JOYSOUND 音楽ニュース
powered by ナタリー
「JOYSOUND X1」公式サイトJOYSOUND公式キャラクター「ジョイオンプー」

hideの61歳誕生日を豪華メンツで祝福!「hide Birthday Party 2025」大盛況

「hide Birthday Party 2025」集合写真
7分前2025年12月14日 8:07

X JAPANのギタリストでソロアーティストとして1990年代に活躍したhideの誕生日である12月13日に神奈川・CLUB CITTA'でバースデーライブ「hide Birthday Party 2025」が開催された。

hide生誕61周年を祝うライブ

2025年はhideの還暦イヤー。神奈川・横浜でhideの展覧会が実施されたり、命日の5月2日と翌3日には東京・東京体育館でhide with Spread Beaverのワンマンライブが行われたりと、さまざまなプロジェクトが展開された。バースデーライブには、オープニングアクトの桃知みなみ、machine、VINYL、heidi.、DJ-INA、shame、Sillys、defspiral、PATA(X JAPAN、Ra:IN)という豪華なラインナップが集結し、hideの61歳の誕生日を盛大に祝った。

machine「犬を探しています」

トップバッターを飾ったのはHAKUEI(Vo / PENICILLIN)、KIYOSHI(G / hide with Spread Beaver)のユニット・machineだ。12月16日で55歳になるHAKUEIは長身に厚底ブーツ、ロングヘア、眼帯、赤と黒の衣装という存在感のある出で立ちで、セクシーかつアバンギャルドなボーカルを披露。黒と赤の衣装を身にまとうKIYOSHIは、グリーンのボディにエイリアンのイラストが描かれたhideモデルのギターを構えて暴れ回った。サポートメンバーはseek(B / Psycho le Cému)、CHARGEEEEEE...(Dr)、COLA(Manipulate)。「突然ですが相談があります。犬を探しています……」というHAKUEIの呼びかけから、彼らは犬をモチーフにしたhideのロックチューン「LASSIE」のカバーを寸劇混じりに届け、1999年発表の代表曲「reset human」「機械児」で迫力あるデジタルロックサウンドを響かせた。KIYOSHIは秘技である“両手離し奏法”を繰り出したり、ピックを何度も投げたりと大暴れだった。

VINYL「1996年の千葉マリンから29年、今日も変わらずぶっ放していくぞ!」

福井祥史(Vo / ex. D'ERLANGER、ex. STRAWBERRY FIELDS)、鈴木新(G / ex. 黒夢)からなるVINYLは、hideの助言を受けて結成されたロックユニットで、1996年にhide主宰のインディーズレーベル・LEMONedに参加。1999年の活動停止以降、ほぼ活動が止まっていたが、2024年に再始動を果たした。サポートメンバーのJUN(B / Valentine D.C.)は、2023年10月にこの世を去ったX JAPANのベーシスト・heathの愛用ベースとストラップで演奏に加わった。福井は90年代と変わらぬ歯切れのよいボーカルで「BE」などキャッチーなパンクチューンを熱唱。鈴木はトレードマークのフライングVギターをひざまずいてかき鳴らしたり、高く掲げたりと華のあるロックなパフォーマンスで観客を魅了した。「1996年の千葉マリンスタジアム(『LEMONed presents hide Indian Summer Special』)から29年。今日も変わらずぶっ放していくぞ! 一緒に行くぜ!」と福井が叫び、VINYLは「50tの頭」「とまらない鼓動」という1997年発表の楽曲を連投。1990年代に青春を過ごしたファンたちの記憶を呼び覚ます。そして福井と鈴木はステージ後方に映るhideの写真の前でハグをし、ステージをあとにした。

heidi.は急遽出演でも「ピンク スパイダー」が演奏できる

hide with Spread Beaverのキーボーディスト・DIEが、目の手術を行うことになったためこの日のライブ出演を断念した。このため、急遽ピンチヒッターとして駆けつけたheidi.だったが、いきなり「ピンク スパイダー」のカバーを披露。同期を用いない生演奏で攻め、hide愛の深さをうかがわせるスタートを切る。パーティロックチューン「おまえさん」でオーディエンスと盛り上がったあと、義彦(Vo)は、「ひさしぶりに出演させていただいて大変うれしく思います。変わらず盛り上がってくれて、本当に素敵なイベントだと思います。今日は大先輩方と皆さんで、hideさんを思いっきりお祝いしたいと思います!」と呼びかけ、「徒花」につなげた。人気曲「徒花」を情感たっぷりに届けたあと、heidi.は最新アルバム「CORE」から「マネキン」などを披露。来年で結成20周年を迎える彼ららしく、新旧の魅力を凝縮したステージとなった。

DJ-INA「DIEちゃん! しっかり休んで帰ってこい!」

hideの共同プロデューサーであるI.N.A.のDJタイムに突入する直前、木村世治(Sillys、ZEPPET STORE)、TAKA(defspiral)、CUTT(shame、SPEED OF LIGHTS)がバースデーソングを歌いながら乱入し、12月12日に61歳の誕生日を迎えたI.N.A.を祝福。I.N.A.は「hideちゃんにも歌おう」と、12月13日が誕生日のhideにもバースデーソングを捧げた。「ROCKET DIVE」に乗せて「オメデトウゴザイマス!」とI.N.A.が叫び、DJタイムがスタート。「ピンク スパイダー」の最新アップデートバージョンとなる「PINK SPIDER(REPSYCLE ver.)」などが爆音で届けられた。「FISH SCRATCH FEVER」では、病欠となったDIEに向けてI.N.A.が「DIEちゃん! ゆっくり休んでDIEちゃん! しっかり休んで帰ってこい!」とエールを送り、司会の浅井博章や観客をステージに上げて一緒に盛り上がった。

shame「我々はLEMONed=“不良品”。それは誇らしいこと」

1990年代、hideに見出されてデビューしたshame。今年9月には現状維持と打破の間を歌う新曲「Status Q?uo」を携えたワンマンライブで約3年ぶりに集結した。彼らは、デビュー曲「GOOD-BYE」で軽快にライブの口火を切り、T-Rex楽曲のオマージュナンバー「21st Century Boy」でアグレッシブに攻め込む。48歳にして現役の慶應ボーイでもあるCutt(Vo, G)が、「ぶっちゃけ、shameを知らない人もいるかも知れないけど、盛り上がってくれてうれしいです!」と話してから、バンドはYouTubeにもカバー動画をアップしたというhide「子 ギャル」を、hideの誕生日ということでバースデーソングを織り交ぜて披露。さらに「Doll」で持ち前のパンクマインドを爆発させたあと、彼らは「shameはいいぞ! ライブにも行きたいと思うよな! ひさしぶりのツアーが決定しています! なんと全国2カ所だ! 大阪と東京! 手売りチケットもあるぞ!」という告知や、Kazutomo(Dr)が桂りょうば名義で落語家としても活躍していることを語るなど、情報量の多いMCを展開。Cuttは「LEMONedは“不良品”って意味もあるんだけど、きれいに活動を続けるのが良品だとしたら、紆余曲折ある我々みたいなのが不良品。それはとても誇らしいことです」と、改めてバンドとしての矜持を示す。そしてshameのステージは、hideの英語詞ナンバー「LEMONed I Scream」のカバーで締めくくられた。

Sillys「若い子が多いな! 松本(hide)に騙されてんぞ! でもそれでいいぞ!」

SillysはChirolyn(Vo, B / hide with Spread Beaver)、木村世治(Vo, Dr / ZEPPET STORE)、高野哲(Vo, G / ZIGZO、DISCO VOLANTE)による、“全員ボーカリスト”のスリーピースバンド。木村は普段ギターボーカルのため、hide関連イベントでドラムを叩く姿を見せるのは今回が初めてだ。勢いのあるパンクチューン「TAKE ON YOU」のあと、Chirolynが「お前らだいぶ疲れてんな! まあ無理もない、年齢層が高いもんな! 手を叩こう! カモン川崎!」と呼びかけ、木村がメインボーカルを務める「Rain Dancer」へ。1曲目とは違ったオルタナティブロック系の轟音が場内を包む。「God Bless You」ではChirolynの図太いベースサウンド、高野が奏でるジャキジャキとしたドライブギターの音色、木村の派手なドラミングが合わさり生み出されるSillysのアンサンブルが、感情を爆発させるかのような奔放なパフォーマンスによって届けられた。Chirolynは「ロックって気持ちいいんだぞ! まるで風呂上がりのような」と話しつつ、この日の盛り上がりにも言及。「ほんと楽しい、魔法だな! しかも若い子も今日は多いな。松本(秀人 / hideの本名)に騙されてるぞ! でもそれでいいぞ!」と笑った。また「チロー!」という声援を受けて、Chirolynは「最近、早漏で」と切り返すと、すかさず高野と木村が「“ソロ”リン……」と呟く。さらに高野が「ひろし還暦!」と言い、Chirolynが60歳であることを伝えるなど、矢継ぎ早にキャッチーなトークが展開された。「ピンク スパイダー」のカバー、そしてhideのソロツアーでも演奏されたChirolynの楽曲「君は変わっちまった」が演奏され、お祭り騒ぎの盛り上がりを見せたあと、木村は「好き放題しゃべりすぎてライブ告知忘れた!」と舞台裏でなげいていた。Sillysは1月31日に東京・Planet K、2月7日に大阪・STOVE ROOMで「Sillysの日本シリーズ2026」を開催。2月8日には大阪・心斎橋 招猫飯店でアフターパーティ企画が行われる。

これが最新のdefspiral「これからも進んでいきます」

14:00にスタートしたイベントも19:00を過ぎていよいよ終盤へ。「hide Birthday Party」常連のdefspiralは、9月にリリースした妖艶な四つ打ちロックチューン「Nyx Dance Hall」を投下し、最新のdefspiralサウンドを観客に示す。TAKA(Vo)の「嘘つき」という言葉から、hide「DOUBT」のカバーにつなげ、アグレッシブなパフォーマンスを展開。さらにメランコリックなhideの楽曲「限界破裂」もカバーし、TAKAは勇ましく歌いながら、グルーヴィなリズムに乗せてステップを踏んだ。「今日は思いを素直に解放しろ!」とTAKAが叫び、「SPIN THE UNIVERSE」へ。この曲ではシンガロングやハンドクラップをするパートがあり、hide楽曲のカバーに負けじとフロアの一体感を高めた。そして「素敵な時間を共有できてうれしいです。これからも進んでいきます。まだまだ何度でも会えるよね。ありがとうございました!」というTAKAの言葉から、最新シングル「銀河航路」がラストを飾る。hideへのリスペクトが存分に込められつつ、最新のdefspiralが凝縮されたステージに、大きな歓声が上がった。

PATA&JOEも登場!hide曲セッションで大団円

そして本イベント恒例のオールキャストによるセッションに突入し、スペシャルゲストとしてPATA(G / X JAPAN、Ra:IN)、JOE(Dr / hide with Spread Beaver)が呼び込まれる。PATAは5月のhide with Spread Beaverのライブに車椅子で参加したが、今回は歩いてステージに。大歓声を切り裂くように、PATAは「CELEBRATION」で爆音ギターリフを奏で、健在ぶりをアピールした。セッションは「TELL ME」でフィニッシュ。熱気で満たされた、華やかな締めくくりとなった。PATAは「松本(hide)も喜んでいると思います。それではこれにて!」と語った。

終演後には松本裕士氏(ヘッドワックスオーガナイゼーション代表)が登場し、「来年5月2日は『トリビュートライブ - Hi-Ho! -』、9月6日はフェス『MIX LEMONeD JELLY』、そこからhide with Spread Beaverのツアーやります!」と発表。それぞれの詳細は追って発表されるので、続報にも注目だ。なお2026年はhideの2ndソロアルバム「PSYENCE」発売と、2ndソロツアー「PSYENCE A GO GO」開催から30周年となる。

セットリスト

「hide Birthday Party 2025」2025年12月13日 CLUB CITTA'

machine

01. Baby Blood
02. invader
03. LASSIE(hide)
04. reset human
05. 機械児

VINYL

01. BE
02. KEEP MY SECRET
03. 50tの頭
04. とまらない鼓動

heidi.

01. ピンク スパイダー
02. おまえさん
03. 徒花
04. マネキン
05. 一瞥

DJ-INA

01. ROCKET DIVE
02. DOUBT(Tribute5 ver.)
03. PINK SPIDER(REPSYCLE ver.)
04. FISH SCRATCH FEVER
05. Space Monkey Punks From Japan(zilch)
06. ever free(Tribute5 ver.)

shame

01. GOOD-BYE
02. 21st Century Boy
03. 子 ギャル(Birthday ver.)
04. Doll
05. LEMONed I Scream

Sillys

01. TAKE ON YOU
02. Rain Dancer
03. God Bless You
04. ピンク スパイダー
05. 君は変わっちまった

defspiral

01. Nyx Dance Hall
02. DOUBT
03. 限界破裂
04. SPIN THE UNIVERSE
05. 銀河航路

ALL CAST SESSION

01. CELEBRATION
02. TELL ME

関連記事

左からI.N.A.(hide with Spread Beaver)、松本裕士氏(ヘッドワックスオーガナイゼーション代表)。

hide with Spread Beaver、2026年ワンマンツアー開催決定

1日
藤井怜央の音楽履歴書。

藤井怜央(Omoinotake)のルーツをたどる|“踊れて泣ける”音楽の源流とは?ロック好きがブラックミュージックに出会い、手繰り寄せた自分のスタイル

2日
DEEN「ROCK IN CITY ~band covers only~」完全生産限定盤ジャケット

DEENの日本ロックカバーアルバム、アートワークに偉人や名画大集合

2日
昨年開催「hide Birthday Party 2024」からDIE、PATA。

キーボーディストDIE、緊急手術でhide生誕祭やRa:INライブなど出演キャンセル

4日
サウジアラビアの世界遺産ヘグラでコンサートを行ったYOSHIKI。

YOSHIKI、サウジからアメリカに戻り少し体調崩すも完全復活して緊急帰国

9日
DEEN

DEENが安全地帯、BOØWY、COMPLEX、ブルーハーツ、X JAPANらの名曲カバー

17日
hide×片岡人生・近藤一馬コラボイラスト

hide生誕60周年でGAINとコラボ、片岡人生と近藤一馬の描き下ろしイラストがTシャツに

約1か月
©ナタリー

SixTONES初のベストアルバム発売決定、半年間アリーナツアーも

約1か月
YOSHIKI

YOSHIKI、アジアの功労者として殿堂入り「現代でもっとも影響力のある音楽家のひとり」

約2か月