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Da-iCE「Black and White」のMVを読み解く / モー娘。「気になるその気の歌」つんくの真意

再生数急上昇ソング定点観測
6分前2025年06月06日 9:05

YouTubeでの視聴回数チャートや、ストリーミングサービスでの再生数が伸びている楽曲を観測し、今何が注目されているのかを解説する週イチ連載「再生数急上昇ソング定点観測」。今週はYouTubeで5月23日から5月29日にかけて集計されたミュージックビデオランキングの中から要注目トピックをピックアップします。

文 / 真貝聡

まずはこの週の初登場曲の振り返りから

今週のYouTubeのミュージックビデオランキングは、3位にBE:FIRSTの「GRIT」がランクインした。B-BOYファッションに身を包んだメンバーのほか、寿司屋の大将や着物の女性も登場し、2000年代のヒップホップと日本の文化が入り交じった斬新なMVに仕上がっている。

7位にはSEVENTEENの「THUNDER」がランクインした。EDMベースのダンスポップで、特にサビはインパクトが強く、一度聴いたら忘れられない中毒性の高い楽曲になっている。

19位に登場したのはACEes「PROLOGUE」だ。これは4月に東京・有明アリーナで開催された「ACEes Arena Tour 2025 PROLOGUE」内のライブ映像。きらびやかな雰囲気の楽曲を純白の衣装で歌う姿が見事にハマっていて、「これぞ王道アイドル」と言いたくなる。

31位には大森元貴(Mrs. GREEN APPLE)の「絵画」がランクインした。kazuki(s**t kingz)が振付を担当しており、大森はダンサー10人とコンテンポラリーやR&Bなどのジャンルを織り交ぜたストーリー性の高いダンスを披露している。

32位にはNiziU「LOVE LINE(Japanese ver.)」のパフォーマンスビデオが登場。5月24日のMV公開から12日で580万回再生を達成し、日の出の勢いを見せている。

人気グループの新曲が目立った今週は、下記の3曲をピックアップする。

Da-iCE「Black and White」

※YouTubeウィークリーミュージックビデオランキング初登場73位

Da-iCEの新曲「Black and White」のMVが73位に登場した。今作はテレビ朝日系ドラマ「天久鷹央の推理カルテ」の主題歌。サビの「愛して 壊して / 嗅ぎ分ける black and white / 絡み合ういくつもの糸」をはじめとした複雑な恋愛模様を表現した歌詞と、艶っぽい高音のボーカルが印象的だ。作詞はメンバーの花村想太とMEG.ME、作曲は花村、MEG.ME、Louis、編曲はMEG.MEとLouisという布陣で構成。ラップのリリックはZ世代を代表するグローバルアーティストであるAyumu Imazuが手がけた。

MVにはTikTokのフォロワー数320万人を誇る人気インフルエンサーのMINAMIが主演。SIDE Blackと名付けられた縦型動画の短編3本と、SIDE Whiteと名付けられた本編映像に分けて公開された。SIDE Blackはティザー映像で、SIDE Whiteがその全容と言っていいだろう。

MVはこんなストーリーだ。少人数の飲み会で出会った男女は、互いに惹かれ合いカップルになる。幸せな日々を送っていたが、ある日カフェで楽しく話をしていると、彼氏の携帯に美有という女性から着信が入る。さり気なく携帯の画面を隠す彼氏に、彼女は違和感を覚える。後日、彼女が踏切を渡ろうとしていたところ、彼氏がほかの女性といるのを目にしてしまう。次第に彼氏への不信感が大きくなり、2人の間に軋轢が生まれる。赤い糸はこんがらがって、もう元には戻らない。そして2人は雨に打たれながら対峙する。彼氏は下を向き、彼女は涙を流して悔しそうに唇を噛み締める。浮気をされた悲しみと、そんな彼氏を信じていた自分への苛立ちが込み上げる。彼女は覚悟を決めたような笑顔を見せて、映像は幕を閉じる。おそらく彼氏と別れて、新しい道へ進むことにしたのだろう。わずかな表情の動きだけで、感情の機微を表現したMINAMIの演技力が素晴らしかった。

モーニング娘。'25「気になるその気の歌」Promotion Edit映像

※YouTubeウィークリーミュージックビデオランキング初登場84位

今週ランキングに初登場した「気になるその気の歌」は、モーニング娘。'25が7月2日にリリースするニューシングル「気になるその気の歌 / 明るく良い子」の表題曲の1つ。前作「なんだかセンチメンタルな時の歌 / 最KIYOU」から約11カ月ぶりのシングルとなる今作は、7月8日に東京・日本武道館でのコンサートをもって卒業する、現リーダー・生田衣梨奈のラストシングルでもある。この曲の作詞作曲を手がけたつんくは、自身のnoteで楽曲に込めた思いを次のように書いている。

「世間が、『複雑』だったり『細かいダンス』に思考が向いてる中、そっちを追っかけるのではなく、そもそもモーニング娘。が愛された『なんか楽しい』『なんかテンションあがる』『みんなでワイワイ!』な感覚を大事にすべきだと考えました」

MVは波動拳を思わせるコミカルな動きがあったり、盆踊りのリズムに合わせた動きがあったりと、キャッチーで遊び心を感じるダンスが目を惹く。「その気になればその気になれば / なんとかなるもんさ」などの、子供にも伝わる言葉で人生哲学を乗せた歌詞も光っており、聴いていて自然と明るくなれるモーニング娘。'25らしいアッパーチューンだ。

東京ゲゲゲイ「Gee Gee TRAIN」

※YouTubeウィークリーミュージックビデオランキング初登場97位

東京ゲゲゲイの「Gee Gee TRAIN」は、7月にスタートする2年ぶりの全国ツアー「TOKYO GEGEGAY 2025 TOUR」に向けて作られた楽曲で、1991年にリリースされたZOOのヒット曲「Choo Choo TRAIN」をオマージュしている。「Choo Choo TRAIN」は今いる場所を抜け出すため、汽車に乗り込み、まだ知らない世界へ向かおうとする幸福感あふれる楽曲。それとは対照的に「Gee Gee TRAIN」は、汽車に乗ることができなかった側の視点が描かれている。人生の無情さと、それでも懸命に生きようとする美しさが共存する今作は、聴いていて思わず胸を打たれる。

振付には BE:FIRSTのRYUHEIが参加。2023年の「D.U.N.K.Showcase」にサプライズ登場して大きな話題となったMIKEYとRYUHEIのコラボパフォーマンス以来、初めての本格的な共同制作が実現した。

MVにはニューヨーク・アポロシアターのアマチュアナイトで年間チャンピオンを獲得したKELOをはじめ、さまざまなダンスコンペや「a-nation」などのイベントに出演したMIKU、日本初のキッズダンス全国大会「ALL JAPAN SUPER KIDS DANCE CONTEST」個人の部で優勝したAROEが出演。楽曲、ダンス、振付とすべてが圧倒的な輝きを放っている。

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