中野サンプラザホールを備える東京の複合施設、中野サンプラザが本日7月2日をもって閉館。50年の歴史に幕を下ろすクロージングセレモニーが行われた。
中野サンプラザホールは1973年6月1日にオープンした、最大客席数2222席を誇るコンサートホール。これまでにポップス、ロック、ミュージカルなど、“音楽の聖地“としてさまざまな音楽ライブやイベントが開催されてきた。今年5月からは50年の歴史の集大成となる「さよなら中野サンプラザ音楽祭」が2カ月間にわたって催され、中野サンプラザホールに縁のあるアーティストや、各ジャンルのトップアーティストたちによるライブが行われた。
中野サンプラザ閉館日となる本日、「さよなら中野サンプラザ音楽祭」のラストを飾ったのは、これまでにこの会場で100回近くコンサートを開催してきた山下達郎。クロージングセレモニーは山下のライブの終演後に会場1階の正面階段にて行われ、閉館を惜しむ人々が会場前に多く集まった。セレモニーでは酒井直人中野区長、酒井たくや中野区議会議長、中野サンプラザの金野晃代表取締役会長、佐藤章代表取締役社長、野村不動産の松尾大作代表取締役社長が挨拶。鳥羽一郎、里見浩太朗、瀬川瑛子、北島三郎、二葉百合子、キム・ヨンジャ、山川豊のサインが入った中野サンプラザホールの椅子が、金野氏から松尾氏に贈呈された。
セレモニーには、中野サンプラザが芸名の由来であるサンプラザ中野くんもゲストとして登壇した。サンプラザ中野くんは「この芸名でデビューして、来年で40年を迎えます。10年ほど先輩の中野サンプラザさんには、本当にいつも優しくしていただき、応援していただき、このエンタメ業界をともに肩を組んで歩んできた、いや、駆け抜けてきたような気がします」と感慨深い様子で述べ、「今日で中野サンプラザは閉館になりますが、新しいサンプラザが2028年に開業すると聞いております。それまでサンプラザの名前は私が守ってまいりますので、どうかサンプラザを忘れることなく、新しい中野を楽しみに待とうではありませんか」と力強い口調で挨拶。「中野サンプラザ、50年の長きにわたり、お疲れ様でした」と頭を下げた。
中野サンプラザ閉館後、このエリアは住居、ホテル、そして新しいホールなどが入る施設として、野村不動産を中心に今後開発が進められる。新施設の開業は2028年の予定だ。