ENHYPENにとって3度目のワールドツアーの日本公演「ENHYPEN WORLD TOUR 'WALK THE LINE' IN JAPAN」が、11月9日に埼玉・ベルーナドームで開幕した。この記事では初日公演の模様を紹介するが、後半には公演内容の一部ネタバレが含まれるのでこれから参加予定の人はご注意を。
2カ月ぶりの来日コンサート
2024年9月に宮城・セキスイハイムスーパーアリーナにて、2度目のワールドツアー「ENHYPEN WORLD TOUR ‘FATE PLUS’」のアンコール公演を終えたばかりのENHYPEN。10月に韓国・高陽スタジアムで開幕した今回のツアーは、「本格的に世界へ第一歩を踏み出した過去と、ENGENE(ENHYPENファンの呼称)のお陰でENHYPENが存在する理由に気付いた現在、ENGENEとともに歩んでいく未来が続く」というテーマのもと、2ndアルバム「ROMANCE : UNTOLD」の収録曲を軸にした内容でパフォーマンスが披露されている。
おったまget down!
筒状のLEDビジョンが回転すると、金髪にイメージチェンジしたばかりのJUNGWONをセンターに板付きの7人が登場。ステップから降りたENHYPENは、大勢のダンサーを従えた迫力満点の「Brought The Heat Back」のパフォーマンスで公演をスタートさせた。ミュージックビデオと同様にスパークする花火の中で「FEVER」を届けたあと、7人はご機嫌に挨拶。JAKEが沸き起こる大歓声を受け「おったまget down」と流行語を放ち、SUNOOが「じっちゃんの名にかけて素敵なステージをお見せします」と「金田一少年の事件簿」の決めゼリフを織り交ぜてENGENEの期待を煽るなど、日本仕様のMCで会場を沸かせた。
JAYが準備したという公演を楽しむためのマニフェストを読み上げ、それらが書かれた放り投げるとLEDビジョンの映像にもその紙束が散らばっていく。そして7人はオールドスクールなヒップホップサウンドが印象的な「ParadoXXX Invasion」でパフォーマンスを再開し、余裕の表情で軽快なダンスを披露。マイクが無数に突き立てられた演説台に立ったJUNGWONは「Future Perfect (Pass the MIC) [Japanese Ver.]」で観客をアジテートし、NI-KIはジャケットをはだけさせながら落ち着いた声色でマシンガンラップをかまして降り注ぐ黄色い歓声を浴びた。
日本初披露のユニットステージ
今回のツアーテーマにおいて、デビュー曲「Given-Taken」の日本語バージョン「Given-Taken [Japanese Ver.]」のパフォーマンスは欠かせない。デビューから幾度となく披露してきたこの曲を7人は気迫に満ちた表情で届け、HEESEUNGが“運命の矢”を放つと、ステージには炎がメラメラと灯り、ビジョンに映し出された布で包まれた塔が燃え上がった。その後展開されたのは日本初披露となるユニットのステージ。2002年生まれのJAY、JAKE、SUNGHOONの3人は氷山のような演出の中で「Lucifer」を美しい声で歌い上げ、最年長のHEESEUNG、“マンネライン”のJUNGWON、SUNOO、NI-KIの4人は「Teeth」でキレのあるダンスパフォーマンスを繰り広げてENGENEを熱狂させた。
JAYがスポットライトを浴びながらギターを奏で、タッピング奏法を披露した「Blessed-Cursed [Japanese Ver.]」、ENHYPENとENGENEが歌声を重ねた「Highway 1009」といった楽曲を披露したあと7人は、ここまでのライブ内容を振り返る。そして彼らはENHYPENとENGENEの間に通じる“愛してる”のサインを考案。JAYが例えで両手をくねらすサインを見せると、「それはイマイチです」とほかのメンバーたちからブーイングの嵐に。最終的にJAYが考えた両手を交互に挙げる振付をJAKEがアレンジしたものが採用された。その後7人はユニット曲を歌ったチームごとにトロッコに乗り込み、アリーナを移動しながら「Your Eyes Only」を披露。ENGENEは先程決定した振付でENHYPENにサインを送った。
再びメインステージに戻ったENHYPENは爽快感あふれる「Tamed-Dashed [Japanese Ver.]」を皮切りに「Sweet Venom」「Go Big or Go Home」といった人気曲を立て続けにパフォーマンスし、会場をさらなる熱狂の渦へと巻き込んでいく。R&Bテイストの「Hundred Broken Hearts」「Still Monster」を連続で届けたあと、ENHYPENはフォーメーションダンスで魅せる「Moonstruck」を日本初披露。曲のラストでは7人のシルエットが満月を背に浮かび上がった。
今日は本当にノリノリでした
本編最後のMCでNI-KIは「たくさんのENGENEの方と一緒に同じ空間で楽しい時間を過ごせて幸せな1日だった」と話し、頭から湯気が出るほどに激しいパフォーマンスをしていたHEESEUNGも「新しいステージに対するいろんな悩みがありました。ツアーが終わってからすぐでしたが、もっと新鮮なものをお見せしたいという気持ちでした。皆さんと近くでお会いすることができてうれしかったです」と語る。JAKEは「すごく楽しかった。残りのツアーも皆さんからたくさんのパワーをいただきながらがんばりたい。本当に愛しています」とコメント。SUNGHOONは「ENGENEのエネルギーが素晴らしく、その勢いに乗ってノリノリでコンサートができました」と韓国語で話したあと、通訳の「ノリノリ」という言葉の響きが気に入ったようで、「ノリノリ! 今日は本当にノリノリでした! 明日も一緒にノリノリしてみましょう!」と日本語で話した。
JUNGWONは「今とても寒いですが、ステージを披露している間は暑かった。ENGENEの皆さんがどれだけ情熱を送ってくれていたのか感じられました」と日が暮れて冷え込むベルーナドームの洗礼を受けながらもENGENEからの熱い愛に感激した様子。11月11日に2ndアルバムのリパッケージ盤「ROMANCE : UNTOLD -daydream-」でカムバックすることについてJUNGWONが触れると、SUNGHOONは再び「ノリノリー!」と楽しそうにしていた。SUNOOも「ENGENEの皆さんも“ノリノリ”楽しかったですか? 僕も“ノリノリ”楽しかったです!」と笑顔。JAYは「いろいろ寒いですね」と笑いながら「ENGENEは全世界みんな恥ずかしがり屋が多かったと思います。最近は情熱的な気がして心が温かくなる。僕たちENHYPENはENGENEを幸せにするために毎日がんばって練習や準備をしています。今日のことも心に残る幸せな思い出にしてください」と流暢な日本語で語った。
NI-KIが「ENHYPENの未来にはENGENEが一緒にいる結末しかないということを皆さんご存知ですよね?」と言い、JAYがそれに続いて「今回のツアーを通して、ENGENEの皆さんと歩いていく未来が楽しみです。一緒に歩いていくその手を離しちゃダメですよ」と手を差し出すと、JAY以外のメンバーが「寒いー!」と大笑い。いじられキャラのJAYを茶化したあと、JUNGWONは「ENGENEと一緒に歩く道が、いくら険しくても僕たちがその道を花畑にしていきます。信じても大丈夫です。以上ENHYPENでした!」と最後の挨拶を締めくくった。そして、HEESEUNGがグランドピアノで奏でる流麗なイントロを経て、7人は花畑のようなステージで「XO (Only If You Say Yes)」を歌唱。本編の最後に「Paranormal」を届け、ステージを去った。
ツアースケジュール
ENHYPEN WORLD TOUR 'WALK THE LINE' IN JAPAN(※終了分は割愛)
2024年11月10日(日)埼玉県 ベルーナドーム
2024年12月28日(土)福岡県 みずほPayPayドーム福岡
2024年12月29日(日)福岡県 みずほPayPayドーム福岡
2025年1月25日(土)大阪府 京セラドーム大阪
2025年1月26日(日)大阪府 京セラドーム大阪