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伊藤賢治が下積み時代に通い詰めたタワレコ渋谷に帰還、「ロマサガ2R」楽曲の聴きどころアピール

左からノブオ(ペンギンズ)、伊藤賢治、土屋玲子。
7分前2024年11月06日 2:03

スクウェア・エニックスの最新RPG「ロマンシング サガ2 リベンジオブザセブン」のサウンドトラック発売を記念したイベントが10月30日に東京・タワーレコード渋谷店で行われ、音楽を手がけた伊藤賢治が出演した。

イトケン、下積み時代を語る

10月24日に発売されたばかりの「ロマンシング サガ2 リベンジオブザセブン」は、1993年に発表され、ミリオンセラーを記録した人気ゲーム「ロマンシング サ・ガ2」のフルリメイク作品。伊藤はオリジナル版はもちろん、フルリメイク版においても音楽を手がけており、「サガ」シリーズのファンにはおなじみの存在だ。その伊藤の姿を拝めるとあって会場となったイベントスペースには多数のファンが詰めかけ大にぎわいとなった。

イベントは「サガ」ファンとして知られるノブオ(ペンギンズ)の司会のもと進行。伊藤はノブオの相方であるアニキの真似をしながら現れると、「スクエア時代、『ロマサガ2』から『3』にかけての制作期に自分に足りないジャンルの音楽や民族楽器系の音源を渋谷店さんで山ほど購入させてもらって。当時恵比寿にスクエニがあったので、聴きながら勉強した記憶があります」とタワーレコード渋谷店が自身の下積み時代に欠かせない場所だったことを明かす。するとノブオは「これからはタワレコ渋谷をタワレコ道場と呼びましょう!」とゲームになぞらえながらコメントして会場を沸かせた。

さらに伊藤は、何度かサントラに参加しているトランペット奏者のエリック・ミヤシロが「サガ」シリーズのプレイヤーであったことが今作のレコーディング時に判明したエピソードや、主人公の最大の宿敵である七英雄とのバトル楽曲が悲しいサウンドになった背景など、音楽にまつわる貴重なトークを展開。また「ロマンシング サ・ガ2」開発当時の音楽チームの仲や空気感についても触れ、「歳もキャリアも違うけど仲はよかったよ」とクリエイターとして切磋琢磨しながらゲーム音楽を生み出していた日々に思いを馳せた。

イトケン、サントラの聴きどころを語る

ノブオにサントラの聴きどころと尋ねられた伊藤は「生みの親からしたら全曲!」と至極真っ当な回答をしつつ、「こういうイベントでアンケートをするとバトル曲が挙がるんですよね」とニッコリ。続けて「(サントラを)気楽にスマホで聴いていただくのもいいですが、いい環境でアレンジャーのこだわりまで聴いてほしい」と音楽家としての思いも口にした。

イベントの後半では、伊藤とバイオリン奏者・土屋玲子によるセッションも。集まった大勢のファンは、壮大なゲームの世界を思い浮かべながら、生音で再現される「ロマンシング サガ2 リベンジオブザセブン」の楽曲に耳を傾けていた。そして、最後に伊藤が「30年ぶりのリメイクですが、これだけ愛し続けてくれる人がいることに、自分もそうだし河津(秋敏)さんを筆頭に当時のオリジナルの作家たち、プログラマーもグラフィッカーも皆さん含めて誇りに思っていいと思うんですよね。でもそこで終わりじゃなくて、これからも続くと思うし、やっぱり次も期待したいんですよ。皆さん、引き続き応援よろしくお願いいたします」と口にすると大歓声が沸き起こった。

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