になるにつれてサウンドの激しさが増していく「夕立のにおい」で大迫力の演奏が繰り広げられたのちに、ライブは2人のみのパートに突入。機材トラブルで上野のアコースティックギターが使用できないというアクシデントが発生し、「SCRAP SHORT SUMMER」がghomaのピアノのみで演奏されるというレアな一幕も。上野のギターが無事に復活し、気を取り直して2人は「ローカル線」「美しい世界」を演奏。アコギの乾いた音色とピアノの凛としたサウンドが絡み合い、会場が切ない空気に満たされていく。かと思いきや、続く「フラスコ・ステイシー」では軽快なムードが会場中に広がっていき、カミナリグモのパフォーマンスの幅の広さが提示された。

ライブ中盤でカミナリグモは、柴由佳子(チーナ)、磯部舞子、ゆさ、吉良都からなるストリングスカルテットを迎え入れ、「Witchy Girl」「TOY BOX STORY」を披露。アコギとピアノの穏やかな音色にストリングスのエモーショナルなサウンドが加わり、会場に感動的な空気がもたらされていく。キャッチーなポップチューン「月と街灯」や、カミナリグモのメロディの美しさが際立つ「アニバーサリー」では、原曲より一段とスケールアップした、上品で神秘的な世界が広がっていき、観客は清らかな演奏にじっと耳を傾けた。その後、タケシタと堀が再び登場すると、上野は2人体制になった頃を振り返りながら「2人でいることの素晴らしさやカミナリグモらしさにここ数年で気付けた気がしています。そんなカミナリグモらしい音楽を見つけてくれて、受け入れてくれて、今ここにいてくれて本当に感謝しています」と思いを述べる。その後披露されたのは1stシングルの表題曲「春のうた」。8人編成ならではのたおやかな演奏が届けられ、観客はこの15年間に思いを馳せるように、2人の出発の曲に静かに聴き入った。壮大な演奏が繰り広げられた「夜明けのスケルトン」を経て、いよいよ本編ラストナンバーへ。上野の「最後はスタンディングで楽しみませんか?」という言葉に続けて「こわくない」が披露される。8人は笑顔を浮かべつつ楽しげに音を鳴らし、観客は全身を揺らしながらパフォーマンスを堪能。賑やかな演奏で会場中が温かい空気に包まれ、本編が終了した。

アンコールの拍手に迎えられて上野とghomaが再び姿を現すと、上野が「この曲があったからいろんな人が付いて来てくれたと思います。ghomaちゃんとの思い出の曲です」と語り、2人は「王様のミサイル」を披露。2人ならではのシンプルなアレンジによって、上野の儚い歌声がより際立ち、会場はしんみりとしたムードに浸されていく。その後ストリングス隊とタケシタ、堀、そしてスペシャルゲストの竹澤汀が登場し、9人は「絵空事」をパフォーマンス。軽やかな演奏に上野と竹澤の柔和なハーモニーが乗せられた。続くダブルアンコールでは2人で「ゆらゆら魔法が溶けただけ」が演奏され、ghomaの速弾きと上野の滑らかな歌声が観客の体をめいっぱい揺らしていく。そしてラストに2人は「漂流記」を披露。「いつか僕ら年老いて 舟はボロボロですすまなくても キミはすぐ僕の隣 それだけで僕は迷わない」という言葉がメンバーやファンへ向けたメッセージのように優しく響き、アニバーサリーライブの幕が静かに下された。

この公演の模様は明日11月26日23:59までStreaming+にて配信されている。またカミナリグモは12月31日に東京・Spotify O-EASTにて開催されるライブイベント「New year's eve bump show !」に出演するほか、2023年2月12日に渋谷7th FLOORにてカナタタケヒロ(LEGO BIG MORL)とのツーマンライブ 「Another Treasure -scrappy piano session-」を開催する。

「カミナリグモ15th Anniversary Live "Another Trip to Another Somewhere"」渋谷duo MUSIC EXCHANGE 2022年11月20日 セットリスト

01. 20号
02. ジュエリーソング
03. サワー
04. FLAG MARCH
05. November Fools
06. 白い雨
07. 夕立のにおい
08. SCRAP SHORT SUMMER
09. ローカル線
10. 美しい世界
11. フラスコ・ステイシー
12. Witchy Girl
13. TOY BOX STORY
14. アニバーサリー
15. 月と街灯
16. MY DROWSY COCKPIT
17. あの虹
18. 春のうた
19. 夜明けのスケルトン
20. こわくない
<アンコール>
21. 王様のミサイル
22. 絵空事
<ダブルアンコール>
23. ゆらゆら魔法が溶けただけ
<トリプルアンコール>
24. 漂流記

New year's eve bump show!

2022年12月31日(土)東京都 Spotify O-EAST
<出演者>
山中さわおバンド / カミナリグモ+真鍋吉明(the pillows)

Another Treasure -scrappy piano session-

2023年2月12日(日)東京都 渋谷 7th FLOOR
<出演者>
カミナリグモ / カナタタケヒロ(LEGO BIG MORL)+ghoma

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