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lyrical school最後のステージ、15年の歴史を終えて続いていく日々へ

「lyrical school tour 2026 "GOODBYE"」の様子。
10分前2026年04月26日 5:07

lyrical schoolが4月19日に東京・LIQUIDROOMでライブツアー「lyrical school tour 2026 "GOODBYE"」の最終公演を開催。このステージをもって、およそ15年におよんだ活動を終えた。

ま、いつも通りやりましょうよ

リリスクことlyrical schoolの始まりは2010年、6人組ラップアイドル・tengal6としてその歴史はスタートした。ラップ曲のみを武器にしたグループとして、多様化が深まりつつあった当時のアイドルシーンにさらなる活気をもたらし、2012年8月にグループ名をlyrical schoolに改名。Negiccoやバニラビーンズが在籍したタワーレコードのアイドル専門レーベル・T-Palette Recordsに所属し、認知度をさらに高めていった。幾度かのメンバー卒業と加入を経て、2017年には“6本のマイク”から5人体制の“LS5”へ。アイドル特有の振付を廃した自由なステージングでラップグループとしての個性をより強めていく。そして2022年7月、minanを除く4人のメンバーが卒業し、2023年2月に男女混合8人組として再始動。minan、sayo、tmrw、hana、mana、malik、ryuyaの7MCとDJのreinaという“LS8”体制で新たな歴史を作り上げてきた。

ついに迎えたリリスク最後の日。まずはreinaがステージ中央のDJブースにスタンバイし、さまざまな映画からコラージュされた「Good Bye」のフレーズ、そして「lyrical school」「整いました」という過去メンバーの声のコラージュを経て、リリスク初期の代表曲の1つ「brand new day」のイントロへとつなげる。「ナナナナナ ナイスなスクール」のリフレインとともに7MCがステージに集まり、いよいよライブがスタート。後方の関係者エリアまですし詰め満員のLIQUIDROOMが熱気に包まれる中、ryuyaは「みんな今日は思うことたくさんあると思うけど、ま、いつも通りやりましょうよ。ただ、いつもよりちょっと大きい声で歌えますか?」とフロアに問いかける。会場に集まったヘッズは「4EVER YOUNG」の盛大なシンガロングでその言葉に応じた。

私の世界を変えてくれてありがとう!

LS8体制の「mada mada da!」「CHO→CHO」「to be continued」、LS5時代の「PIZZA」、“6本のマイク”時代の「リボンをきゅっと」と新旧のナンバーを織り交ぜながらライブは進む。できるだけ多くの楽曲を詰め込みたいのか、8人は簡単な自己紹介のみを挟み、すぐに次のブロックへ。「Tokyo Burning」「TIME MACHINE」などメロウな楽曲が続き、「ユメミテル」でtmrw、mana、malik、minan、ryuyaがコール&レスポンスを繰り返す中、sayo、hana、reinaがこの日限りの衣装にチェンジ。3人で「Ringing」をかわいらしく歌っていると、minanら5人も衣装を着替えて合流する。「House Party」「OK!」とパーティチューンが連発されるとフロアは大きなうねりを起こすような盛り上がりを見せるも、場内の熱気が上がりすぎたのか、次の曲へとつなぐタイミングでreinaのDJ機材にトラブルが発生。予定外のブレイクとなったが、メンバーはすかさずフロアのヘッズとコミュニケーションを取り、降って湧いた隙間時間をもエンジョイした。sayoは「こんだけゲージ行き切ったけどさ、まだめっちゃありますよ?」とまだまだ続くパーティを予告。manaも「着替えたから半分くらい終わったと思ったでしょ? 全然まだですよ?」と付け足し期待を募らせた。

再びの「OK!」で再開したライブの盛り上がりは、「夏休みのBABY」「FRESH!!!」「プチャヘンザ!」と、リリスクが過去のバトンをつないで継承してきたキラーチューンの連発でますます加速。2014年のtofubeats提供曲「FRESH!!!」ではオリジナルメンバーayakaのパートだった冒頭の「らっぷをするのはたのしいです!」をreinaが引き継ぎ、“8本のマイク”でラップをつなげていく。「プチャヘンザ!」ではフロア中のヘッズが8人に向けてケチャを捧げた。懐かしい楽曲のみならず、8人はリリスク最後のEPとなった「LIFE GOES ON e.p.」の収録曲「dance」でフロアを揺らす。再び10年さかのぼり、2015年のシングル「ワンダーグラウンド」では唯一の当時のメンバーminanが「ここが、あなたと私たちのワンダーグラウンド。みんな、私の世界を変えてくれてありがとう!」とヘッズへの感謝を叫んだ。

何かをやりたい、叶えたい人へのメッセージ

パーティもいよいよ終盤、ライブを重ねることで文字通りリリスクのアンセムと化した2024年のナンバー「Ultimate Anthem」ではメンバーの気迫あふれるパフォーマンスでステージもフロアもカオス状態に。ryuyaは柵に上がってフロアをさらに煽る。「DRIVE ME CRAZY」ではヘッズの声量に納得がいかないtmrwが曲を止めて忠告する、半ばお約束と化した流れになったが、tmrwはそこでこの曲にまつわる自身の思いを吐露。この曲は彼のハイトーンボイスが魅力の1つとなっているが、本来の適正キーを上回る高さに当初tmrwは戸惑っていた。しかしライブを重ねるうちに彼は自信を身につけ、ラストステージでは「めっちゃいい曲だけど、俺がいなかったらこんな素晴らしい曲になってないと思う」と胸を張るほどに。tmrwは「俺だけじゃないのよ。みんなのおかげ」と、ともにライブを作り上げてきたヘッズたちへの感謝を付け加えて最後のパフォーマンスへ。フロアに飛び降り、ヘッズに囲まれながら大合唱を巻き起こした。

8人は続けて「DRIVE ME CRAZY」「moonlight」と2曲を披露したところでひと呼吸置き、1人ずつ最後のメッセージを伝えていく。リリスクに加入するまで5年間、実に100件以上のアイドルオーディションを受けては涙を飲み続けていたというsayoは、どうしてそこまでアイドルになりたいのか、自分でも説明がつかなかったという。「だけどこの7人と出会ってそれがはっきりしたんです。スピリチュアルに聞こえるかもしれないけど……私はこの7人とステージに立つ未来が決まっていたんですよ。だから私は『ステージに立たなきゃいけない』と苦しい5年を乗り越えられたんだなって。もし『がんばってたどり着いたグループが3年で解散しちゃうよ』ってその時点で知ってたとしても、私は絶対この7人とステージに立ちました。そしてみんなに会いに行きました」と自らの運命を語ったsayoは、「説明できないけど『何かやりたい』『叶えたい』みたいな気持ちがあるのに『全然ダメだよ』とくじけそうな人がもしこの中にいるのだとしたら、それは絶対未来からのサインだと思うんです。私が最後にできることは、その人の背中を押すことだと思いました。もし何かやりたいこと、叶えたいことがある人がこの中にいたら、私のこの言葉を思い出してください」と実感のこもった、少し不思議なメッセージを送った。

続いていく日々に向かって

歴代メンバー最長となる13年間リリスクに在籍し、グループを牽引し続けてきたminanは、リリスク生みの親であるキム、フロアで見守るかつてのメンバーたち、そしてともにステージに立つ7人の仲間に感謝を告げる。そして「私はlyrical schoolのminanが世界で一番カッコいい最強のアイドルだと思ってます。私がもう1人いたら絶対私のこと好きになってたなと思う。そんな私を作ってくれたのは、本当にあなたたち1人ひとりです。自分のことを好きにさせてくれてありがとうございます」と涙を流しながらヘッズへの思いを伝え、「明日からも、あなたたちの日々も、私たちの日々も続いていくけど、生きていってやりましょう」と拳を上げて笑顔を見せた。minanはそのまま涙をこらえながら「GIZMO」を歌い出し、ライブをクライマックスへと導いていく。tengal6時代の楽曲「photograph」では歴代メンバーが大事な場面でそうしてきたように、sayoが8小節のオリジナルラップを差し込んだ。

「SEE THE LIGHT」「朝の光」の感傷的なメロディがパーティの終わりを予感させる。そして8人はリリスク最後のナンバー「GOODBYE」を披露。「いつか今日の出来事も思い出せなくなる程 日々はこのあともずっとつづいていくからまぁ踊ろう」と声をそろえて歌い、DJブースに集まってお互いの顔を見つめ合った。lyrical schoolの歴史を締めくくる最後の1曲に選ばれたのは、LS8の始まりの曲「NEW WORLD」。hanaは「みんなの大きな声を聞かせてください」とヘッズに呼びかけ、malikは「僕たちに出会ってくれて本当にありがとう」と感謝を告げる。reinaもDJブースを飛び出し、8人は横一列で満員のフロアを見渡しながら未来の希望に満ちたメッセージを届けた。

セットリスト

「lyrical school tour 2026 "GOODBYE"」2026年4月19日 LIQUIDROOM

  1. brand new day
  2. 4EVER YOUNG
  3. mada mada da!
  4. CHO→CHO
  5. PIZZA
  6. リボンをきゅっと
  7. to be continued
  8. シャープペンシル
  9. Tokyo Burning
  10. Enough is school
  11. TIME MACHINE
  12. ユメミテル
  13. Ringing
  14. ひとりぼっちのラビリンス
  15. House Party
  16. OK!
  17. 夏休みのBABY
  18. FRESH!!!
  19. プチャヘンザ!
  20. dance
  21. ワンダーグラウンド
  22. Ultimate Anthem
  23. DRIVE ME CRAZY
  24. moonlight
  25. GIZMO
  26. The Light
  27. LAST DANCE
  28. photograph
  29. SEE THE LIGHT
  30. 朝の光
  31. GOODBYE
  32. NEW WORLD
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