JOYSOUND 音楽ニュース
powered by ナタリー
「JOYSOUND X1」公式サイトJOYSOUND公式キャラクター「ジョイオンプー」

私立恵比寿中学とJuice=Juice、念願のツーマンで熱いリスペクトぶつけ合う

「ライブナタリー “私立恵比寿中学 × Juice=Juice”」の様子。
10分前2025年11月27日 11:04

私立恵比寿中学とJuice=Juiceによるツーマンライブ「ライブナタリー “私立恵比寿中学 × Juice=Juice”」が11月21日に東京・J:COMホール八王子で開催された。アイドルシーンにおいて屈指のライブパフォーマンス力で人気を誇る私立恵比寿中学とJuice=Juice。これまでアイドルイベントでコラボすることはあったものの、ツーマンライブを行うのは今回が初めて。ステージ上では、互いにリスペクトし合い、真正面からパフォーマンスをぶつけ合う熱いライブが繰り広げられた。

ファミリー×Familyで超満員、熱い顔合わせ

平日の開催ながらチケットは即完売。会場は色とりどりのペンライト、ハチマキ、法被、Tシャツを身に着けた両グループのファンで埋め尽くされた。2組はバックボーンこそ違えど、ともに「えびちゅうファミリー」「Juice=Juice Family」と共通したファンネームを持つ。着席した両ファミリーはストレッチをしたりSEに合わせてコールを入れたりと、開演前から準備は万端。事前インタビューに登場した4人、えびちゅうの安本彩花と小久保柚乃、Juice=Juiceの段原瑠々と江端妃咲による影ナレを経て、会場の照明が落ちる。そしてライトアップされたステージには、えびちゅうの姿が。8人は昨年開催のクリスマスライブ「私立恵比寿中学 クリスマス学芸会2024 Twinkle Twinkle ebiiiiiiiiii Star」で着用された純白の衣装に身を包み、ハロー!プロジェクトの作品に歌詞を数多く提供している児玉雨子作詞の「イヤフォン・ライオット」でさわやかにオープニングを飾った。最後の横並びでポーズを決めるタイミングでJuice=Juiceが合流し、そのままバトンタッチ。続いて流れ始めたのは「CHOICE & CHANCE」だ。和やかな雰囲気から一転、ステージが赤く染まり、Juice=Juice の11人が持つ弾けるようなエネルギーを存分に発揮した。座右の銘が「やらぬ後悔よりやっちまった後悔がしたい」である14歳の新メンバー・林仁愛は先輩たちに負けじと大人っぽくパフォーマンスに溶け込む。間奏では井上玲音が放つボイスパーカッションに歓声が上がった。

2グループのメンバーは全員横一列に並んで「えびジュースでーす!」と一緒に自己紹介をし、ツーマンライブの開会を元気よく宣言。Juice=Juiceのリーダー段原は「念願だったのでホントにうれしい」と喜び、小久保は事前インタビューの内容に触れ「お互いのグループの好きだと話した曲が披露されるのか、注目ですねえ」と期待感を募らせた。ここから2組は、それぞれ4曲ずつ披露していく。

えびちゅうパートの1曲目「イート・ザ・大目玉」では真山りかが「まだまだみんなもっと気合い入れていけるんじゃないの!」と客席を煽り、この曲の見どころであるメンバー同士が向かい合ってハモるパートの連続に場内は大盛り上がり。息つく暇もなく始まった「キングオブ学芸会のテーマ~Nu Skool Teenage Riot~」では桜木心菜によるロングトーンの「反抗」を合図に一転する乱れ打ちのピアノをバックにハードコアな展開に歓声が上がり、安本のロングトーン「What's the time!?」が追い討ちをかける。さらに「イヤフォン・ライオット」と同じく児玉雨子作詞のディスコチューン「オメカシ・フィーバー」が畳みかけられ、ステージの天井に吊るされたミラーボールが輝く中で「DRAMA QUEEN」へ。目まぐるしく展開するサウンドに翻弄される楽曲に、観客のクラップも合わさり会場中を熱気で満たした。

「DRAMA QUEEN」のアウトロの余韻が残る中、照明がゆっくりと切り替わると、そこには2日前の東京・日本武道館公演で着用された紅白衣装に身を包んだJuice=Juiceの姿が。ミラーボールの光の下で歌われたのは、2018年のナンバー「禁断少女」だ。工藤由愛のハイトーンや、川嶋美楓と江端の切なげに歌い上げる落ちサビ、ステージを大きく使ったラストのフォーメーションダンスなど、それぞれの個性を際立たせながらも息の合ったパフォーマンスで観客を魅了した。その勢いのまま、ジャジーなムード漂う新曲「四の五の言わず颯(さっ)と別れてあげた」へなだれ込むと、松永里愛が情感たっぷりに歌声を響かせる。続く「イジワルしないで 抱きしめてよ」では一転、力強いコールと重低音がホールを揺らす。イントロで客席から大きなどよめきをもたらした「Va-Va-Voom」では11人が挑発的なムードで“オメカシ”をしながらキレのあるダンスを披露した。

予想的中なるか

「“えびジュース”ファミリーの皆さん、ホントに楽しいですね~」と段原は喜びを噛み締め、井上は「笑いすぎて頬が痛い」と顔をほころばせる。江端が「ここからはえびジュースならではのパフォーマンスをお届けしたいと思います」と予告したのち、「事前インタビューを読んだ人は予想している人いるんじゃないかな」と観客の期待を膨らませたところで、ツーマンライブならではのコーナーが始まった。

暗転ののち、場内に流れ始めたのはJuice=Juiceの「プライド・ブライト」。しかしステージ上に見えるのはえびちゅう8人のシルエット。事態に気付いた観客の驚きの声が場内を飛び交う中、楽曲交換のパートが幕を開けた。安本と桜井えまによるパワフルな歌い出しに、この日一番の歓声が響き渡る。続いてJuice=Juiceがカバーしたのは、iriのプロデュースによるR&Bナンバー「I'll be here」。えびちゅうによる本家バージョンは桜井をメインボーカルに進行するが、Juice=Juiceは11人のマイクリレーで表現し、深みのある歌声でしっかりと実力を提示する。江端のキュートなラップと有澤一華が笑顔で放った「Feel so good」が観客を虜にした。

楽曲交換を終えると、2組は再び横並びになって互いのステージを称え合った。えびちゅうがカバーしたJuice=Juiceの「プライド・ブライト」は、インタビューの際に安本と小久保が提案していた楽曲。大のハロプロファンである安本は、Juice=Juice Familyのそろったコールの迫力をステージに立つ側として体感し「半端なかった」と興奮を口にする。真山も「コールに負けていられない」と“闘志”が芽生えたと曲中の心情を振り返った。Juice=Juiceによるえびちゅう「I'll be here」のカバーについて、川嶋は「Juice=Juiceでは普段あまりないような曲調だったので、ドキドキしながら挑戦した」「丁寧に歌うことができて楽しかった」とコメント。それに対し安本は「えびちゅうの中でも背伸びした大人っぽい楽曲。私たちも歌いこなすために『なかなか色気が出ねえなあ』と苦労してるのに……」と話し、真山もこれに頷いて「私たちにない色気を持っていた」とJuice=Juiceを褒めちぎる。さらに真山が有澤のパート「Feel so good」がお気に入りだと話すと、不意に飛んできたうれしい言葉に有澤はぴょんぴょんと小さく飛び跳ねた。

双方の鉄板曲ぶつけ合い

そしていよいよライブは後半戦へ。ここからは両グループのキラーチューンが次々に畳みかけられ、場内のボルテージがぐんぐんと上昇していく。まずはJuice=Juiceのターン。「私が言う前に抱きしめなきゃね」では、サックスの音色とともに鋭く刻まれるビートに乗せてパワフルなダンスを展開。今年誕生したライブナンバー「甘えんな」では、入江里咲、川嶋、工藤が代わる代わる放つ「甘えんな」が大きな見せ場に。その熱量を保ったまま、Juice=Juiceは定番曲「『ひとりで生きられそう』って それってねえ、褒めているの?」につなげ、締めの「Fiesta! Fiesta!」では工藤と段原がそれぞれセンターで“爆踊り”。観客のコールに負けない、情熱を解き放つようなパフォーマンスを展開した。

後攻のえびちゅうは「禁断のカルマ」を勢いよく放つと、そのままライブ人気の高いアッパーチューン「MISSION SURVIVOR」へ。風見和香の「タオルを持ってぶん回せ!」のひと声でタオルが一斉に宙を舞う。ソロパートで観客に「踊ればハイハイ」というフレーズの「ハイハイ」の部分を歌わせた真山は「いいねー」と満足げに呟いた。続く「シンガロン・シンガソン」でも8人はアクセルを緩めることなくパフォーマンス。安本はこの高揚感をフェイクに乗せ、伸びやかなハイトーンを響かせた。そしてJuice=Juice Familyも待ち望んでいたであろう代表曲「仮契約のシンデレラ」で締めくくり、熱いライブは幕を閉じた。

みんなえびジュースファミリー

えびちゅうがステージを去ると、やがて場内モニタに「“えびジュース”とコールしてメンバーをもう一度呼び込みましょう」というメッセージが映し出され、えびジュースファミリーは一斉に「えびジュース!」と声を上げる。そこに姿を見せたのは、ライブナタリーオリジナルの黒Tシャツを重ね着したえびちゅう。彼女たちは段原が事前インタビューで好きな曲に挙げていた「HOT UP!!!」を披露した。「UP」のフレーズに合わせて観客は腕を大きく振り上げ、桜木のキレのあるラップが炸裂する。安本はモニタスピーカーに左足をかけ、思いの丈をぶつけるかのようなフェイクを効かせた。そして白Tシャツに春ツアーのデニム衣装を合わせたJuice=Juiceは、ステージに登場するやいなや、満を持してSNSで話題沸騰中のキラーチューン「盛れ!ミ・アモーレ」を放つ。溜めに溜めた分、「盛れ!!!」を叫びたい、裏拍で掛け声を入れたい観客のボルテージはピークに達し、爆発的な盛り上がりを生み出した。

「盛れ!ミ・アモーレ」が終わるとえびちゅうも合流し、横一列に並んだえびジュース。客席を背にして一緒に記念撮影をしたのち、2組は思い思いに感想を語り合う。仲村悠菜は「楽しい時間はあっという間。寂しい」と名残惜しそうに言葉をこぼし、遠藤彩加里は「『仮契約のシンデレラ』を生で観れてうれしかった。“画面の中の人たち”が目の前で踊っていた」と感動を共有した。Juice=Juiceの武道館公演を観覧したという小久保は「『明後日、この人たちと一緒にライブやるのか……』と緊張していた」と振り返りつつ、「大好きな曲をたくさん聴けて楽しかったよね」とプライベートでも仲のいい江端と見つめ合った。この日、グループの垣根を越えたほほえましい交流があちこちで見られ、入江は「めっちゃ楽しかった。もともとえびちゅう大好きなので。お友達もいますし」と、桜木と腕を絡ませながらはにかんだ。

「MoL」で大団円

ラストは、Juice=Juiceが先輩・太陽とシスコムーンから受け継いだ楽曲「Magic of Love」を全員で披露。ミラーボールの光の下で「We are えびジュース!」という19人の声が弾けた。真山と段原が身長差のあるハグを交わし、小久保と江端は仲睦まじくコミカルに踊る。林と小久保が目を合わせ、入江が仲村の頭を撫で手をつなぎ踊り、江端が仲村に額を寄せキスをせがもうとする場面も。それぞれが念願だったこの時間を噛み締めるように楽しむ姿に、会場は幸福感で包まれる。落ちサビからラストにかけては安本と段原による“フェイク合戦”が炸裂し、観客の耳と視線を釘付けにした。

最高の大団円を迎え、大きな歓声と拍手が響く中、安本は「これで終わらず、またやりたいよね……?」と客席に向かって目配せする。段原も「刺激を受け合えて楽しかった」「観客としても普通に楽しんじゃった」と感慨深げにつぶやいた。2組は互いを称え合ったのち、「おやすみ」「気をつけて帰ってね」「寒いからね」と観客を気遣いステージをあとに。公演終了を告げるアナウンスが流れる中、ホール内には「えびジュース最高!」というコールと手拍子が響き渡った。

セットリスト

ライブナタリー “私立恵比寿中学 × Juice=Juice”

01. イヤフォン・ライオット / 私立恵比寿中学
02. CHOICE & CHANCE / Juice=Juice
03. イート・ザ・大目玉 / 私立恵比寿中学
04. キングオブ学芸会のテーマ~Nu Skool Teenage Riot~ / 私立恵比寿中学
05. オメカシ・フィーバー / 私立恵比寿中学
06. DRAMA QUEEN / 私立恵比寿中学
07. 禁断少女 / Juice=Juice
08. 四の五の言わず颯(さっ)と別れてあげた / Juice=Juice
09. イジワルしないで 抱きしめてよ / Juice=Juice
10. Va-Va-Voom / Juice=Juice
11. プライド・ブライト / 私立恵比寿中学
12. I'll be here / Juice=Juice
13. 私が言う前に抱きしめなきゃね / Juice=Juice
14. 甘えんな / Juice=Juice
15.「ひとりで生きられそう」って それってねえ、褒めているの?/ Juice=Juice
16. Fiesta! Fiesta! / Juice=Juice
17. 禁断のカルマ / 私立恵比寿中学
18. MISSION SURVIVOR / 私立恵比寿中学
19. シンガロン・シンガソン / 私立恵比寿中学
20. 仮契約のシンデレラ / 私立恵比寿中学
<アンコール>
21. HOT UP!!! / 私立恵比寿中学
22. 盛れ!ミ・アモーレ / Juice=Juice
23. Magic of Love / えびジュース(私立恵比寿中学×Juice=Juice)

関連記事

「私立恵比寿中学×TEAM SHACHI ツーマンライブ『俺のえびシャチライブ~THE FINAL~』ニコ生独占生中継」ビジュアル

私立恵比寿中学×TEAM SHACHIツーマン「俺のえびシャチライブ」ニコ生で全編生中継

1日
宮本佳林「RIN」表紙

宮本佳林の写真集が電子化、Juice=Juice卒業直前の「RIN」と初セルフプロデュース作「Prink」

2日
「大関内デビル -本日閉店します。-」告知画像

「関内デビル」の“最終営業日”を飾るイベント開催、私立恵比寿中学やDISH//が集結

2日
Juice=Juice

Juice=Juice、追いアモーレでファン爆発の瞬間公開

3日
「私立恵比寿中学 Road to Kアリーナ『秋の5都市キャラバンツアー』」初日公演の様子。

私立恵比寿中学「秋の5都市キャラバンツアー」出発、入魂の60分で新規ファミリー獲得目指す

6日
Juice=Juice

Juice=Juiceは11人全員がクイーン!「盛れ!ミ・アモーレ」2回披露で1万人のファン爆発

8日
氣志團(撮影:平野タカシ)

「氣志團万博」2日目はNEWS、RIP SLYME、BUCK∞TICKら熱演 綾小路翔「俺の大好きだけでできてる2日間」

10日
「氣志團万博2025 ~関東爆音パビリオン~」ロゴ

「氣志團万博」WOWOWで12時間放送、事後特番は舞台裏に密着

13日
yama

yamaが齊藤京子主演映画「恋愛裁判」主題歌書き下ろし、恋愛禁止の掟を破ったアイドルの物語

14日