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CiONとfishbowlが提示したそれぞれの強み、長尺パフォーマンスで音楽を楽しんだツーマン

互いにツートンカラーの衣装を身にまとったCiONとfishbowl。(撮影:ヨシモリユウナ)
6分前2026年02月04日 9:03

CiONとfishbowlのツーマンライブ「ライブナタリー “CiON × fishbowl”」が1月31日に東京・渋谷duo MUSIC EXCHANGEにて開催された。

ボーカル2名と楽器隊3名からなる“ブラスアイドル”のCiON。ライブナタリーが「音楽を楽しむ」という観点から、彼女たちの競演相手としてfishbowlにオファーしたことで今回のイベントが実現した。2組はそれぞれ50分という長尺のパフォーマンスを展開し、冬の寒さを忘れるほどの熱気でフロアを包み込んだ。

「熱波」投下でフロア熱狂

先攻はfishbowl。6人がステージにそろうと、木村日音は「こんにちは、静岡県から来ましたfishbowlです。ツーマンだ! みんなでコールしましょう」と観客に呼びかける。そして彼女たちはMCを挟まず、楽曲をノンストップで連ねる構成で50分間を貫いた。「四季」では冒頭からコールが轟き、重低音の圧がフロアを一気に熱していく。「WOW WOW……」のシンガロングで生まれた一体感を保ちながら、息もつかせぬまま「二兎」へ。木村のがなりを交えたボーカルがフロアの熱量を押し上げた。さらにメンバーは観客と目を合わせながらフロアを揺らす。ノンストップで進行する構成の中、要所で水分補給を挟みながら渾身のステージを進めていった。

「平均」のインストゥルメンタルに乗せて1人ずつ自己紹介したのち、木村の「皆さん楽しんでいきましょう!」というひと言から、fishbowlはそのままディスコナンバー「平均」のパフォーマンスへとなだれ込む。続く「六感」では、「123456」とカウントアップしていく間奏を合図にステージを広く使ったダンスを展開し、メンバー同士で視線を交わしながらパフォーマンス。振付の中で木村と野田萌花がハートを作る場面も見られた。「皆さんまだまだ声を出せますか!?」「このあとも盛り上がっていきましょう!」という木村による煽りを皮切りに、彼女のリードする力強いラップとともに「熱波」が投下されると観客の熱気はさらに高まっていく。「熱波」はCiONの栞音もお気に入りだという、fishbowl屈指のキラーチューン。間奏で佐佐木一心が伸びやかな歌声を響かせる中、齋藤ザーラチャヒヨニによる「ここにいる皆さん、fishbowlと一緒に手を挙げられますか?」という呼びかけに、観客が一斉に手を挙げて応えた。

fishbowlのやりたい楽器は?

異色なイントロの静岡ご当地ソング「しずおか35市町おぼえてる?」の曲中でfishbowlは、CiONとのツーマンならではの“やりたい楽器Ver.”の自己紹介を披露。大白桃子は「ベース」、吉田柚佳は「キーボード」、野田は「ボーカル」、佐佐木は「クラリネット」、齋藤は「アコーディオン」、木村は「カリンバ」とメンバーそれぞれが思い思いの楽器名を挙げた。今のシーズンにふさわしい楽曲「バレンタインデー」が披露されると、観客は複雑な拍子のクラップを難なくこなし、ステージではメンバー同士の軽やかなやりとりが随所で展開される。次に披露されたのは、2月7日にリリースされる新曲「軌道」。サッカーチームのサポートソングらしくアップテンポで前向きな歌詞の楽曲だ。メンバーと観客はイントロとアウトロで「WOW WOW」と声を合わせながらクラップし、会場に一体感を生み出した。

「三島」では、冒頭の一音が会場の空気を一気に切り替える。アイソレーションやヒット、前傾姿勢になる振付などを、平然と踊りこなす6人。心地よいビートに、観客は身を委ねるように揺れた。ライブの鉄板曲「尻尾」では「シッ」というフレーズとともに会場が静寂に包まれる一方、サビではフロアにまで迫るほどの激しいダンスが繰り出され、その緩急が観客を惹き付けた。そして佐佐木が安定感のあるロングトーンを響かせたのち、最後の曲「生活」に突入。fishbowlはアップテンポな楽曲群で温めてきたフロアを、歌い出しでクールダウンさせ、高揚感を内包したサビへと向かっていく。木村は「lalala……」という最後のフレーズを観客にも歌わせつつ、視線を交わしながら手を大きく左右に振った。拍手に包まれながらfishbowlがステージを去ると、そこにはお立ち台や楽器が運び込まれ、舞台裏からは管楽器の音出しが聞こえてくる。fishbowlの余韻とCiONのステージへの期待感が会場を満たした。

重なり合うボーカルと楽器隊の音色

「Ladies and gentlemen, boys and girls, and everyone, welcome to our show, are you ready? Cause it's showtime! CiON!」という出囃子とともに姿を現したCiONの5人。愛佳(Vo)が「fishbowlさんからもらった熱いバトンを私たち受け取って、今日という日が最高の1日になるように、CiON始めるよ!」と高らかに宣言したのち、「Last Order」が披露されるとオーディエンスの声が熱を帯びて一段と大きくなった。杏実(Pf)が弾く軽やかな旋律、佳子(Alto Sax)と聖奈(Euph, Bass Tp)による華やかなブラスの音色が重なり合い、音像は一気に立体感を帯びる。栞音(Vo)と愛佳のパワフルなロングトーンが空気を震わせ、サビではフロアの随所で拳が上がった。その後はピアノの一音を合図に「等身大ガール」へ。メンバーは高めのBPMに乗せて互いに視線を交わしながら演奏。杏実はグリッサンドで会場を沸かせた。

CiONはそのまま「鼓動PARADE」へとつなぐ。「今日も一緒に楽しんでいきますよ」というメンバーの呼びかけに応じ、フロアにクラップが発生した。ボーカル組が「やっほー」「こんにちは楽しんでるこっち(下手側)? CiONだよ~」と思い思いに観客とコミュニケーションを取りながら歌唱する一方で、聖奈のユーフォニアムソロが観客の耳と視線を釘付けにする。この曲が終わるとCiONは改めて自己紹介。栞音は「fishbowlさんとのツーマン、楽しんでますか? 盛り上がってますか?」と問いかけ、双方のファンに向けて「音楽が大好きな皆さんだと思うので、今日は一緒にライブを楽しんでいってもらえたらうれしい」と語った。そんな栞音はfishbowlの「熱波」が大好きだと告白。彼女が「今日(ライブで)やってくれました!」と満足げにほころぶと、隣の愛佳が「けっこう前から栞音ちゃんに『この曲がいいんだよ~』と布教されていた」と明かした。栞音は現体制のバージョンでの「熱波」のパフォーマンスを初めて観たといい、「ラップがカッコよかったね」とメンバーたちと感動を共有し合った。

ライブ感あふれるハプニング発生

彼女たちはこのライブでの持ち時間が1組50分という長尺であることに触れて「いろんな曲を持ってきました」と予告すると、次のパフォーマンスの準備へ。各自イヤモニの調整をしたのち「あなたのせい」を披露し始めるも、栞音が歌い出しの途中で歌詞を飛ばしてしまい、自ら演奏を止めて仕切り直すことに。「しっかりしてもらっていいかな?」と駆け寄ってきた愛佳に対し、栞音が「私のせいかもしれない」と返すと、愛佳は「“あなたのせい”だわ」と曲名を引用して応酬。予期せぬ展開にも、会場の笑いを絶えさせないトークの巧みさを見せた。和やかな雰囲気から一転、CiONは気を取り直してステージを再開すると、「あなたのせい」をムーディな質感で歌い切る。「5人の音のみで届けたいと思います」とフロアに告げて披露した「もしも」では、宣言通り5人の発する楽器の音と歌声のみで静謐な空間を形成。1番を栞音、2番を愛佳が歌い分け、感情の機微を細やかに表現する歌声に、オーディエンスはうっとりと聴き入った。

4月にスタートするCiON主催のツーマンライブシリーズ「CiON's Love Call」がライブナタリーのサポートで開催されることを告知したあと、栞音は「楽しいライブも残りわずか。まだまだ楽しんでいけますか? ここから盛り上がっていきますか?」と観客を煽り、コール&レスポンスを繰り広げる。その後ろで愛佳がピアノを叩いて観客の声を代弁した。ここからはライブのハイライトとなるような熱いシーンが連続する。セクシーで激しい楽曲「MAHORAMA」では、小刻みに鳴らされるサックスのビートに合わせて力強い拳とコールがフロアを満たした。これまで後方でピアノを弾いていた杏実もショルダーキーボードを構えてステージ前方で力強く演奏し、佳子のサックスソロ、聖奈のトランペットソロへとつないでいく。そして愛佳のシャウトを受けて客席のテンションがより一層上昇。「Now or Never」ではボーカルの2人が艶やかなダンスを見せ、切ない歌声とパワフルな歌声をどんどん切り替えていくその巧みな歌唱に応えるように間奏ではフロアからキレのあるハンドクラップが鳴り響いた。

「こっからがホントのラストスパートだけどまだまだいけるよね?」という愛佳の煽りとともに始まった「Shout of Joy」では、「かかってこい!」「もっと声出せよ!」とシャウトが炸裂。お立ち台の上で栞音と佳子、愛佳と聖奈がそれぞれ至近距離で互いの声や音をぶつけ合った。フロア一面がヘッドバンギングに揺れ、その熱量を保ったまま愛佳が「ライブってマジで最高だな! ラスト思いきり楽しもう。『Noisy』!」と声高く叫ぶと「Noisy」へ。目まぐるしい転調に観客は全力で喰らいついた。杏実は再びキーボードを肩にかけ、ブラス隊も縦横無尽に動き回り、コールに負けない気合いのパフォーマンスを展開。栞音は観客1人ひとりと向き合うようにステージを歩きわたる。愛佳の「これがCiONだー!」という咆哮とともに最後に披露されたのは新曲「シンデレラ」。ブラスサウンドの圧が音源以上に前へと押し出され、楽曲の輪郭がより立体的に立ち上がっていく。観客は手を使った振付を一緒になって踊り、ボーカル組が“呪文”を唱えると一斉に飛び跳ねた。すべての曲を披露し終えたメンバーたちは笑顔で挨拶。大きな拍手に包まれながら、2組による濃密な100分間が幕を閉じた。

セットリスト

「ライブナタリー “CiON × fishbowl”」2026年1月31日 渋谷duo MUSIC EXCHANGE

fishbowl

01. 四季
02. 二兎
03. 平均
04. 六感
05. 熱波
06 しずおか35市町おぼえてる?
07. バレンタインデー
08. 軌道
09 三島
10. 九天
11. 尻尾
12. 生活

CiON

01. Last Order
02. 等身大ガール
03. 鼓動PARADE
04. あなたのせい
05. もしも
06. MAHORAMA
07. Now or Never
08. Shout of Joy
09. Noisy
10. シンデレラ

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