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再生数急上昇ソング定点観測 (2023年11月4週目) 宝鐘マリン&がうる・ぐらが挑む本気のシティポップ / なるみや「可愛いあの子が気にゐらない」で描く恋

再生数急上昇ソング定点観測 (c)ナタリー
3年近く前2023年11月24日 9:05

YouTubeでの視聴回数チャートや、ストリーミングサービスでの再生数が伸びている楽曲を観測し、今何が注目されているのかを解説する週刊連載「再生数急上昇ソング定点観測」。今週はYouTubeで11月10日から11月16日にかけて集計されたミュージックビデオランキングのトップ100の中から要注目トピックをピックアップします。

文 / 真貝聡

今週のYouTubeのミュージックビデオランキングは、「第74回NHK紅白歌合戦」の初出場が決まったStray Kidsの「LALALALA」が初登場で2位に輝いた。ほかには10位に「unravel」、39位に「オールナイトレディオ」とAdoの曲が2曲同時にランクイン。「唱」とそのライブ映像、「クラクラ」「向日葵」と合わせてトップ100に6本もAdoのMVが入っている。また11位にはHoneyWorksの「ディア♡マイフレンド」がランクインしていて、こちらは「可愛くてごめん」「すきっちゅーの!」「可愛くなれたらいいのに」と合わせて4曲が同時にトップ100入りしている。

そんな中、一気に順位を上げたのが、先週初登場した大漠波新 feat. ずんだもん,初音ミク,重音テトの「のだ」。VOCALOIDの初音ミク、UTAUの重音テト、VOICEVOXのずんだもんという3タイプの合成音声がまったく異なるそれぞれの持ち味を出したこの曲は驚きとともに迎えられ、さらに歌ってみた動画の急増もあってか、前週82位から20位に大幅なランクアップを果たした。人気アーティストの楽曲が複数ランクインしたり、前週から急浮上する曲があったりと、興味深い結果となった今回は、下記の3曲をピックアップ。

GuraMarine「SHINKIRO」

※YouTubeウィークリーミュージックビデオランキング22位

7月30日に発表した前作「美少女無罪♡パイレーツ」が今もなお大ヒット中(今週16位)の宝鐘マリンと、9月11日に発表したYukopiの「強風オールバック」のカバーが話題のがうる・ぐらという、“海”のイメージを共通点とした2人によるユニット、GuraMarineのオリジナル曲が初登場した。

MVはマリンとぐらが出会って別れるまでのストーリーとなっており、90年代を感じさせるセル画っぽい色彩やカット割の、どこか懐かしい映像が見どころ。このレトロで極上なシティポップはカンケの作曲によるもので、ギターでKASHIF、テナーサックスで武嶋聡、バリトンサックスで後関好宏など、凄腕な面々が演奏に参加しているのもポイント。歌詞に松田聖子の「星空のドライブ」を想起させる「青いワーゲン」が入っているのも、リスナーの間で話題となった。

MARETU「エンゼル92」

※YouTubeウィークリーミュージックビデオランキング36位

8月2日に「あいしていたのに」を配信リリースしたMARETUが、早くも新曲を発表。サウンドはシンプルでありながら、中毒性の高い不思議な雰囲気を持っている。

まず特筆すべきはテンポ感だ。BPMは曲名に合わせて192になっているが、この数字はエンジェルナンバーと呼ばれ「新たな始まりや成長のエネルギーを象徴」「自分を信じて行動せよ」といった意味があるらしい。「血ばんだエデュケーション」や「吐き出された"好き"の残骸」のフレーズから、その192のメッセージを信じた主人公が、どんどん破滅の一途を辿っていくような歌詞にも感じられる。

MVに登場する手のひらにある目は、お守りとしても見かけるファティマの手(もしくはハムサとも呼ぶ)によく似ており、その手に天使の羽や輪っかが付いたり、ラストで薬指がなくなったりと意味深な映像であることから、リスナーがさまざまな考察をして盛り上がっている。

なるみや「可愛いあの子が気にゐらない」

※YouTubeウィークリーミュージックビデオランキング38位

なるみやという19歳のアーティストを知っているだろうか? YouTubeのチャンネル登録者数11.3万人、TikTokのフォロワー数26.8万人を誇り、自ら作詞作曲と編曲もする彼女は、昨年まだ高校生だった頃に公開した「醜形恐怖症」がYouTubeで1140万回再生を突破して話題に。現在、彼女の情報はほとんど明かされていないが、ピアノやドラムや琴を演奏する様子がX(Twitter)に投稿されていて、中でもピアノはかなりの腕前である。

そんな彼女が9月に発表した「可愛いあの子が気にゐらない」は、和楽器のサウンドを取り入れた楽曲。歌詞について本人が明言しているわけではないが、同性を好きになった女性の「友達ではなく恋仲の関係になって結ばれたい」という願いが、絶妙なニュアンスで描かれているようだ。TikTok上における人気を測るBillboard JAPANのチャート「TikTok Weekly Top 20」では10月から上位にランクインしていたこの曲だが、今回YouTubeのMVランキングにも初登場した。

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