JOYSOUND 音楽ニュース
powered by ナタリー
「JOYSOUND X1」公式サイトJOYSOUND公式キャラクター「ジョイオンプー」

go!go!vanillasはまだ夢の途上…アニバーサリー締めくくる幕張ワンマンで見せた勇姿

「DREAMS TOUR 2023-2024 FINAL『MAKE MY DREAM』」の様子。(撮影:西槇太一)
約1か月前2024年03月13日 12:03

go!go!vanillasの全国ツアー「DREAMS TOUR 2023-2024」のフィナーレを飾るワンマンライブ「MAKE MY DREAM」が、3月9日に千葉・幕張メッセ国際展示場9~11ホールで開催された。

「DREAM」を背負って

「DREAMS TOUR 2023-2024」は、2023年のインディーズデビュー10周年、2024年のメジャーデビュー10周年というバニラズの2つのアニバーサリーを祝うべく企画されたツアー。彼らは全国を巡り、各地でファンと濃密な時間を過ごしたのち、幕張メッセの大舞台へとたどり着いた。

暗転と同時にステージに据えられた大型のスクリーンにgo!go!vanillasロゴが浮かび上がり、新宿red clothのステージに立つ初々しいメンバーの姿が。そこから柳沢進太郎(G)の加入、長谷川プリティ敬祐(B)の予期せぬ事故と復活、コロナ禍で困難を極めた活動、そして2023年に行われたイギリス・ロンドンでのレコーディング……とバニラズの10年の軌跡が走馬灯のように浮かび上がった。決して順風満帆ではなかったが、着実に歩みを進めてきた4人の歴史をオーディエンスが見届けたところで、フィドル、トランペット、キーボードの勇壮な音がライブの始まりを告げる。「ワン、ツー、スリー、フォー!」。牧達弥(Vo, G)がカウントを取ったのを合図に「マジック」になだれ込むと、電飾で作られた「DREAM」のオブジェが輝きを放つ。華やかなステージ上でバニラズとサポートメンバーは躍動し、スタートダッシュを決めた。

有言実行の誰も置いていかないスタンス

4人はオープニングの勢いのままグッとアクセルを踏み込み、「ヒンキーディンキーパーティークルー」「クライベイビー」などアップテンポのロックチューンを次々とプレイ。「チェンジユアワールド」では牧がハンドマイクでランウェイに躍り出ると、「いろんなイベントでここに来たけど、今日は俺たちだけの場所だ!」と晴れやかに叫ぶ。オーディエンスはその言葉に大歓声とシンガロングで応え、愛に満ちあふれた空間を生み出した。

「だいぶ心と心が通い合ってる気がします。みんな置いてきぼりにはしないから。go!go!vanillasもメジャー10年。間違いなく今が最高に楽しい。そんな俺たちの最新の1曲」という牧の紹介で始まったのは、IRORI Records移籍第1弾楽曲であり、インディーズ1stアルバムと同タイトルが冠された「SHAKE」だ。観客がスマホのライトを灯しホール内に美しい景色を描く中、洗練されたダンサブルなサウンドに、艶を帯びた歌声が溶け合う。バニラズの新たな一面を聴かせる1曲が幕張メッセを心地よく揺らしていく。

なおこのブロックでは、フロアで体調不良者が発生するアクシデントが。メンバーは一旦演奏の手を止めると、「今日はみんなファミリーだから」と会場が万全の状態になるまでトークで場をつなぎ、「誰一人として置いていくことはしない」姿勢を貫いた。

親密なお祭り騒ぎ

メンバーがファンの結婚式で「LIFE IS BEAUTIFUL」をプレゼントする様子を追った幕間映像を挟み、祝福ムードの中でライブは後半戦へ。ここで牧はホール後方に設けられたサブステージに姿を見せ、映像内でも披露していた「LIFE IS BEAUTIFUL」をメインステージに立つ柳沢、プリティ、ジェットセイヤ(Dr)と向き合いながら歌い上げる。楽器の音色と歌声が一直線に交差する広い会場ならではのパフォーマンスが温かな空気を醸し出し、柳沢の奏でるアコースティックギターの柔らかな調べが耳をくすぐる「ツインズ」で、ホール内のムードはさらに親密なものに。「どこまでも行けそうなくらい最高な二人でいようね」というフレーズが、まるでバニラズとファンのこれからを示すようにこだました。

牧が客席の間を縫ってメインステージに戻ったあと、ライブはラストスパートに突入。プリティとオーディエンスが同じ振付を踊る「エマ」を筆頭に、メンバー4人が代わる代わるボーカルを務める「デッドマンズチェイス」、柳沢が端正な歌声を聴かせる「ストレンジャー」とライブの人気曲が怒涛のように披露されていく。そこにファイヤーボールやレーザー光線、スモークの演出など多種多様の特効も加わり、ツアーファイナルにふさわしいお祭り騒ぎを加速させた。本編のラストを飾ったのは、プリティの復帰作として2020年4月にリリースされた「アメイジングレース」。「僕らの未来に賭けてみよう」という希望を歌った人間讃歌が幕張メッセに高らかに響きわたった。

まだまだやろうぜ、この命がある限り

オーディエンスがライブアンセム「おはようカルチャー」を歌いアンコールを待っていると、フロア後方に設置されたサブステージが明るくなり、メンバーが再登場。牧は「始まりを決心した曲を」と前置き、ジェットセイヤが踏む力強いバスドラのビートと観客のクラップに乗せて2014年リリースの1stアルバムに収録されている「セルバ」を歌い上げた。続く「おはようカルチャー」ではファンの大合唱を浴びながら、メンバーがサブステージからメインステージへファンとハイタッチをしながら移動。4人は顔をほころばせながら観客との触れ合いを楽しみ、広いホールに一体感をもたらしていく。

「ああ、楽しかった。幸せだったよ」と1日を振り返った牧は、ギターを弾きながらメロディに乗せてこの日を迎えられた感慨を歌う。「俺はこのメンバーが最高に大好きだ」「これからの人生、どれだけの感動を残して生きていけるんだろうね? そう、だから音楽を作ってるんだ。俺の音楽が君の心をちょっとでも軽くできたら、それでいいんだ、それがいいんだ」と美しい旋律に乗せて思いを伝える牧と、それを真剣に見守るメンバーたち。「まだまだやりたいことがあるんだ……ついてきてくれるかい? まだまだやろうぜ、この命がある限り」。そんな宣誓を受け継ぐように、再会を約束する「ギフト」がオーディエンスに贈られる。紙吹雪が華々しく舞い上がる中で、バニラズとサポートメンバーは温かなアンサンブルを紡ぎライブをフィナーレへと導く。時間にして2時間半。バニラズが現段階の集大成とも言えるステージを終えると、幸福な余韻の中、「まだまだ夢みていこうぜ!」という牧のシャウトが力強く轟いた。

なお、各配信サービスでは「MAKE MY DREAM」のセットリストをもとにしたプレイリストを公開中。

セットリスト

go!go!vanillas「DREAMS TOUR 2023-2024 FINAL『MAKE MY DREAM』」2024年3月9日 幕張メッセ国際展示場9~11ホール

OP. RUN RUN RUN
01. マジック
02. ヒンキーディンキーパーティークルー
03. クライベイビー
04. チェンジユアワールド
05. サイシンサイコウ
06. 青いの。
07. SHAKE
08. ナイトピクニック
09. コンビニエンスラブ
10. LIFE IS BEAUTIFUL
11. ツインズ
12. 平成ペイン
13. エマ
14. デッドマンズチェイス
15. ストレンジャー
16. カウンターアクション
17. お子さまプレート
18. アメイジングレース
<アンコール>
19. セルバ
20. おはようカルチャー
21. ギフト

JOYSOUND
JOYSOUND.COMカラオケ歌うならJOYSOUND

関連記事

w.o.d.

w.o.d.対バンツアーのゲストは

3日
「Talking Rock! FES.2024」ロゴ

「Talking Rock! FES」出演者第1弾にビーバー、フォーリミ、バニラズ、SHISHAMOら6組

6日
go!go!vanillas

強い歌が欲しくなったgo!go!vanillasがイギリスで収録した新曲

7日
「-15th Anniversary Special Live- androp presents "A+"『androp×go!go!vanillas』」ビジュアル

15周年andropと10周年バニラズが初対バン

17日
「Sign's Fest. 2024」ロゴ

鳥取に新しい音楽フェス誕生!「Sign's Fest. 2024」に豪華14組出演

17日
「HOT STUFF PROMOTION 45th Anniversary」ロゴ

ZAZENとGEZAN、オーラルとバニラズがツーマン

20日
go!go!vanillas(撮影:西槇太一)

go!go!vanillas、10年間で出会った6バンドに幕張で祝われ感無量「人生の行き先がここでよかった」

約1か月
「YON FES 2024」ロゴ

フォーリミ「YON FES」にオーラル、バニラズ、サバシスター、マイヘア、KOTORIら13組

約1か月
go!go!vanillas

go!go!vanillas、10周年ツアーファイナルで新曲リリースを発表

約1か月