imase、松任谷由実のコラボレーション楽曲「文通」の配信が、本日5月30日20:00にスタートした。
本日19:00にimaseのInstagramアカウントで行われたインスタライブに松任谷がサプライズ登場し、「文通」でのコラボが発表された。コラボ相手の松任谷が自宅にやってくる展開に驚きを隠せなかったimaseだが、インライではコラボの経緯や、ミュージックビデオの撮影エピソード、お互いの印象などについて松任谷と会話し、視聴者から寄せられるコメントにも反応した。
松任谷は「Z世代男子の家に生まれて初めて入りました(笑)」「最後のCメロ、自分だったら絶対いかないな」と話し、imaseは「コラボ、めちゃくちゃ楽しかったですよね! ユーミンさんとコラボしなかったら出てこなかったメロでした」とコメントした。さらにインスタライブは続き、後半で松任谷がキーボードで弾き語りを披露するサプライズが飛び出すなど、貴重な配信となった。
「文通」は、「2人のリレー形式で1曲を完成させる」というアイデアから制作が始まった。まずimaseがAメロと歌詞を作り、松任谷にバトンを渡した。このとき、彼がこの楽曲に付けたタイトルが「文通」だ。その後のパートに松任谷が歌詞とメロディを付け足し、手紙をやりとりするように楽曲を仕上げていった。
また「今の時代、SNSなどで簡単にその人のパーソナルな部分を探ることができる。でも本来、人のことってそんなに簡単に理解できるものじゃない。手紙のように、ゆっくりと時間をかけて聞きたいことをつづり合いながら、やり取りしていきましょう」と制作打ち合わせ時に発した松任谷の言葉が、この楽曲への2人の思いを表現している。そんな2人は初対面だったが、最初から息がぴったりだったという。対面で行われた楽曲の細かな調整も、滞ることなくスムーズに作業が進行した。
編曲を手がけたのは冨田ラボ。ボサノヴァとストリングスのオーケストレーションをクラビーなビートで融合させ、モダンでありつつ、懐かしい雰囲気もある楽曲に仕上がった。
MVのテーマは「音楽がつなぐ文通の物語」。SNSが主流の現代において、あえて手紙というアナログな手段で気持ちを届け合うというストーリーを通じて、音楽が心を動かす力を改めて見つめ直すという内容になっている。映像の舞台は地球と月。月から発信される松任谷の声をラジオで聴いたimaseが、彼女のいる月を目指す。
なお、本コラボはBOSEの創業60周年記念プロジェクトの一環として実現したもの。BOSEは1964年の創業以来、「SOUND IS POWER」を理念に掲げ、音楽の持つ力を信じてきた。今回の企画では「温故知新」をテーマに、半世紀以上日本の音楽シーンを牽引してきた松任谷と、SNS時代を象徴する新世代アーティストimaseが選ばれた。またBOSEは6月20日17:00まで「#ねえ教えてあなたの好きな音楽のこと」と題した、X(Twitter)投稿キャンペーンを実施。ハッシュタグとともに好きな音楽についてXで投稿し、キャンペーンサイトの応募フォームにスクリーンショットを添付すると、「Bose Ultra Open Earbuds」などのBOSE製品と「文通」ジャケットデザインのミュージックキーホルダーが抽選でプレゼントされる。詳細は特設サイトで確認を。
imase コメント
幼少期から聴いていたユーミンさんと一緒に楽曲を制作できるなんて、本当に夢のようでした。
今回あえて打ち合わせ無しで制作がスタートしたのですが、タイトル通り“文通”のように進んでいきました。
ワンコーラス完成したタイミングで、初めて制作の進め方や歌詞のすり合わせをするために打ち合わせを行いましたが、その際にユーミンさんが「手紙を交わした後、出会うのはどうかしら」と、この楽曲に素敵なオチをつけてくださいました。
歌詞を一緒に考えている時は、もの凄いスピードでアイデアを思い付く瞬発力、ユーモアの効いたワードセンスや発想力に、常に一本取られ続けているような感覚になっていました。
ユーミンさんからどんなメロディー、どんな歌詞が届くのか常にワクワクする制作で本当に楽しかったですし、今後の音楽人生の糧になる、貴重な経験をさせていただきました。
世代を超えたコラボレーションになっていますので、沢山の方に届いてほしいなと思っています。
余談ですが、打ち合わせの際に手書きの楽譜を見せていただき、「貴重なものを見せていただきありがとうございます、勉強になります!」とお伝えしたところ、「勉強代5000円ね」と言われました。流石に安すぎます(笑)。
松任谷由実 コメント
私はデジタルよりアナログ表示の時計が好きだ。フェイスが好き。
そのテンスの時刻だけがわかるよりも、〇時まであと〇〇分とか、もう〇分過ぎたとか、
長針と短針と数字の角度や面積を見て、無意識に自分の行動をイメージ出来るから。
そして“まわり道に宝物がある”といつも思っている。
結果より大事なもの、それはプロセス。
まずimaseくんから、(文通)というタイトルと、verse部分の16小節が第一投として届いた。
私はわりとすぐに(教えてあげないわ~ ~答え急がないで)と展開したBメロ&サビCメロを返した。
imaseくんとの打ち合わせは、実際に会って雑談しながら詞のすり合わせをしたのが2回だけだったが、離れている時間に双方がこの曲を育てて行くことが出来たと思う。
まさにこの古風なタイトルどおりのやり取りだった。
そして最後にDメロに行くお洒落なオチは、詞曲ともimaseくんのアイディア。
脱帽。
imaseくんは動物的勘が鋭く、それでいてきちっと詞も組み立てられる論理性も持ち合わせている。
自分のファルセットの魅力も分かっている。
ずっと自分に飽きないでいて欲しいと、私は経験上思う。
このキャリアになっても教わることがあるのが私にとって最高の宝物。
今回、自分のアルバム制作期間中、一見まわり道に思えたimaseくんとのセッションは、とても貴重で楽しいものだった。
