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青葉市子ソロコンサートで懐かしい曲を思い出話とともに、アンコールで三線弾き語りも

「ICHIKO AOBA SEPTEMBER CONCERT 2023」より。(撮影:廣田達也)
1年以上前2023年09月20日 6:03

青葉市子のソロコンサート「ICHIKO AOBA SEPTEMBER CONCERT 2023」が9月15日に東京・渋谷区文化総合センター大和田 さくらホールで開催された。

2022年夏から意欲的に海外ツアーを行っている青葉。9月14日には約4年ぶりとなる大阪公演も行われ、青葉は東京、大阪公演ともに会場に集まった多くのファンを楽しませた。

定刻になると、大小の貝殻で飾られたステージにギターを抱えた青葉が登場。小さくお辞儀をした彼女はエレクトリックピアノへ向かい、澄み切った声で「Space Orphans」を歌った。シンプルだけに際立った1音1音が、水中の微生物のように会場に広がっていく。1曲目を終えた彼女は「皆さんこんばんは、青葉市子です。今日は雷がどかどか落ちていた中、ここまで無事にたどり着いてくださってありがとうございます」と当日の天候を気遣って挨拶。「じりじりと暑い日差しの8月が終わって。蝉も泣き止んで少し静かになってきた。でもまだ夏の楽しい記憶とか感触が残っているこの季節が、9月が好きで。だから『SEPTEMBER CONCERT』と名付けました。今日は最後まで楽しんでいってください」と客席に語りかけたのち、植物の瑞々しさや生命力が感じられる「Easter Lily」「Sagu Palm's Song」を届けた。

先だって行われた大阪公演では、偶然にもプロ野球阪神タイガースのセ・リーグ優勝が決まった日と重なり、人々が沸き立つ様子に元気をもらったという青葉。さらに古くからの付き合いだという“歌の友達”と再会したことから歌いたくなったという「うたのけはい」を明るく軽やかに歌唱した。9月に懐かしい思い出の引き出しがたくさんあるという青葉は、「だから今日は懐かしい曲とか、誰かと出会わなかったらできていない曲とかをやっていきたいと思います」と前置きし、マヒトゥ・ザ・ピーポー(GEZAN)とのユニット・NUUAMMの楽曲「飛行石」「MU-MIN」を披露。青葉の「ムーミーン!」というワンフレーズの曲紹介で始まった「MU-MIN」のパフォーマンスはこれまでにないほど生き生きとしており、歌い終わりには青葉が思わず笑みをこぼすほどチャーミングな表現力に満ちていた。

ライブ終盤には青葉が2014年1月に配信リリースしたライブアルバム「0%」のみに収録されている「永遠はさよなら」や、彼女が10代の頃に京都の鴨川沿いで書いた、デビューアルバム「剃刀乙女」の収録曲「ポシェットのおうた」といった近年演奏されることが少なかった懐かしい楽曲が歌唱される。本編ラストに青葉は「今日は本当にありがとうございました。本当はあと2時間くらいしゃべっていたいのだけれど……家で作っているごはんの話とか、虫さんと住んでいる話とか(笑)。やめておきます」と楽しげに語り、「bouquet」を美しく響かせた。

アンコールでは青葉が三線を持ってステージに登場。沖縄・波照間島で4年ぶりに開催されたお祭り「ムシャーマ」に参加した際に青葉が習得してきたという民謡「波照間口説」を、三線の弾き語りで力強く歌い上げた。さらにストリングスなしのソロ演奏は練習中だという最新曲「meringue doll」をピアノで歌唱した青葉は、「今まで演奏した中で一番下手だった(笑)」「もっと練習して、うまくなって帰ってきます。ごめんね」と照れ笑い。「すごーく間違えちゃったから、最後に1曲やって帰ろうー」と最後に「おめでとうの唄」を優しく歌い届け、ステージをあとにした。

青葉市子「ICHIKO AOBA SEPTEMBER CONCERT 2023」2023年9月15日 渋谷区文化総合センター大和田 さくらホール公演セットリスト

01. Space Orphans
02. Easter Lily
03. Sagu Palm's Song
04. うたのけはい
05. 飛行石
06. MU-MIN
07. 月の丘
08. 永遠はさよなら
09. ポシェットのおうた
10. 海底のエデン
11. アンディーヴと眠って
12. はるなつあきふゆ
13. bouquet
<アンコール>
14. 波照間口説
15. meringue doll
16. おめでとうの唄

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