8月11、12日に北海道・石狩湾新港樽川ふ頭横野外特設ステージで野外フェス「RISING SUN ROCK FESTIVAL 2023 in EZO」が行われ、6万4000人を動員した。
初日のSUN STAGEのトップバッターを務めたのはCreepy Nuts。偶然トンボがとまったという人差し指を立てながら登場したDJ 松永を見て、R-指定は「トンボよろしくブチ上がれる人、この指止まってください!」と叫び、オーディエンスを煽る。声出しが解禁となったことを大いに喜んで、ソリッドなパフォーマンスで大いに観客を沸かせた。ライジング初出演のChilli Beansは、自然体な空気でdef garageに登場。メンバー全員がボーカルを担う特性を生かした歌声による掛け合いと、洋楽的なアプローチを取り入れたグルーヴィな演奏で観客を魅了した。日没後のRED STAR FIELDに登場したのは、今年1月にデビュー40周年を迎え、22年ぶりに再集結を果たしたThe Street Sliders。今年彼らが夏フェスに出演するのはライジングサンのみということで、そのステージを目撃しようと多くの観客が集まった。
2日目のRED STAR FIELDに姿を現したカネコアヤノは、昨年、新型コロナウイルス感染のため出演キャンセルとなってしまったリベンジを果たすように、気合いの入った歌声を轟かせた。夕暮れどきのHygge STAGEに登場した尾崎世界観(クリープハイプ)は、「皆さんもよかったら座ってみませんか?」と全員着席させた弾き語りスタイルで、アコースティックギターの優しい音色と情感溢れるハイトーンボイスを届けた。打ち上げ花火が夜空を彩ったあとMISIAがSUN STAGE姿を現すと、会場には地鳴りのような歓声が響く。彼女は代表的なヒット曲を披露したのち、スペシャルゲストとして矢野顕子を呼び込み、「音楽はおくりもの」「ひとつだけ」の2曲をコラボパフォーマンスした。日付が変わる頃のHygge Stageに登場した自称・夜行性バンドのKroiは、濃密なセッションを繰り広げ、オーディエンスの体を揺らす。24時を過ぎた深夜のEARTH TENTでは、Lucky Kilimanjaroがダンスチューンを連投し、瞬く間に会場をダンスホールへと変化させた。そしてクロージングアクトを務めたのはマカロニえんぴつ。「最後まで残ってくれてありがとう! 大舞台だけどいつも通りやって、ここにいる全員と仲よくなりたいです」と力強く宣言し、終始力強いパフォーマンスを見せつけた。