lilbesh ramkoとSTARKIDSのツーマンライブ「ライブナタリー “lilbesh ramko × STARKIDS”」が9月12日に東京・Spotify O-EASTで開催された。
お互いSoundCloud出身であり、ヒップホップを基盤にエレクトロサウンドを取り入れた音楽性や、インターネット文化やアニメカルチャーからの影響などが共通しているlilbesh ramkoとSTARKIDS。ツーマンライブは今回が初となったが、これまで何度も競演しており、若者を中心とするファン層も重なっている。
今回2組はそれぞれのライブの前にB2BのDJパフォーマンスでコラボ。DJブースの前でワチャワチャしながら、ダンスミュージックをベースにゲーム音楽やボカロなど、それぞれが愛好する音楽をミックスして大音量で鳴らし、観客を踊らせる。その和気あいあいとした光景は、友達同士の遊びの延長といった様子で、2組の相性のよさを感じさせた。
STARKIDS + Friends
B2Bパフォーマンス後、「STARKIDSやばくね?」のボイスタグとともに流れ始めたのは、「FLASH」のイントロ。言わずと知れたSTARKIDSの代表曲だ。一気にボルテージの上がった観客は、スマホを掲げながらステージに押し寄せる。そこに駆け込んできたLil Roar、BENXNI、levi、TAHITIは、大歓声の中で「POP」「MATTE」とエネルギッシュなナンバーを連発。アメリカ国籍のSpace Boyとespeonは諸事情で欠席となったが、4人はそれを感じさせないほど力強くスピーディなマイクリレーを繰り広げ、観客を終始煽って沸かせまくる。
「STARKIDS NO SEI」では盟友のSERIが登場し、SERIはLil Roarとコラボした新曲「GTA」も披露する。その後コール&レスポンスから突入した「BACK2BACK」、メロディアスなフックの「PARAPULL」、ボカロ有名曲をサンプリングした「World is Mine」とキラーチューンがジェットコースターのように続き、leviが「ヤバいセトリだな、最高だわ」と漏らす場面も。ライブ中盤にはもう1人の盟友Awasetsu Monaも現れ、自身の代表曲「wait4me」やTAHITI、Lil Roarとのコラボ曲で会場を盛り上げた。
ハードなドリルチューン「Do it」から「DOPAMINE」「HORIZON」とひたすらアッパーな楽曲を畳みかけたSTARKIDSは、ユーロビートナンバー「TRAILBLAZERS」からの代表曲「FLASH」でフィニッシュ。登場から退場まで全速力で駆け抜けるようにハイテンションなサウンドを鳴らし続け、lilbesh ramkoにバトンをつないだ。
lilbesh ramko
出し惜しみなしのセットリストで走り続けたSTARKIDSに負けず劣らず、lilbesh ramkoも最初からフルスロットルだった。バックDJにfogsettingsを迎えた彼は、代表曲の1つである「i (dont) know.」でいきなり大合唱を巻き起こし、グリッチサウンドが炸裂する「nichijou:loopmania」「BEAT IT」を立て続けに投下。凶暴な音が会場を揺らす中、彼はエフェクトがかかった声で叫ぶように歌い、観客と一緒に飛び跳ねる。
歪んだサウンドと合わせて、ポップでどこかセンチメンタルなメロディでも知られるilbesh ramkoは、「mokuyoubi:freestyle」「galaxy express 808」や最新ミニアルバム「生活*1」収録の「Inside/街」といった楽曲でその魅力を存分に発揮。かと思えば「namique.」「うそつき」で再び強烈なサウンドと絶叫を響かせ、ファンを熱狂させる。またlilbesh ramkoは、hirihiri(PAS TASTA)を迎えて、ユニット142clawzとしてのパフォーマンスも披露。新曲も交えながら、破壊的な音の嵐を巻き起こす。
さらに2年前から飲み友達だというSTARKIDSのleviとともに「NAWHGANGSHIT」のリミックスや「newgame!」をバイブス全開でパフォーマンスしたlilbesh ramko。冒頭にも披露した「i(dont)know」や「haikai:pop」で爆発的な盛り上がりを生み出した彼は、「1年のハイライトになるくらい最高の思い出にしましょうよ」と呼びかけると、最新ミニアルバムから「DancingTillWeDie/家」「Homesic/暮らし」を最後にパフォーマンス。フロアの中央ではモッシュが発生し、バックDJのfogsettingsは観客の中にダイブしていった。
そしてアンコールでは、lilbesh ramkoとSTARKIDSが再びステージに集結。ライブ本編でも披露された「TRAILBLAZERS」のリミックスでSTARKIDSが縦横無尽に暴れ回ったあと、lilbesh ramkoは「いつか乗り回してるポルシエ」というフレーズがキャッチーな「Porsche/暮れ」でシンガロングを巻き起こし、フロアは湯気が出そうなほどの熱気で満たされた。
セットリスト
「ライブナタリー “lilbesh ramko × STARKIDS”」2025年9月12日 Spotify O-EAST
STARKIDS + Friends
- FLASH Intro
- POP
- MATTE
- STARKIDS NO SEI ft. SERI
- GTA / SERI&ROAR
- BACK2BACK
- PARAPULL
- World is Ours
- Speedrun
- LMK
- wait4me / Awasetsu Mona
- Vanilla Ice Cream / Awasetsu Mona&TAHITI
- OK / Awasetsu Mona&ROAR
- Do It
- DOPAMINE
- HORIZON
- TRAILBLAZERS Remix
- FLASH
lilbesh ramko
- intro
- i(dont)know
- nichijou:loopmania
- BEAT IT
- mokuyoubi:freestyle
- galaxy express 808
- Inside/街
- digital:love
- namique.
- うそつき
- SEVENSTARS / 142clawz
- fastasista / 142clawz
- emergency loop / 142clawz
- ourordinarydayz(unreleased)/ 142clawz
- SUMMERTIME / 142clawz
- 142clawz / 142clawz
- NAWHGANGSHIT REMIX(w/levi)
- newgame!(w/levi)
- i(dont)know
- haikai:pop
- DancingTillWeDie/家
- Homesic/暮らし
アンコール
- TRAILBLAZERS Remix
- Porsche/暮れ
