5月13、14日に静岡・富士山こどもの国でキャンプフェス「FUJI&SUN'23」が開催された。
「FUJI & SUN」は今年4回目の開催を迎えた、富士山の麓で音楽やアクティビティを楽しむことができるキャンプフェス。今年も世代を超越したアーティスト総勢21組のライブパフォーマンスが行われ、約4500人が来場した。
朝からあいにくの雨が降り続いた1日目。夜になるにつれ雨が上がり、澄んだ空気の中で会場が幻想的なムードに包まれる。出演したのはnever young beach、折坂悠太(band)、ハナレグミ、EGO-WRAPPIN'(Acoustic Set)、cero、ピーチ岩崎、吉原祇園太鼓セッションズ、TOP DOCA、THE SIDEBURNS with Martin kinoo、優河、君島大空の11組。トップバッターのnever young beachは伸びやかな歌声で会場を包み込んだ。ハナレグミは雨雲を吹き飛ばすかのように「明日天気になれ」を熱唱。観客による声出しが解禁となった今年は、アーティストと観客が一緒になって合唱する印象的な場面も生まれた。この日の最後を飾ったceroは5月24日にリリースされるニューアルバム「e o」収録の楽曲も披露。「MOON STAGE」で21:30にスタートした君島大空のパフォーマンスはキャンプ客だけが観ることのできる特別な時間となった。
2日目にはROTH BART BARON、ブレッド&バター、木村カエラ、スガシカオ with FUYU、ASIAN KUNG-FU GENERATION、KUNTARI、Lil Mofo、寺尾紗穂、岡田拓郎+山内弘太、マヒトゥ・ザ・ピーポー(GEZAN)の計10組が出演した。軽やかなブルーの衣装をまとった木村カエラは雨にまつわる歌詞が印象的な「Sun shower」でライブをスタートさせ、新旧の楽曲を歌唱。ぬかるむ地面もいとわずに飛び跳ねる観客と一体となって音楽を楽しんだ。木村のステージ後半にはマヒトゥ・ザ・ピーポーが登場し、2人の共作曲「Color me」でコラボが繰り広げられた。スガシカオはドラマーFUYUを迎え、スガシカオ with FUYUとして出演。昨年デビュー25周年を迎えたことを振り返りながら、デビュー曲の「ヒットチャートをかけぬけろ」などの楽曲を熱く歌い上げた。
そしてフェスの大トリを務めたのは、メンバーの後藤正文(Vo, G)と山田貴洋(B, Vo)が静岡出身でもあるASIAN KUNG-FU GENERATION。彼らは「Re:Re:」「リライト」「ソラニン」と代表曲を惜しみなく連発して冒頭から観客の心をつかみ、7月に発売されるニューアルバム「サーフ ブンガク カマクラ(完全版)」より「柳小路パラレルユニバース」などの楽曲も披露した。鳴り止まない手拍子に応え、アジカンは同日に出演したROTH BART BARONの三船雅也をゲストアーティストに迎えてアンコールに登場。「You To You」「Be Alright」の2曲を歌い、感動的なムードでフェスをフィナーレへと導いた。
なおフェスの模様は7月にWOWOWで放送および配信される。