音楽レーベルLtOVESによるAcid Black Cherryのプロジェクト「project “暴れろ!!!!!”」のフィナーレを飾るフィルムライブ「Acid Black Cherry FILM LIVE tour FINAL feat. ABC BAND」の東京公演が、1月28日にZepp DiverCity(TOKYO)で行われた。
「project “暴れろ!!!!!”」は「活動休止中のyasuの分までファンに全力で暴れてほしい」という思いから、昨年7月にスタートした企画。chapter 1から5までの5章で構成され、多角的なアプローチでAcid Black Cherryの魅力が伝えられた。
まるでyasuが目の前にいるかのように
yasuの誕生日翌日に行われたZepp DiverCity(TOKYO)公演は、ABC BANDの生音と過去のライブ映像を融合させたハイブリッドスタイルに。Acid Black Cherryのステージをともに作ってきた YUKI(G / DUSTAR-3、Rayflower)、AKIHIDE(G / BREAKERZ)、HIRO(G / La'cryma Christi)、SHUSE(B / †яі¢к、La'cryma Christi)、淳士(Dr / SIAM SHADE、BULL ZEICHEN 88)が集い、ライブハウスに臨場感たっぷりに響くyasuの歌声を豪快なバンドサウンドで支えた。
開演を告げる鐘の音が鳴り響いたあと、ステージを覆う紗幕の前にAKIHIDEが登場。彼がアコースティックギターで柔らかな旋律を奏でた瞬間に、フロアから立ち上る空気が期待感を帯び始める。穏やかな音色に乗せてスクリーンに浮かび上がったのは、マイクの前で「君がいるから」を歌うyasuの姿。Acid Black Cherryとしてデビューする前にyasuが制作した1曲がライブをドラマチックに彩った。「yasu!」と切実な思いを乗せたファンの声があちこちから上がる中、紗幕の向こうにABC BANDのシルエットが透ける。そして、「Round & Round」でこの日のフィルムライブは本格的に幕を開けた。
フィルムライブは、yasu自身が2年半をかけて自ら編集した「2008 tour "BLACK LIST"」「2009 tour "Q.E.D."」「TOUR 『2012』」「2015 arena tour L-エル-」という4つのツアー映像で構成されている。開演直後は控えめな調子だったオーディエンスも時間の経過とともに、拳を突き上げたり、映像の中のyasu同様にヘッドバンギングをしたり、文字通り暴れ始める。まるでyasuが目の前にいるかのように熱狂するフロアに感化され、ABC BANDも躍動。いつしかフィルムライブとは思えないほどの熱気が会場に漂い始め、時折差し込まれるyasuの煽りがオーディエンスの心を一層かき立てた。
ファン歓喜!歴代ギタリスト集結にLtOVES新展開
激しさや艶やかさを打ち出した前半に対し、中盤ではAcid Black Cherryを象徴するバラード「冬の幻」「イエス」が切なくも温もりのある世界観を描く。一転、「チェリーチェリー」ではABC BANDのメンバーもファン同様にツノ付きのカチューシャを着け、笑顔を交わし、振付を踊りながらパフォーマンスを展開。これをきっかけに会場の一体感はより強固なものになっていき、ライブはアンコールのラストナンバー「シャングリラ」まで絶え間なく盛り上がった。
ダブルアンコールではAcid Black Cherryのプロデューサーであり、LtOVESの主宰者・菊池真太郎がステージに。ファンとのコミュニケーションを重ねつつ、ABC BANDのメンバー1人ひとりを愛情たっぷりに紹介する。そして、この日限りのサプライズとして過去にABC BANDに参加していた室姫深(G)、Leda(G)を呼び込んだ。なお、1月18日の大阪公演には千聖(G / PENICILLIN、Crack 6)、MAKOTO(Dr)がゲスト出演した。
菊池は室姫深、Ledaとそれぞれ和やかに言葉を交わした次の瞬間、Ledaが新たなバンドを結成し、LtOVESに所属することをさらりと報告して会場を騒然とさせる。Ledaはyasuに直談判の末、新たなバンドを組むことになった経緯を説明。彼が一緒に組むボーカリストがSHIN(ViViD)であることが明かされると、予想外の展開を受け止めきれない観客から、驚きと喜びが入り混じった声が沸き起こる。
歴代ギタリスト5人とSHINがステージに集結したところで披露されたのは、カバーアルバム「Recreation 4」収録に収録されているAcid Black CherryバージョンのAKB48「フライングゲット」。インパクトたっぷりのロックアレンジに乗せてSHINが堂々たる歌声を轟かせ、オーディエンスにその実力を印象付けた。次の曲ではyasuに敬意を払い、SHINは歌わずアジテーターに徹底。歴代のABC BANDメンバーを交えた編成で「エストエム」が届けられたのち、菊池が再びマイクを手に、Acid Black Cherryのプロデューサーとして、アーティスト・yasuとして、そして林保徳という1人の人間を知る立場としての思いを時折言葉を詰まらせながら語る。そして「yasuから手紙が届いています」と、「Fanの皆様へ ヤス♡」と金色の文字が書かれた封筒を大切に取り出した。
複数の便箋に書かれていたのは、ファンやスタッフへの感謝の思い、そしてLtOVESに託した願い。「それでは、必ずいつか会えるその日まで心身共に健やかに素敵な毎日をお過ごしください」と菊池が代読すると、すすり泣く声があちこちから漏れた。続いて菊池は「yasuからの贈り物」としてオリジナルカラオケアルバムが配信されることを告知。さらに配信でフィルムライブを見守るyasuに向けて「Happy Birthday to You」を届けることを提案し、会場全体を巻き込み大合唱を繰り広げた。
3時間を超えるフィルムライブを締めくくったのは「20+∞Century Boys」。yasuが未来への願いを込めた1曲を大切に届けたABC BANDの5人は、真ん中に1人分のスペースを空けて、手をつなぎ深々と一礼をした。なおyasuからの手紙の全文は、Acid Black Cherryのオフィシャルブログに掲載されているのでご一読を。
セットリスト
「Acid Black Cherry FILM LIVE tour FINAL feat. ABC BAND」2026年1月28日 Zepp DiverCity(TOKYO)
01. 君がいるから
02. Round & Round
03. cord name【JUSTICE】
04. 罪と罰~神様のアリバイ~
05. 黒猫~Adult Black Cat~
06. 指輪物語
07. -ABC BAND SESSION 3-
08. 少女の祈り
09. 1954 LOVE/HATE
10. 冬の幻
11. イエス
12. チェリーチェリー
13. ピストル
14. 少女の祈りIII
15. SPELL MAGIC
16. Black Cherry
17. Prologue End
18. シャングリラ
19. フライングゲット
20. エストエム
21. 20+∞ Century Boys


