Kan Sanoが本日9月6日に楽曲「Pマママ」を配信リリースした。
「Pマママ」は石川・金沢21世紀美術館で行われた福祉実験カンパニー・ヘラルボニーによる展覧会「lab.5 ROUTINE RECORDS」で発表された楽曲。ヘラルボニーが始動させたプロジェクト・ROUTINE RECORDSの一環で、13人の知的障害のある人々が日常で慣習的に繰り返す行動から生まれる音をもとに、Kan Sanoが創作した実験的なナンバーだ。 Kan Sanoは本作について「『Pマママ』には音楽の持つ何か神秘的な力が驚くほどの密度の濃さで詰まっています。僕ひとりでこんな音楽は到底作れません。たくさんの愛しい歌声、話し声、生活音がこの曲を生み出しました。何故こんなにも愛しいのか。本当に不思議です。愛しい声は、人種も年齢も性別も障害も関係なく、ただただ愛しい。このプロジェクトで実際に体験し、気付いたことです」とコメントしている。
また金沢21世紀美術館で展示されていた映像が、「Pマママ」のミュージックビデオとしてYouTubeで公開された。
Kan Sano コメント
「Pマママ」を制作するにあたり、地元金沢のいくつかの施設を見学させて頂いたのですが、
どの場所にも魅力的な声や音がたくさん溢れていて創作意欲を掻き立てられました。
僕は他者にあまり興味を持たない性格ですが、他者の声にはとても興味があります。
たとえば、自分が苦手な人、嫌いな人でも、その人の歌声や鼻歌、囁き声を聴くと、妙に親しみを覚えたり、愛しく思えてしまうのです。俗っぽく言ってしまえば「声フェチ」のようなものかもしれませんが、これは僕が音楽にずっと感じている神秘性にも関わる話で、とても重要なことです。
この「Pマママ」には音楽の持つ何か神秘的な力が驚くほどの密度の濃さで詰まっています。
僕ひとりでこんな音楽は到底作れません。たくさんの愛しい歌声、話し声、生活音がこの曲を生み出しました。何故こんなにも愛しいのか。本当に不思議です。
愛しい声は、人種も年齢も性別も障害も関係なく、ただただ愛しい。このプロジェクトで実際に体験し、気付いたことです。「Pマママ」は自分がつくったのに自分がつくった気がしない、不思議な曲になりました。
10代の頃音楽活動を始めた地元金沢のアートの中心地である金沢21世紀美術館でこの曲を発表できたことにも意味を感じずにはいられません。
素晴らしい気づきを与えてくださりありがとうございました。