映画「バジーノイズ」が5月3日に公開されることを記念して、ダブル主演を務める川西拓実(JO1)と桜田ひよりが、本日4月1日に東京・デジタルハリウッド大学で行われた新入生向け特別講義にサプライズで登壇した。
「バジーノイズ」は、むつき潤による同名マンガを原作とした作品。他人と関わらず、PCで音楽を作っては1人で奏でることを生きがいにしている清澄を川西、彼の演奏の音漏れを楽しみに聴いていた女性・潮を桜田が演じる。監督をドラマ「silent」「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」を手がけた風間太樹が務めることも大きな話題となっている。
映画業界を目指す学生も多いデジタルハリウッド大学の約320人の新入生が集結した会場。学生たちには風間監督が特別講義を行い、映画制作の裏側を教えるということのみが知らされていた。風間監督が映画制作のポイントやこだわりをひと通り話したところで、ゲストを呼んでいることが学生に伝えられ、川西と桜田が会場後方の扉を開けて登場。生徒たちがどよめく中、2人はステージに上がった。川西は役作りにあたって「今回の映画でキーボードを弾くシーンがあるんですけど、僕は弾けなかったので2カ月くらい練習して。楽譜が読めないので丸暗記をして、楽譜を見ずに弾くということをやってました」と話す。「とにかくがんばれ」と風間監督に伝えられていたという川西は「お芝居なので、弾くだけじゃなくて、そのときの感情を出さないといけない。弾くほうか感情か、どっちかに偏ってしまうときがあったんですけど、そこを両方うまくやれるように意識してやってました」と撮影を振り返った。
桜田は人見知りということだが、「川西さんは私よりも人見知り。私は自分から積極的に人に話しかけるというよりは、相手の様子をうかがってしまうタイプなんですけど、川西さんは相手の様子をうかがいつつも、ちっちゃくなっちゃう」と最初に顔を合わせたときの川西の様子を語る。「いやー、そんなことないですけどね」と川西が否定すると、桜田は「私、すぐ監督に『どうしよう?』って言いましたよね。目を合わせてくれてなかったですし、挙動も……」と追撃。川西は「やっぱり風間監督や桜田さん、そしていろんな方々がいましたし、僕は初映画で初主演なので、すごくプレッシャーを感じてる部分もあったりして、どうしたらいいんだろうって思ってましたね……今のこの状況みたいに」とステージに視線を向ける生徒たちを見渡し、「あんまり見ないでください」と顔を隠して恥ずかしがった。
ここで3人は撮影現場で桜田が考案したというゲーム「どきどきクイズ」をアレンジした「ドキドキクエスチョンゲーム」を学生とともに行い、仲間との交流の深め方を実践。このゲームを通して、川西とキャストはコミュニケーションを取れるようになったそうで、桜田は「今じゃこんなに大きくなりました」と母のように温かな眼差しを川西に向けた。「どきどきクイズ」は1つの物事に対して“せーの”で言い合って相手のことを知っていくというゲーム。今回は学生が挙手し、事前に用意された5つのクエスチョンから3人に聞きたい質問を選ぶ。また、ゲームには川西、桜田、風間監督に加えて、客席から選ばれた3人の学生が参加した。
「川西主演の映画を撮影するとしたら、どういう映画?」という質問では、学生から「仮面ライダー」「アクション映画」「純愛物語」という声が上がり、川西が「ぜひお願いします!」と声を弾ませる。桜田から飛び出したのは「人生」という深い回答。桜田は「川西さんの人生って夢がある。兵庫県で生まれ育って、働いて、そこからオーディション番組に出ようと思って、今はここにいますから。本当にまるで絵に描いたような、波がある人生ですごく素晴らしいと思います。絶対映画にしたほうがいいと思います。赤ちゃんから再現してもらって……」とプレゼンテーションし、「赤ちゃんからは長い」と川西からツッコミを受けた。風間監督は「SF映画」を提案し、「川西さんの人生は夢があるんだけど、そのまま会社でお仕事をしてたり、“あったかもしれない”という枝分かれしたいろんな可能性の映画を描けたら面白いかなと思いました」と思いを巡らす。川西自身は「野球映画」を挙げ、「3歳くらいから15年くらい野球をやってきて、僕の人生の中で一番長くやったことが野球だったので。何か野球にまつわるものができたら、すごくうれしいなという気持ちを込めて」とアピールした。
続いて「推しといえば?」という質問を受けると、川西から「桜田ひより」という回答が。「えっ?」と戸惑う桜田を横に、川西は「真剣ですよ」と真顔。「今回共演させていただいて、本当に桜田氏の魅力にどっぷりハマっちゃいまして、これからも応援し続けます」と宣言した。しかし桜田の回答は「愛犬」。「ちょっと片思いですね」と川西が不満げな表情を浮かべると、桜田は「一番は愛犬でした。二番目でもいいですか?」と“二推し”に川西を付け加えた。人生で推しを持ったことがないという風間監督は「タクミ」というフリップを掲出。「JO1のライブに行かせてもらったり、カッコいいですね」と風間監督が熱い視線を送ると、川西はようやく満足げな笑顔を浮かべた。
最後に川西は「この映画では仲間の絆だったり出会いが描かれています。出会いというのは本当に素晴らしいものだと思いますので、皆さんも隣にいる方と出会って、そのつながりを大切にしながら生活してほしいなと思います。あとは、後悔しないように自分のやりたいことを好きなだけやっていただきたいです。その鍵はこの映画に全て詰まっています。皆さんぜひ観てみてください」と学生たちにメッセージを送った。