2026年の幕開けに合わせ、音楽ナタリーではさまざまなアーティストに「2025年に最も愛聴した3曲」を聞くアンケート企画を実施。回答者のジャンルごとに分けた全8本の記事を公開していく。今回は「女性アイドル編」として、綾瀬志希(CYNHN)、池田裕楽(STU48)、カリヲリ(INUWASI)、絹井愛佳(CiON)、伊達花彩(いぎなり東北産)、吉田姫杷(ロージークロニクル)が選んだ2025年の3曲を紹介する。
構成 / 近藤隼人
綾瀬志希(CYNHN)
蒼山幸子「かがやきの虜」
AURORA「Blood In The Wine」
CYNHN「息のしかた」
・蒼山幸子「かがやきの虜」
蒼山幸子さんの言葉遣いがとても好きです。自分にはない大人の余裕みたいなものを感じて、聴いていてハッとすることが多いんです。この曲だと「ひとりきりじゃ味気のない世界でよかった」「痛い目を見ても希望と居たいみたい」というフレーズが特に好きです。共感の嵐、、、
「かがやきの虜」というタイトルなのですが私にとって輝きはCYNHNで活動している「今」で、どうしようもなく輝いている一瞬一瞬に何年も虜になっていて、この曲を聴いていると唯一無二な時間を改めて振り返らせてくれます。聴いている人にとっての「輝き」をまた強く光らせてくれるような曲です。
・AURORA「Blood In The Wine」
すごく大きなことを言いますが、人生の美しさを感じさせてくれるような曲です。ライブ前に自分の獣を呼び起こすときによく聴いています(笑)。
AURORAさんの発する言葉や歌や音楽にすごく説得力があるんです。一音一音緻密に作られた世界感と繊細でエネルギッシュなパワーに魅了されて、この曲を聴くと自分のだらしなさも汚いところも妖怪じみたところも(笑)、「私の人生で出会える美しさ」だと思ってあげられる。それを信じたいと思ってしまう程この音楽には説得力がある。突き抜ける開放感と糸を張ったような危うさがあるこの曲にいつもひどく没頭してしまうし、私の中の獣を「起きてきなよ」と呼び起こしてくれる、そんな曲です。
・CYNHN「息のしかた」
2025年にリリースしたCYNHNの楽曲なのですが、私が特別好きな楽曲です。心のおまもりみたいな、大切な瞬間に聴いていたい曲なんです。
私は子供の頃から「行きたくないな~怖いな~」と勇気が出ない場所でも、イヤホンをして音楽を聴けばどれだけ怖い学校も家も職場にも、なんとか足を運べたし音楽に救済されてここまで生きてこれたんです。
なんていうか、そういう音楽の不思議な力と優しい痛みで聴いてる人にちいさな船を送り出せるような曲です。言葉の一つ一つがにじり寄って黙って背中を撫でてくれるような、孤独にも終わりにも花束を向けてくれるような曲です。自分の痛さって自分だけの宝物だと思うんですけど、そのお宝をお宝のままにしてくれるこの曲の優しさが大好きです。王道なJ-POPなんですけど、複雑さも入り混じった心から温かい曲です。
プロフィール
綾瀬志希(アヤセシキ)
2017年に結成されたディアステージ所属の女性ボーカルユニットCYNHNのメンバーとして活動し、高い歌唱力と表現力に定評がある。青色を意味するユニット名に沿って、“青”の世界観を楽曲や演出、ビジュアルで表現し続けている。2026年1月21日にニューシングル「ループバック・ロールトラッシュ」をCDリリースし、2月からは全国9都市を巡るツアーを開催する。
池田裕楽(STU48)
ちゃんみな「WORK HARD」
HANA「Blue Jeans」
TENBLANK「旋律と結晶」
・ちゃんみな「WORK HARD」
ちゃんみなさんは、私が中学生の頃に初めてアルバムを両親に買ってもらったアーティストさんです。
当時ヒップホップダンスを習っていた私は、車の中でちゃんみなさんの曲を流してテンションを上げてレッスンに向かっていました。
去年は念願だったライブにも行くことができ、改めてどの楽曲も大好きだと実感しました。
中でも2025年にリリースされた「WORK HARD」は、1日の始まりに聴いて自分に喝を入れています。ちゃんみなさんの楽曲に毎日の活力をいただいています。
・HANA「Blue Jeans」
ちゃんみなさんがプロデュースするグループのオーディションがあると知り、「No No Girls」を観ていたことがきっかけでたくさん楽曲を聴かせていただきました。
どの楽曲も魅力的ですが、中でも「Blue Jeans」は、外の景色を眺めながら黄昏たいときに自然と聴きたくなる1曲です。
心に残るメロディと歌声が心地よくて、自分の気持ちをそっと整えてくれるような存在です。
他にもHANAさんの楽曲はメッセージ性の強い楽曲がたくさんあり普段からたくさん聴かせていただいています。
・TENBLANK「旋律と結晶」
去年は、ドラマ「グラスハート」にハマったことをきっかけに、ストーリーはもちろん、作中で流れる音楽にも強く惹き込まれました。
物語の中で曲が流れるタイミングで、さらに感情を一気に引き上げられる瞬間が何度もありました。
去年、心に残っている作品のひとつで、その中でも「旋律と結晶」を特に繰り返し聴くようになり、今では大切な1曲になっています。
プロフィール
池田裕楽(イケダユラ)
2004年2月8日生まれ、広島県出身。2019年にSTU48に2期生として加入し、2021年に研究生から正規メンバーへ昇格。「AKB48グループ歌唱力No.1決定戦」で優勝するなど高い歌唱力を誇り、フジテレビ系「千鳥の鬼レンチャン」への出演で知名度を大きく上げた。
- STU48 OFFICIAL WEB SITE
- 池田裕楽オフィシャルファンクラブ「ゆらゆらお散歩中」
- 池田裕楽 (@stu48_ikegogo) | X
- 池田裕楽 (@ikeda_yura) | Instagram
カリヲリ(INUWASI)
the cabs「purusha」
Bring Me the Horizon「DiE4u.sysrsk」
Crystal Lake「Crossing Nails」
・the cabs「purusha」
2025年に再結成したthe cabs。
新譜ではないですが、「purusha」 はthe cabsらしい変拍子の魅力が詰まった曲だと思います。
とことん落ち込んでいる時や、とことん泣きたい時にこの曲をよく聴いていました。アイドルという活動をしている期間何度も助けてもらった曲です。
運良く、再結成後初のライブを見に行くことができたのですが、ギターの粒立ったアルペジオ、透明感のある歌声、爆撃機のようなドラム。後追い世代だった私からすると全てが衝撃的でした。こんな狂気のバランスで成り立っているスリーピースバンドは他に見たことがありません。the cabsの存在のおかげで、マスロックと呼ばれるジャンルが大好きになりました。私の人生の中で一番「出逢えて良かった」と心から思えるほど影響を受けたバンドです。「purusha」はもちろん、他の曲もぜひ聴いてみて欲しいです。
・Bring Me the Horizon「DiE4u.sysrsk」
「Lo-files」というローファイ調にアレンジされたインストゥルメンタルのアルバムの中から特に好きだった「DiE4u.sysrsk」。
インストアルバムと言いつつ、この曲だけはアルバムの中で唯一ボーカルが残されていて、私的にボーカルや詞があった方が楽曲を“内省”しながら聴けるので、聴いていてとても心地が良かったです。他の楽曲も、インストだからこそ旋律や質感の広がりが最大限に感じられるので、寝る前だったり落ち着きたい時によく聴いています。
・Crystal Lake「Crossing Nails」
Crystal Lake はシャッフル再生でも頻繁に出てくるくらいどの曲もよく聴いているのですが、2025年リリース曲ということで、「Crossing Nails」を選ばせていただきました。
重くて速いサウンドで、何かが迫ってくるような迫力があるように感じる曲。絶対にライブで聴きたい!聴かせてくれ!という気持ちになりました。
Crystal Lakeの田浦学さんとミツルさんは、私たちINUWASIのバンドメンバーとしても演奏してくださっていたり、楽曲制作でも参加していただいて。2017年の「SATANIC CARNIVAL」で初めてCrystal Lakeを見たのをキッカケに、メタルコアバンドがより好きになりました。それからライブにも足繁く通っていたので、本当に感慨深いですし、心から尊敬している方々です。
プロフィール
カリヲリ
2020年にデビューしたアイドルユニットINUWASIのオリジナルメンバー。2024年からはバンド編成によるライブを基軸とし、アイドルとバンドが融合した独自の“ハイブリッドライブ”を展開。2025年8月にバンダイナムコミュージックライブの新レーベルUNIERAよりメジャーデビューした。現在はバンドセットでの東名阪ツアー「INUWASI BAND SET 東名阪LIVE TOUR 2025-2026〝狗鷲戦閃〟」を開催中。
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- カリヲリ (@kariwori_inws) | Instagram
絹井愛佳(CiON)
the engy「Night Kids」
奇妙礼太郎「天王寺ガール」
フジタカコ「音楽なんか聴かなくていいように」
・the engy「Night Kids」
メジャーデビューもあり怒涛のように走り抜けた2025年。
どうしようもなく逃げ出したくなる夜に支えてくれた1曲です。
強く背中を押されるというより、隣でそっと肩を寄せてくれるような、そんな優しさを感じます。
この曲を聴くと、静かに涙が流れる。でもその涙の理由は寂しさじゃなく、きっとこの曲で生まれた安堵の涙なんだろうと思います。
・奇妙礼太郎「天王寺ガール」
2025年は、奇妙礼太郎さんの歌声に今更ながら惚れる1年でした。
“天王寺は君のステージさ ひとりきりの君のshowtime”
誰にも見つからない場所で、ひとり必死に踊る女の子。どこかその子に自分を重ねてしまって、ライブを重ねて忘れかけていた、ただ歌うことが好きだったあの頃の真っさらな心を、この曲がそっと呼び戻してくれました。
・フジタカコ「音楽なんか聴かなくていいように」
一声聴いた瞬間、その歌声に惚れました。一声惚れ。
言葉、コード、メロディ、全てにおいてセンスの塊。
つらい時、人はどうしても音楽に寄りかかりたくなってしまうし、優しい歌詞に救われることもある。
だけど、この曲は少し違う願いを持っていると感じました。
“君が音楽なんか聴かなくていいように”
音楽なんか聴かなくてもきみが笑っていられるように。
なんて斬新な励まし方なんだと。
だけど、そんなこの曲がどこか心地よくて、気づけば救われる自分がいました。
素敵なエールの送り方だなぁと、そしてまた私は音楽に救われたなぁと、音楽の偉大さを再確認できた1曲です。
プロフィール
絹井愛佳(キヌイアイカ)
2006年3月20日生まれ、広島県出身。ボーカル2名と楽器隊3名で構成される“ブラドル”CiONにて、ボーカリストとして活動している。CiONは2025年4月にエイベックスよりメジャーデビュー。2026年1月21日にメジャー2ndシングル「シンデレラ」をリリースする。
伊達花彩(いぎなり東北産)
いぎなり東北産「らゔ♡戦セーション」
いぎなり東北産「背徳のエビデンス」
藤井風「真っ白」
・いぎなり東北産「らゔ♡戦セーション」
この楽曲は私たちいぎなり東北産のメジャーデビューシングルなのですが、新たなジャンルでとっても頭に残る楽曲なので、普段から沢山聴いてました! 東北産らしさが詰まっている歌詞がとっても好きで、聴くたびに愛を感じてます!
・いぎなり東北産「背徳のエビデンス」
こちらもいぎなり東北産の楽曲で申し訳ないのですが、個人的に大好きでたまらない楽曲です。松隈ケンタさんが楽曲提供してくださっていて、レコーディングもとっても楽しかったですし、ライブで披露するときも気合が入る楽曲です!
・藤井風「真っ白」
この曲はサブスクで私へのおすすめに入っていた楽曲なのですが、移動中だったり心を落ち着かせたいときなど、少し自分が大人になりたいなって思ったときに聴いていました! 素敵な歌詞とメロディでとっても好きです!
プロフィール
伊達花彩(ダテカアヤ)
2005年3月21日生まれ、宮城県出身。東北地方を拠点に活動する、スターダストプロモーションのアイドルグループ・いぎなり東北産に2015年の結成時より在籍している。メンバーカラーは赤。2021年放送のテレビ東京系「アイカツプラネット!」で主演を務めた。いぎなり東北産は2025年10月にエイベックスよりメジャーデビュー。2026年3月にメジャー2ndシングルを発表する。
吉田姫杷(ロージークロニクル)
Juice=Juice「盛れ!ミ・アモーレ」
水曜日のカンパネラ「ウォーアイニー」
TAK「PPPP(feat. Hatsune Miku, Kasane Teto)」
・Juice=Juice「盛れ!ミ・アモーレ」
同じハロー!プロジェクトに所属するJuice=Juiceさんの楽曲です。この曲は、イントロから一気にテンションが上がる楽曲で、一度聴いたら頭から離れなくなるリズム感やフレーズがとても印象的です! 振り付けも含めて全体に勢いがあり、自然と気持ちが明るくなります。歌詞では、今の自分を肯定してくれるような内容が描かれていて、落ち込んでしまったときなどにも前向きな気持ちにさせてくれるところがこの曲を何度も聴きたくなる理由の一つだと思います。朝、眠いときや気合いを入れたいとき、移動中などに聴くと気持ちを引き締めることもできるので、おすすめです!
・水曜日のカンパネラ「ウォーアイニー」
私は「らんま1/2」が大好きで、第2期のオープニング主題歌を聴いたときに、アニメの雰囲気や世界観にとてもよく合っているなと思い、この曲を聴くようになりました。聴けば聴くほど、水曜日のカンパネラさんの歌声の表現力、声色の変化を感じることができ、私自身、学べることもたくさんありました。聴いていると自然と気持ちが明るくなり、前向きな気分になれるところも、この曲の好きな理由の一つです!
・TAK「PPPP(feat. Hatsune Miku, Kasane Teto)」
この曲は、初めて聴いたときからリズム感やフレーズが耳に残り、一つ一つの音の重なりがやさしく、強すぎない雰囲気なので聴いていてとても落ち着きます。初音ミクさんと重音テトさんの声も心地よく合っていて、何度でも聴きたくなる中毒性があります。特に序盤の韓国語で歌う部分が印象的で、私のお気に入りポイントです!
プロフィール
吉田姫杷(ヨシダヒノハ)
2007年7月8日生まれ、埼玉県出身。2024年に活動をスタートさせたハロー!プロジェクトのアイドルグループ・ロージークロニクルに所属している。特技は空手(黒帯初段)とビームライフル、好きな音楽ジャンルはJ-POPとボーカロイド。ロージークロニクルの最新作は2025年7月発表のシングル「夏のイナズマ / ガオガオガオ」。


