本日2月21日に発売されたムック「ユリイカ2024年3月臨時増刊号 総特集=92年目の谷川俊太郎」に小室等、原田郁子、柴田聡子が寄稿している。
本誌では戦後日本の現代詩壇をリードし、詩の可能性を広げ続ける92歳の詩人・谷川俊太郎を特集。小室は「黙想する谷川さん」、原田は「んぱぱ んぽぽ うん うん――『いまここ』をめぐる旅」、柴田は「この気もちはなんだろう」と題したエッセイを寄稿している。
「ユリイカ2024年3月臨時増刊号 総特集=92年目の谷川俊太郎」目次
始まり
往復詩 2023.12-2024.01――第二信まで / 伊藤比呂美×谷川俊太郎
谷川俊太郎の世界へ!
世界の谷川俊太郎・谷川俊太郎の世界 / 連東孝子
谷川俊太郎さんのあとに / 藤井貞和
迎えに来ていただけますか……、谷川さん。 / 和合亮一
孤独のコスモロジー
『二十億光年の孤独』――孤独の旅の軌跡 / ディエゴ・マルティーナ
詩人の中のアトム / 田原
勉強すると、谷川俊太郎の言葉が変身する / 小笠原鳥類
青空を見つめて死なない――谷川俊太郎について / 下西風澄
うたのことば
黙想する谷川さん / 小室等
んぱぱ んぽぽ うん うん――「いまここ」をめぐる旅 / 原田郁子
この気もちはなんだろう / 柴田聡子
谷川俊太郎が聞こえる
歌う谷川俊太郎、そのプロテスト / 坪井秀人
校歌の宇宙 / 細馬宏通
扱いやすさの罠の前で / 森山至貴
子どもの詩人・谷川俊太郎 / 周東美材
採録
今更、谷川俊太郎――谷川作品をめぐるシンポジウム / 伊藤比呂美×尾崎真理子×高橋源一郎×マーサ・ナカムラ×四元康祐
谷川俊太郎を再演する
「詩」を書くよりも / 奥山紗英
谷川俊太郎に共振する――シンポジウム「今更、谷川俊太郎」学生パフォーマンス解題 / 廣瀬楽人
詩人と読む
快楽主義者の詩学 / 大崎清夏
谷川俊太郎だけが詩人なのであって、他に詩人なんていないのかもしれない / 岩倉文也
谷川俊太郎と日本語と私 / 佐藤文香
詩論という試論
狂暴な無垢――谷川俊太郎の詩を読む / 鳥居万由実
谷川俊太郎とはなにか / 佐藤雄一
谷川俊太郎の余白に / 久谷雉
詩における時間性をめぐって――わたしの谷川俊太郎論 / 小野絵里華
創作〈1〉
小説による「朝のリレー」 / 福永信
言語学 / 詩学 / 文献学
谷川俊太郎の日本語 / 今野真二
グラドゥス・アド・パルナッスム――谷川俊太郎の詩のかたち / 中村三春
リズムと調べ、あるいは音律 / 工藤貴響
谷川俊太郎の詩をどうやって読めばいいか / 加藤邦彦
本に飛び乗る
ボート / 奥村門土(モンドくん)
谷川俊太郎さんと出会い直す / 矢萩多聞
「谷川俊太郎 絵本★百貨展」に「百貨店」と「百貨典」 / ゆめのゆき
かたちあるもの
しずかでにぎやかな絵本 / 寺村摩耶子
メディア装置と谷川俊太郎 / 和田敬
再論・谷川俊太郎とテレビドラマ / 瀬崎圭二
詩に詩を乗せる――『ピーナッツ』と谷川俊太郎 / 三浦知志
宇宙はわらうか――表情制作論としてのキャラクター、絵文字、詩 / 布施琳太郎
創作〈2〉
ゲゲゲの俊太郎――あるいは闇の谷川俊太郎の錬成 / 山田亮太
この国の詩人
谷川俊太郎の愛国詩――ロスト・ジェネレーションの感動 / 田口麻奈
哲学・文学・ヒューマニズム――谷川徹三についてのエッセイ / 山口尚
戦後文学における「励まし」としての谷川俊太郎――大江健三郎を参照項に / 菊間晴子
擦れ違う世界認識――谷川俊太郎と寺山修司 / 堀江秀史
とめどない実験 / 髙山花子
谷川俊太郎から見る
定義とその周縁を解く / 三瓶玲奈
ラジオアイ ポエムアイ カメラアイ / 青柳菜摘
今日も書いている人 / 瀬尾夏美
詩の果て、空の果て
宇宙と地球と私、そして――谷川俊太郎の静かな絶望について / エリス俊子
言葉になっていない言葉へ――意味を壊し生み出す / 西村ユミ
認識絵本の薔薇十字ポイエーシス――谷川俊太郎讃 / 高山宏
抽象の亀裂に現れるリアル / 郡司ペギオ幸夫
93年目に向かって
〈谷川本〉をめぐる / カニエ・ナハ