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hideが帰ってきた!hide with Spread Beaverのお祭りみたいなワンマンライブ

hide with Spread Beaver 5月2日公演の様子。(Photo by Kazuko Tanaka[CAPS])
8か月前2025年05月03日 10:06

hide with Spread Beaverが、hideの命日にあたる5月2日と翌3日に東京・東京体育館でワンマンライブ「hide Memorial Day 2025 hide with Spread Beaver "REPSYCLE" ~Life is still going on!!~」を開催。この記事では初日公演の模様をレポートする。

hideが帰ってきた!

1998年5月2日にhideがこの世を去ってから今年で27年。本公演は、hide生誕60周年およびソロアルバム3作品のリマスター音源を収めたメモリアルボックスセット「REPSYCLE~hide 60th Anniversary Special Box~」の発売記念を兼ねて行われた。大雨に見舞われた初日、hideの言葉とともに彼のキャリアを振り返る映像が上映されたあと、サーフドラムンベースのインストナンバー「SPREAD BEAVER」が流れ、メンバーが1人ずつ紹介されていく。最後にhideの名前がコールされると、ステージ中央に置かれたhide愛用ギター・イエローハートにスポットライトが当たり、場内は大歓声に包まれた。またスクリーンにはhide with Spread Beaverの先日公開されたものとは別の新アーティスト写真や、現代に帰還したhideを想起させるアニメーションなどが映し出される。そんな中、「ROCKET DIVE」でいよいよバンド演奏が始まった。

hide with Spread Beaverのライブは、基本的にhideの音声・映像、Spread Beaverの生演奏を同期して行われる。過去の公演は“雲の上のhideとの二元中継”という概念のもと実施されたが、今回は「今年は特別。二元中継ではなく、宙(そら)の旅から帰ってきてもらいましょう」と、hide実弟でhideマネージメント事務所のヘッドワックスオーガナイゼーションの松本裕士氏が公演のコンセプトについて触れていた。その証拠に新衣装をまとったhide with Spread Beaverの新アー写の公開もあれば、「DOUBT'97」のボーカルテイクやhideの歌唱映像などの細かな部分でアップデートが加えられており、“2025年のhide”がステージにいるかのよう。hideというエターナルな存在が公演の中心にいる一方、メンバーの多くが還暦を迎え、高齢化しているという現実があるのも確かで、今回が大規模なライブとしては「最後になるかもしれない」という事前アナウンスもされていた。

助っ人怪人・PATA「松本のライブは絶対に出る!」

3曲を終えたところで、KIYOSHIが「hideが帰ってきたぜ!」と宣言し、「お助け怪人ならぬ“車椅子怪人”石塚智昭! PATA!」と叫ぶ。するとPATAが自身の愛する読売ジャイアンツ仕様の車椅子に乗って登場。足の不調で車椅子を使うことになったPATAだが、一度は立ち上がり観客に手を振り、「CELEBRATION」のリフをワイルドに奏でて大歓声を誘った。なおPATAの出演は一時、危ぶまれていたが、「松本(hide)のライブは絶対に出る!」という強い思いがあったことがI.N.A.の口から語られた。続けてI.N.A.は「そしておかえりなさいhideちゃん! 今日はひさびさのhideとの再会を楽しんでいこうぜ!」と観客に呼びかけた。

進化を見せた“サイボーグロック”

ライブ中盤にはD.I.E.(Key)によるインタールードを経て、hideのボーカルを最新技術で再現した「PINK CLOUD ASSEMBLY」から流れるように名曲「ピンク スパイダー」へ。この曲ではディストーションのかかったボーカルアレンジにより、原曲以上のエッジーさ、Spread Beaverのヘビーな演奏が重なる。会場に響くそのサウンドは、hideが生前に提唱していたアナログとデジタルを融合させた独自のジャンル「サイボーグロック」の進化形を示すかのような、鮮烈な印象を放った。

また「HONEY BLADE」では、純白のドレスを着た「友恵しづねと白桃房」のダンサーが怪しい踊りを見せ、スクリーンでは目線の入った人物写真が不穏に浮かび上がる。「hide」を全面に押し出す従来の演出とは異なる、楽曲に寄り添った演出で観客を「HONEY BLADE」の持つダークな世界観へと誘った。「OBLAAT」で盛り上がったあと、KIYOSHIは「2年ぶりのhide with Spread Beaver。hideが帰ってきた! 感じるだろ」と胸を叩き、hideが眠る神奈川・三浦霊園で出会った海外のファンとの交流に触れる。「hideの音楽はまだまだ世界に広がってる。ヒロシ(hide実弟・松本裕士氏)とI.N.A.がhideの音楽を守るから、みんなで大事にしよう! 今日は祭りだ、暴れようぜ!」と声を張り上げ、「DICE」につなげた。そして天井からピンクのパラソルが降り注ぎ、ラストはスプレビによる「PSYCHOMMUNITY EXIT」の演奏でクールに締めくくられた。

ZEPPET STORE・木村世治、hideとのデュエット実現

hideは“アンコール”という言葉があまり好きではなかったという。このため、15分の休憩をはさんで、ライブはアンコールではなく2部に突入。映像の中のhideが「今私が最も愛しているバンド(ZEPPET STORE)、木村世治の『声』を聴いてください」と紹介したあと、実際のステージに木村が登場。ZEPPET STOREのナンバー「声」を弾き語り、エバーグリーンな歌声を響かせた。木村は続けてhideのバラード「Good-Bye」を歌い、途中からhideも参加。木村は「『いつか木村、デュエットしような』というhideさんとの約束を、I.N.A.さんとヒロシが叶えてくれました!」と喜んだ。

そしてCHIROLYNが女装するキャラクター・ロザンナが登場すれば、おなじみのポップチューン「LEMONed I Scream」で盛り上がり、ロザンナはK.A.Z.の頬にキス。肩を揺らして息切れしつつも、ロザンナはここでベースを持ち、「1曲ロックンロールしたいわ!」と叫ぶ。その言葉から、バンドは「子 ギャル」のご機嫌なアンサンブルを観客に届けた。

エンディング「人生はまだまだ続く!」

メンバーが去り、「hideー!」と叫ぶ声が止まない。Spread Beaverが静かにステージに戻り、「HURRY GO ROUND」で3部の幕が開ける。「また春に会いましょう」と優しく歌うhideの声が響き、感動的なムードでいっぱいに。その後、PATAが再び登場し、hideのイエローハートを持って「またこんなもん、お借りしております。皆さん楽しんでますよね! ええこっちゃ!」と独特なPATA節を披露。そんな強力な助っ人を迎えたスプレビは、「TELL ME」のセッションを披露した。またメンバー紹介をする場面では、KIYOSHIがうっかりCHIROLYNを紹介し忘れるハプニングが。CHIROLYNは笑いながらも、「おいしい」と感じたようで、「松本(hide)が言ってたもんな、『筋書き通りにいくものほどつまんないことはない』って。今日はhideが来てるから! そういう体(てい)とかじゃなくて。松本、今日どこ飲みにいく?」とhideに問いかけ、観客に向けては「明日もあるから、みんな深酒しないようにな!」と話した。

奔放なトークを経て、“永遠の自由”を歌う「ever free」でライブはクライマックスへ。本公演のタイトルにもある楽曲内のフレーズ「Life is still going on!!(人生はまだまだ続く!)」を叫ぶhideの声が響き、オーディエンスによる大合唱も会場いっぱいに広がった。こうしてhideの“帰還”を彩ったワンマンライブ初日は無事に終了。終演後、スクリーンにアニメーションが流れ、hideが宇宙船へと帰っていく様子が映し出された。

セットリスト

hide with Spread Beaver「hide Memorial Day 2025 hide with Spread Beaver "REPSYCLE" ~Life is still going on!!~」2025年5月2日 東京体育館

1部

SE. SPREAD BEAVER
01. ROCKET DIVE
02. SCANNER
03. DOUBT'97
04. CELEBRATION
05. 50% & 50%
06. FLAME
07. PINK CLOUD ASSEMBLY
08. ピンク スパイダー
09. POSE
10. HONEY BLADE
11. OBLAAT
12. DICE
13. PSYCHOMMUNITY EXIT

2部

・木村世治「声」
・木村世治 feat. hide「GOOD-BYE」
14. LEMONed I Scream
15. 子 ギャル

3部

16. HURRY GO ROUND
17. TELL ME
18. ever free
SE. Junk Story

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