8月23日より東京・ユーロライブで上演される劇団ロロの新作公演「飽きてから」にて、Summer Eyeが音楽を担当する。
「飽きてから」は、ロロ主宰の劇作家・三浦直之と、歌人・上坂あゆ美がセリフと短歌の往復書簡で戯曲をつづる新企画「劇と短歌」の作品。郊外のアパートでルームシェアをする3名の“飽きちゃった人たち”の「あのころ」と「それから」が丁寧かつコミカルに描かれる。公演にはロロメンバーの亀島一徳、望月綾乃、森本華の3名に加え、お笑い芸人で歌人としても活躍する鈴木ジェロニモ、原案と短歌を担当する上坂が出演する。
Summer Eyeは本作の音楽を担当することについて、「劇も短歌もそもそも歌なのでは?----だから、たぶん主題歌は蛇足です。歌にノセる歌など必要でしょうか。まあ、でも、余計なことをなるべくしたい・言いたいタチだしヤッテミヨゥ!とオファーを受け、先日最初の台本が届いて、読みました。自然と頭の中に音楽や言葉が浮かんでくるようなとってもいい内容でした。気分上がりました。どんな劇に仕上がるのか、自分がどんな曲を書くのか、今はただただ楽しみです」とコメントしている。
三浦直之(原案・脚本・演出)コメント
ぼくがおもいつくままにシーンを書いて、上坂あゆ美さんから短歌を受け取る。往復書簡っていうより、パズルの完成図がわからないまま、ピースを作っていくみたいなかんじです。
上坂さんとの打ち合わせでは、登場人物たちの言葉よりも、彼らの沈黙について話している気がします。いまここで何が語られていないか。何が省略されているか。
趣味とか仕事とか人間関係とか暮らしとかに、飽きちゃった人たちの、あのころとそれから。
上坂あゆ美(原案・短歌・出演)コメント
小学生の頃からモダンバレエを習っていて、生まれて初めて「表現って楽しい!」と思ったのは、短歌より舞台の経験が先でした。ロロの演劇は「いつ高」シリーズから観客として観ていて、ロロの皆さんと一緒に作品がつくれること、オラわくわくすっぞ!!という他ありません。
近年のロロ作品は、変てこで愛くるしい人がたくさん出てきます。それしか出てこないことも多いです。極端な理想主義(と私は思っています)の三浦さんと、極端な現実主義の私が、一緒に生み出した物語がどこへ行くのか、作り手としても演者としてもロロの一ファンとしても、心から楽しみにしています。頑張るぞ~! 観に来てね!
鈴木ジェロニモ(出演)コメント
上坂あゆ美さんがマスターをされている「スナックはまゆう」に行くとロロの三浦さんがいらっしゃって隣に座らせていただいた。僕はお酒が飲めないので温かい紅茶を注文した。丸いマグカップを両手で持つと自分の手も丸くなって嬉しかった。
「ジェロニモさん」
三浦さんが話しかけてくださった。
「僕ね、今ジェロニモさんのことすごく素敵な人だなーと思ったんです」
ええええ。嬉しいですけど、何でですか。
「だって今こうやって、体をちいさく縮めて飲んでたじゃないですか」
ん? ああ。確かに。僕は臍に両肘を食べさせるように背中を丸めて紅茶を飲んでいた。世界に対して自分の体がでかすぎねえかと申し訳なくなることがある。そのときがそうで、バーカウンターのハイスツールから零れそうになる自分の肉を内側に収めようと必死だった。
「そんなことしなくてもいいのに……。とても気遣いのできる、やさしい人なんですね」
三浦さんのまなざしによって僕の体がロロになる。夏ごと好きになりそうだ。
Summer Eye(音楽)コメント
劇と短歌「飽きてから」の主題歌を作って欲しいと言われております。劇も短歌もそもそも歌なのでは?----だから、たぶん主題歌は蛇足です。歌にノセる歌など必要でしょうか。まあ、でも、余計なことをなるべくしたい・言いたいタチだしヤッテミヨゥ!とオファーを受け、先日最初の台本が届いて、読みました。自然と頭の中に音楽や言葉が浮かんでくるようなとってもいい内容でした。気分上がりました。どんな劇に仕上がるのか、自分がどんな曲を書くのか、今はただただ楽しみです。
ロロ 劇と短歌「飽きてから」
2024年8月23日(金)~9月1日(日)東京都 ユーロライブ
<出演者>
亀島一徳 / 望月綾乃 / 森本華 / 上坂あゆ美 / 鈴木ジェロニモ
原案:三浦直之 / 上坂あゆ美
脚本・演出:三浦直之
短歌:上坂あゆ美
音楽:Summer Eye