佐藤勝利(Sexy Zone)の主演舞台「モンスター・コールズ」が、2024年2月より東京と大阪で上演される。
「モンスター・コールズ」はアメリカの作家パトリック・ネスが、イギリスの作家シヴォーン・ダウドが遺したメモに肉付けして書いた挿絵付き小説を原作とした舞台。イギリスで最も権威ある児童文学賞と言われるカーネギー賞(現:カーネギー作家賞)と、その絵に対しての賞であるケイト・グリーナウェイ賞(現:カーネギー画家賞)を同時受賞してベストセラーとなり、2016年には映画化、2018年には舞台化された。
2020年には佐藤の主演による日本での初演が予定されていたものの、新型コロナウイルス感染拡大の影響により上演は断念。4年を経た今回、イギリスのチームと日本人キャストのタッグによりいよいよ日本での上演を迎える。
主人公の少年・コナーを演じる佐藤は本日10月30日が誕生日。佐藤は待望の上演発表を「記念日に発表できるなんて嬉しいです(笑)」と喜びつつ、「この4年の間に自分の経験値も期待値も上がっていて……、それと比例するようにプレッシャーも大きくなってはいます。ただ、そのプレッシャーをいい作品にするエネルギーに変えてがんばりたいです!」とコメントを寄せている。コナーの家に現れる謎めいたモンスターを演じるのは山内圭哉。重病を患うコナーの母親役は瀬奈じゅん、離れて暮らす父親役は葛山信吾、コナーの面倒を見る祖母役は銀粉蝶が演じる。
舞台「モンスター・コールズ」は2024年2月10日から3月3日まで東京・PARCO劇場、3月8日から17日まで大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA WWホールにて上演される。
佐藤勝利 コメント
情報解禁の今日、実は僕の誕生日なので、記念日に発表できるなんて嬉しいです(笑)。
海外の方々との作品創りは初めてで、演出の仕方もきっと違うと思いますし、刺激的な日々になると思いますので、楽しみです。今までに経験したことのない、思いもよらないリクエストやアドバイスをいただけると思うと、ワクワクします。サリーさんが演出されたイギリスのオリジナル版の舞台映像を拝見した時に感じた海外作品っぽさ、それと同時に感じた再現することの難しさ。今までにないことに、挑戦できることを楽しみにしています。
実はこの作品は、2020年に上演される予定で、お話も伺っていました。原作や台本も読んでいて、このような作品に出られるなんて光栄だと思っていたところ、残念ながら、コロナ禍となり発表されることもなく延期となってしまっていました。この4年の間に自分の経験値も期待値も上がっていて……、それと比例するようにプレッシャーも大きくなってはいます。ただ、そのプレッシャーをいい作品にするエネルギーに変えてがんばりたいです!
今日で、また1つ歳も重ね、コナーという役の13歳とはまた離れてしまったのですが、僕はデビュー当時からあまり顔が変わっていないと言われることがあるので(笑)、見た目的には心配ないのかなと思っています。今までで演じた中でも一番若い役ですが、「ブライトン・ビーチ回顧録」で14歳の役をやっているので、その経験を活かしながら創り上げたいと思います。
家族愛を描いた作品で、コナーは特に心の動きが大きい役です。セットの仕掛けなどワクワクするところも多く、ダークファンタジーの良さが詰まった作品になると思いますので、楽しみにしていてください!
原作 パトリック・ネス コメント
舞台「モンスター・コールズ」は、小説「A Monster Calls(邦題:怪物はささやく)」同様に多くの共同作業を伴う企画でした。当初は、優れた作家だった故シヴォーン・ダウドの原案から着想を得て小説を書き、それにジム・ケイの素晴らしい挿絵を入れたので、私たち3人の作品だと思っていたのですが、その後、演出家のサリー・クックソンと脚本家のアダム・ペックから、小説を翻案して、キャストとスタッフが稽古でアイディアを積み重ねながら舞台作品を作りたいという話があったときは、またとない素晴らしい企画だと思いました。私自身も頻繁に稽古場に足を運び、キャスト、デザイナーやミュージシャンが協力し合ってユニークな舞台作品を作り上げていく過程をワクワクしながら見守りました。
こうして、ごくシンプルな小道具と何もない白い舞台空間から、細やかな演出によって、魅力に溢れ、感情に深く訴えかける演劇作品が生まれたのは、私にとって最高に幸せなことであり、ものすごく誇りに思っています。この作品を日本のお客様にお届けするのを楽しみにしています。
演出 サリー・クックソン コメント
最初に読んでから何年経っても心に残る物語があります。本作「モンスター・コールズ」の原作「怪物はささやく(原題:A Monster Calls)」もその一つで、まるで強力な薬のように、愛、喪失、癒しといった普遍的なテーマが心の底に深く染み入って残ります。その舞台化を手がけられたのは光栄でしたが、今度は日本のキャストとスタッフと共にこの作品に再び命を吹き込むチャンスも舞い込んできたのでわくわくしています。これほど運に恵まれるとは思ってもいませんでした。充実した文化交流や、異なる視点で物語を模索するのをとても楽しみにしています。
私は作品を創作する際に共同作業を大切にしているので、今回は言葉の壁はあるものの、俳優たちと密接にコミュニケーションをとっていくつもりです。俳優の身体と心の中に物語が息づくことが求められ、それを実現するためには一緒に深く掘り下げていく必要があります。パトリック・ネスは、(シヴォーン・ダウドが癌で亡くなる前に書いた原案をもとに)この物語を書いた経験を「バトンを渡された」と言い表しています。
次は私がパトリックから渡されたバトンを手にしてPARCO劇場に向かって走り、この作品の日本版に一緒に取り組むカンパニーの皆さまに手渡すことになるので、今から楽しみにしています。
モンスター・コールズ
2024年2月10日(土)~3月3日(日)東京都 PARCO劇場
2024年3月8日(金)~17日(日)大阪府 COOL JAPAN PARK OSAKA WWホール
※葛山信吾の「葛」の字は異字体が正式表記。