今年3月に解散した#ババババンビの元メンバー・小鳥遊るいが、所属事務所ゼロイチファミリア内で新たに結成されるアイドルグループのプロジェクト「NEW COLORS PROJECT」のプロデューサーに就任。この知らせを受け、音楽ナタリーは小鳥遊本人に話を聞いた。
アイドルオタクがアイドルになり、そしてアイドルプロデューサーへ
小鳥遊るいは2020年、ゼロイチファミリアが手がける初のアイドルグループ・#ババババンビにオリジナルメンバーとして加入。それまでは一切芸能活動をしておらず、歌もダンスも未経験なところからアイドルとしての活動をスタートさせ、2024年3月にはグループの目標だった東京・日本武道館でのワンマンライブを実現させた。活動開始から6年、#ババババンビは次のステージへ進むための前向きな思いを胸に解散の道を選び、3月28日の東京・恵比寿ザ・ガーデンホール公演「#ババババンビ -FINAL馬鹿騒ぎ-」をもってその歴史に終止符を打った。
小鳥遊の解散後の活動についてはこれまで公にアナウンスされていなかったが、そもそも本人はグループ解散の日まで、その後の活動についてはあえて何も考えていなかったという。「#ババババンビは解散発表から最後のライブまでが4カ月しかなかったので、その4カ月間は一旦将来のこととか何も考えず、この限られた時間を大事にしようって」とその理由を明かした小鳥遊。「6年間のアイドル人生には満足しているし、叶えたい夢もたくさん叶えられた。達成感を感じつつ、のんびりと……スーパーに行って、自分のごはんを3食自分で作ったり、母と一緒に旅行に行ったり、2カ月くらいのんびり過ごしていました。ただ、私は『もう1回アイドルをやる』という選択肢はなかったんですね。バンビがすごく楽しかったし、そもそもあまり人前に出るタイプじゃないから(笑)。アイドルはもちろん、芸能活動自体も引退して普通に就職するんだろうなと思ってました」という彼女がプロデューサーの道を選んだのは、事務所スタッフからの提案だった。
「ある日突然、事務所から『ちょっと話があるんだけど』と連絡がありまして。急になんだろう?と怯えていたんですけど、話を聞いてみたら『新しいグループを作るにあたって、プロデューサーにならないか』って。しっかり完成したプレゼン資料も用意されていて、私が『はい』と答えたらそのまま話が進むくらいのところまで準備してくださっていたんです。迷って親にも相談したんですけど、気持ち的に『やってみたいな』が勝って……今ここにいます(笑)。理想のアイドルを作れるなんて、アイドルオタクにしてみれば一番の夢じゃないですか(笑)。もちろん、そこに伴う責任の大きさはアイドルオタクだからこそよくわかるんです。でも、私は芸能も歌もダンスも未経験のまま#ババババンビに加入して、6年間の活動の中で日本武道館にまで立たせていただいた。ゼロイチファミリアはもともとアイドルの事務所じゃなく、何もない状態から武道館まで連れていってもらったという実績を考えると、私の経験も踏まえて、ゼロからアイドルを作るのはすごく素敵なことなんじゃないかなって」
未経験から武道館へ──自らの経験生かしたプロデューサーに
降って湧いたアイドルプロデューサーへの道に前向きな姿勢の小鳥遊だが、彼女はプロデューサーとしての自身の資質をどう捉えているのか。「アイドルをしていて『もっとこうしてほしかったな』と思う部分も正直あったりするんです。それって、のちのちスタッフさんに『こうしてほしかった』と伝えたら『そうだったの?』と言われることも多くて。そういう『アイドルの経験があるからこそわかること』って絶対にあると思うので、そこが生かせるのは強みだと思います」と本人は自己分析する。また現時点で想定している新グループのイメージや条件を尋ねると「最近は元アイドルの子が“転生”して新しいグループに加入するケースもよくありますけど、私が何もかも未経験から始めたこともあって、経験よりは『アイドルになりたい!』という熱意を重視したいと思っています。あとはアイドルの活動を心から楽しめる人。#ババババンビもいろんな変なことをやらされてたけど(笑)、なんだかんだ楽しんでいたんですよね、全員。なんでも楽しめる気持ちを持っていることは大事だと思います。あっ、富士山に登らせたりはしないですよ?(笑) 事務所がやらせようとしても、私が止めます!」と回答した。
#ババババンビは「馬鹿騒ぎ」をコンセプトにポジティブなパワーあふれる活動を行ってきたが、小鳥遊プロデュースのグループはどのような方向性、音楽性を目指すのか。小鳥遊は「私は#ババババンビの『馬鹿騒ぎ』というコンセプトが本当に大好きだったんですね。普段の生活でしんどいことがあったりとか、ちょっと疲れているときでも、私たちのライブに来てもらえたら一緒にコールしたり踊ったり、いつもよりはしゃいで楽しめるよ、という。その気持ちは大事にしたい。ライブが楽しいアイドルを作りたいです。音楽的には私が“ザ・アイドル”みたいな方向性が好きなので、『すごくおしゃれ』とか『めっちゃロック』というよりは、キラキラの王道アイドルソングがいいですね」とその理想を明かした。グループの目標を問うと「難しいですね……武道館にプロデューサーとして戻れたらカッコいいな、というのはありますね。でも、夢を叶えることよりも、夢を叶えるまでの過程がアイドルにとっては一番大事だなという実感があって。1段1段、丁寧に登っていきたいですし、目標はグループに入りたいと思ってくれた子たちと改めて決めたいと今は思っていますね」と回答した。
私にとっては就職ですから
「とにかく楽しみですねー。#ババババンビもメンバーみんな意見をめっちゃ言ってたんですよ。でも最終決定は運営さん、プロデューサーさんだったので、私たちの意見は『ハイハイ』と流されちゃうことも多かった(笑)。これからは決定権を持てるので、責任は感じるけど、その分、自分がいいと思える方向にどんどん寄せていけるのはめっちゃ楽しみです。グループ名はまだ考えてる段階ですね。どんな人が来てくれるかで変わるかなーと思っているので。いくつか妄想の段階でメモしてますけど(笑)」とプロデューサーとしての新たな人生に、今は不安よりもワクワクが勝っている様子の小鳥遊。「私にとっては就職ですから。ちゃんと名刺も作ったんですよ! ただ、まだ慣れてないから今日は名刺忘れてきちゃったんですけど……」とはにかむ新米プロデューサーの今後の活躍に期待しておこう。「NEW COLORS PROJECT」のオーディションの詳細は追ってアナウンスされる。
小鳥遊るいは1997年10月24日、三重県生まれ。大学卒業後にゼロイチファミリアのスカウトを受け、2020年3月から2026年3月まで#ババババンビのメンバーとして活動した。奈良女子大学理系学科出身の“リケジョ”としても知られる。


