きゃりーぱみゅぱみゅが10月25日、東京・LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)でワンマンライブ「dreamin dreamin」を開催した。彼女にとって昨年の第一子出産後初のステージであり、2023年7月の「祝・日比谷野音100周年 きゃりーぱみゅぱみゅ Special Live 2023 - Midnight Sun -」以来、約2年3カ月ぶりの単独公演となった。
ヤスタカに直談判して実現したCAPSULEカバー
今回のライブは、我が子が生まれてくるまでに見た“楽しい夢”と“悲しい夢”をテーマに構成。初めての妊娠で流産を告げられたこと。手術を決めた日に、奇跡的に心臓が動いていたこと。それでもいつ流産してもおかしくない不安を隠しながら、ステージに立ち続けたこと。毎日が祈りのような時間の中、無事に産まれてきてくれたこと──そんな不安や喜びの経験をもとにしたステージ演出が展開された。会場ではカラフルな原宿系ファッションや着物姿、ロリータファッション、きゃりーの衣装を模した服装など、老若男女のファンが自由気ままな装いで開演を待ちわびていた。
開演を告げるアナウンスが終わると、「きゃりー」コールが客席に響く。ハート型の扉が開き、デビュー当初のライブをオマージュした、ネグリジェをイメージした衣装のきゃりーが登場。ベッドに向かうと、CAPSULEが2006年に発表した「dreamin dreamin」を歌い始めた。公演名にもなっているこの楽曲は、彼女が妊娠中に励まされた曲であり、今回プロデューサーの中田ヤスタカ(CAPSULE)本人にカバーを直談判し、パフォーマンスが実現したという。ステージ上では、お腹に子供を授かったことで現れた新たな“感情”を具現化した、赤いダンサーがライブを盛り上げる。
カバー曲を歌い終えたきゃりーは「こんばんはー、きゃりーぱみゅぱみゅです! 今日はみんな最後まで楽しんでね!」と、満面の笑顔でファンとの再会を喜ぶと、続いて頭の中の感情を表現したキャラクターたちとともに「コスメティックコースター」を披露。さらに「つけまつける」「キズナミ」を歌い、観客の手拍子と掛け声が重なって会場に一体感が生まれた。
MCでは、今回のライブのテーマを説明しつつ、初めての妊娠で切迫流産・切迫早産になり不安だらけだった日々を回想。無事に第一子が産まれ、こうしてこの日のライブを迎えられた奇跡をファンたちと分かち合った。
幻のあの曲も披露、母となって新衣装に
次に披露されたのは、まだライブでは一度しか披露しておらず、ファンの間で伝説と化していた「OEDOEDO」。幻の曲だけに、タイトルコールで会場からは歓声が上がるほどの盛り上がりを見せる。そしてその勢いのまま、「100%のじぶんに」「キミに100パーセント」「CANDY CANDY」「とどけぱんち」「ちゃみちゃみちゃーみん」と人気曲をパフォーマンスしていく。
ステージが暗転すると、妊娠したときに生まれた新たな“感情”を具現化したダンサーが再登場。妊娠からの幸せ・不安・悲しさなどを表現したダンスパフォーマンスで、会場中の視線を釘付けにした。そして母となった彼女のビジュアルに変化が。新衣装であるキラキラときらめくエプロンを着用した彼女が登場し、「キャンディーレーサー」「み」「ふりそでーしょん」で会場の熱気を高めていく。
後半は「演歌ナトリウム」で始まり、きゃりーの合図で客席のペンライトが色を変えるという演出で一体感を演出。「KURU KURU HARAJUKU」「もんだいガール」「ファッションモンスター」「原宿いやほい」「もったいないとらんど」と人気曲を次々に届け、本編ラストの「おやすみ」にてきゃりーは再びベッドに戻って眠りにつく。愛する我が子の声とともにカーテンが閉じられ、大きな拍手に包まれながらライブ本編は幕を閉じた。
アンコールできゃりーは、デビュー初期からライブのアンコールでよく着用していたうさ耳姿でステージへ。懐かしの衣装に客席から歓声が上がる中、デビュー曲「PONPONPON」をパフォーマンスしたのち、最後に「ファミリーパーティー」で会場中の“ファミリー”たちと盛り上がった。
なお、ライブで初披露された「dreamin dreamin」のカバーは、本日10月26日より配信中。また、この日の公演はU-NEXTで11月8日まで見逃し配信されている。
セットリスト
きゃりーぱみゅぱみゅ「dreamin dreamin」2025年10月25日 LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)
01. dreamin dreamin
02. コスメティックコースター
03. つけまつける
04. キズナミ
05. OEDOEDO
06. 100%のじぶんに
07. キミに100パーセント
08. キャンディーキャンディー
09. とどけぱんち
10. ちゃみちゃみちゃーみん
11. キャンディーレーサー
12. み
13. ふりそでーしょん
14. 演歌ナトリウム
15. KURU KURU HARAJUKU
16. もんだいガール
17. ファッションモンスター
18. 原宿いやほい
19. もったいないとらんど
20. おやすみ
<アンコール>
21. PONPONPON
22. ファミリーパーティー


