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JASRAC×CEIPAイベントにher0ism、林ゆうき、ねじ式ら登壇「日本音楽の海外展開」を語る

「JASRAC Creator Seminar -MUSIC AWARDS JAPAN WEEK JASRAC×CEIPA-」第1部の様子。
8分前2026年06月18日 2:04

6月12日に東京都内にてJASRACとCEIPA(一般社団法人カルチャー アンド エンタテインメント産業振興会)によるクリエイター支援イベント「JASRAC Creator Seminar -MUSIC AWARDS JAPAN WEEK JASRAC×CEIPA-」が開催された。本イベントは2部構成で行われ、YouTube日本音楽パートナーシップ責任者の鬼頭武也氏、Spotify Japan音楽企画推進統括の芦澤紀子氏、ソングライター / プロデューサーのher0ism、劇伴 / アニメ音楽作曲家の林ゆうき、ボカロPのねじ式が登壇した。

第1部「世界から見た日本の音楽の現在地」

第1部では「世界から見た日本の音楽の現在地」をテーマに、鬼頭氏と芦澤氏がそれぞれのプラットフォームのデータに基づき、主要国・地域の市場規模や特徴を解説した。

鬼頭氏はYouTube上での音楽視聴時間が長い国のランキングを紹介。その中でインドは人口規模こそ世界最大だが、インド国内での邦楽シェアは0.1%にとどまっていることを明かした。芦澤氏もインドが巨大マーケットであると同じ認識を示しつつ、海外での邦楽再生指標として“1億再生”を挙げ、現在その基準を超えた楽曲は260曲を突破したと報告した。

また鬼頭氏は海外で大きく成功しているYouTubeチャンネルの事例としてDECO*27を紹介。自身の代わりに「デコミク」というキャラクターを作り、海外でもUGCが生まれる工夫をしたことなどが奏功し、視聴者の海外比率は50%を超えているという。芦澤氏はHALCALIが2003年に発表した「おつかれSUMMER」が2025年になってヒットしたことについて言及。アーティストとしての活動がない中で、アニメーションによるミュージックビデオの公開やリミックスのリリース、グッズ展開など話題を継続的に生み出したことがロングヒットにつながったと分析した。

第2部「クリエイター視点で考える日本音楽の海外展開」

休憩を挟んで始まった第2部では、her0ism、林ゆうき、ねじ式が「クリエイター視点で考える日本音楽の海外展開」をテーマにトークセッションを行った。

作品を海外に届ける工夫として、ねじ式はYouTubeに楽曲を投稿する前に25~30言語分の翻訳を用意しているという。そしてアナリティクスを見て、よく聴かれている国があれば現地のイベントに出向いてファンと直接会うという両軸で活動しているとのことだ。アメリカ・ロサンゼルスを拠点に活動するher0ismは、海外展開のポイントとして“日本から海外へ”という意識ではなく、現地に身を置くことの重要性を説いた。さらに海外と日本の制作環境の違いについて、her0ismは「社会と理科くらい違う」と表現し、「海外はアーティストやクリエイターファーストだが、日本はクライアントが優先される傾向がある」と指摘。「なんのために曲を作るのか。これがカッコいい、作りたいから作るというパッションを忘れないでほしい」と言葉に力を込めた。

林も日本と海外の違いを実感することがあるようで、「劇伴は放送局に紐付く音楽出版社に権利を預ける慣例があり、自分で音楽出版社を選べない」という課題を挙げ、「日本の音楽が海外へ羽ばたくには、海外の契約レギュレーションに合わせていかなければ戦えないと思う」と意見を述べた。

海外展開するうえで欠かせないのが権利や契約だろう。her0ismは「アメリカでは楽曲が出たあとに勝手にお金が入ってくることはない。何が原因かわからないけど、必ず弁護士とレーベルが何かしら揉める(笑)。日本のようにJASRACから入金されるのは当たり前じゃない。これだけ安心してクリエイターが曲を作れて、海外からの分もお金が入るのはすごいこと」と言い、アニメ劇伴が海外で使われることの多い林は「海外利用分はJASRACの会員になってないと入金されないことを知らないクリエイターが多いから、ぜひ知ってほしい」と呼びかけた。

またher0ismは「『コーチェラ(Coachella Valley Music and Arts Festival)』のメインステージで観たライブが、今までで一番感動した。出演するアーティストのモチベーションが全然違う。僕も日本人アーティストを『コーチェラ』のメインステージに連れて行きたい」と夢を明かし、海外展開を目指す音楽家に「音楽は世界共通。ぜひ自分を信じて飛び出してほしい」と挑戦を促す。林も「これほど日本の音楽が世界中で聴かれている時代はかつてなかった。素晴らしい時代だから楽しんで音楽してほしい」と語り、ねじ式は「曲は財産だと意識して、創作活動を楽しんでほしい。それが世界に広がることもある」と、若手クリエイターへエールを送った。

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