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蓮沼執太SPバンドが新幹線ライブをしながら大阪へ!坂本龍一のMRコンサートが体験できる特別ツアーをレポート

「SAKAMOTO EXPRESS」出演者。
約1か月前2026年07月06日 9:01

蓮沼執太率いるスペシャルバンドが東京~新大阪間の新幹線のぞみ車内でライブ&トークを行う「SAKAMOTO EXPRESS」と、坂本龍一のアート作品を体験するエキシビション「Ryuichi Sakamoto & Tin Drum | KAGAMI+」。この両方が1日で体験できるイベントツアーが、6月29日に開催された。

この体験型ツアーは「Ryuichi Sakamoto & Tin Drum | KAGAMI+」の開幕を記念して企画されたもの。「SAKAMOTO EXPRESS」では10:21東京駅発のぞみ253号の1車両を貸し切り、スタッフを含む70人の参加者だけで移動式ライブを鑑賞する。さらに当日は「KAGAMI+」の会場となる大阪の美術館VS.が休館日にあたり、ツアー参加者だけが約1時間のプログラムを体験できるという特別なプランが用意された。

新幹線ライブの司会はシークレット出演のU-zhaan

「SAKAMOTO EXPRESS」に出演するスペシャルバンドのメンバーには蓮沼をはじめ、野口文(G)、音無史哉(笙)、大谷能生(Sax、CDJ)、東岳志(環境音)がアナウンスされていたが、坂本とゆかりの深いU-zhaanも進行役として急きょツアーに参加。乗車してすぐに発生した楽器や機材のセッティング時間にも、6月に行われたライブイベント「WORLD HAPPINESS 2026 ~ I’m HOME ~」を鑑賞した感想や、父の日に細野晴臣のサインが入ったはっぴいえんどのCDをプレゼントしたら「このCDはすでに持ってるから、YMOがよかった」と言われたエピソードなどを披露してさっそく場を盛り上げた。

またU-zhaanは新幹線ライブに合わせ、坂本龍一作品の中で国や街の名前が入ったタイトルのものを厳選してきたプレイリストを流しながら坂本との思い出を回想。自身の最新アルバム「Tabla Dhi, Tabla Dha」に収録された坂本との共演曲「Tibetan Dance」を流す場面では「最近も教授のピアノ演奏に合わせてタブラを録音する機会があったんですけど(「天然エナジー風呂」)、前と違って、できあがった録音を聴いてもらえないんですよね。“よかった”でも“よくなかった”でもいいから、何か言ってほしいなと思う」と語った。

新幹線のノイズを増幅させた即興演奏

U-zhaanが軽快なトークで観客を沸かせている間に音響の準備が整うと、サウンドチェックを兼ねた演奏がおもむろに始まる。最初に「完成されたコンサートというより、みんなで1つの実験に乗り合わせたという気分でいていただきたい」と主催からのアナウンスがあった通り、新幹線の走行音というノイズに抗わず、同調し並走するかのような疾走感のある即興セッションが繰り広げられた。音無の笙や大谷のサックスはプラグレスのため、通路を歩きながらパフォーマンスするシーンも。

着席でPCと向き合い観客の視点から死角となっていた東は、どんなことをしていたのかU-zhaanから説明を求められ、「新幹線に乗ったら音圧がすごいじゃないですか。普段は耳栓をしているんですが、今日はそれを積極的に聴いていこうということで、車体(窓)にマイクを付けて(拾った音を)ずっと下のトラックで流していました」と解説。「後半、流すのをやめてみたんですけど、気付きました?」と尋ね、U-zhaanから「気付くわけないじゃないですか!」とツッコまれる。その後も「窓の外にカメラを向け、トンネルの中ではピッチが下がり、青空の下だとピッチが上がるように、明度や色で風景が音に作用する設定を組んでいた」「気圧を感じたくて気圧計を設置し、トンネルに入って気圧が変化するとサイン波も変化するようにした」と並外れたこだわりを明かした。

新幹線の中で聴くのにふさわしい坂本龍一の曲は?

トークパートでは出演者がそれぞれ事前に選んできた、新幹線の中で聴くのにふさわしい坂本の楽曲を紹介。蓮沼は「ミニマルな曲なので、新幹線の車窓を見ながら聴くとサウンドトラックのようになるんじゃないかな」という理由でセレクトした「A RAIN SONG」と「旅行に合いそう」だという「Siisx」を流す。当日が誕生日だった大谷は、坂本の「We Love You」と、デューク・エリントン「旅行者の目(Tourist Point of View)」の2曲を自身のCDJを使ってプレイした。新幹線の車窓で酔ってしまうという東は、酔わないようにぼんやりしているときのイメージで選んだという「disintegration」と、「Still Life」をチョイス。音無は「普段見ている景色が違うものに変わるような印象がある」という「Uoon I」と、笙奏者・東野珠実による演奏曲「太食調(たいしきちょう)」の坂本リミックスバージョンを選んだ。野口は季節外れの「Merry Christmas Mr.Lawrence」を選曲し、U-zhaanが「教授も笑っていると思う(笑)」とコメントした。

だんだん現実になってくる「KAGAMI+」の体験

新幹線降車後は、次の目的地となるVS.へと移動。「SAKAMOTO EXPRESS」参加者のみで「KAGAMI+」を体験する。「KAGAMI」は坂本のピアノコンサートを三次元的に捉え、複合現実(MR)の空間に再構築した体験型アート作品。生前の坂本とトッド・エッカート率いるプロジェクトチーム・Tin Drumが4年の歳月を費やして完成させたものだ。観客は特殊な透過型ヘッドセットを装着し、会場内を自由に動き回りながら、まさに手が届く距離で坂本がピアノ演奏する姿をつぶさに観ることができる。「KAGAMI+」を体験した蓮沼は、「現実じゃないんですけど、だんだん現実になってくるんです。それはやっぱり人間力というか、想像性を改めて気付かせてくれるような演目でした」とコメントした。

なお「KAGAMI+」は10月12日まで大阪・VS.で開催される。

Ryuichi Sakamoto & Tin Drum | KAGAMI+ 開催情報

2026年6月27日(土)~10月12日(月・祝)大阪府 VS.

「SAKAMOTO EXPRESS」車内選曲

U-zhaan

  • TIBETAN DANCE
  • Tibetan Dance / 坂本龍一×U-zhaan
  • RIOT IN LAGOS
  • Nepalese caravan
  • Venezia
  • Tokyo Story

蓮沼執太

  • A RAIN SONG
  • Siisx

大谷能生

  • We Love You
  • 旅行者の目(Tourist Point of View)/ デューク・エリントン

東岳志

  • disintegration
  • Still Life

音無史哉

  • Uoon I
  • 太食調(坂本龍一 Remix)/ 東野珠実

野口文

  • Merry Christmas Mr.Lawrence

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