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黒夢が“クロの日”に繰り広げた100%のステージ「皆さんが僕らのDNAを殺さずにいてくれた」

手をつなぎ観客に挨拶をする人時(B)と清春(Vo)。(撮影:石井麻木)
7分前2026年09月08日 10:02

黒夢のアリーナ公演「THE PERFECT DAYS TO DIE -ザ パーフェクト デイズ トゥ ダイ-」の最終公演が、“クロの日”である9月6日に東京・東京ガーデンシアターにて行われた。

2025年2月9日に清春(Vo)のデビュー30周年ツアーの一環として“10年ぶりの再始動“を銘打ったライブを東京ガーデンシアターと神奈川・ぴあアリーナMMで開催したことを機に、精力的なライブ活動を展開している黒夢。「THE PERFECT DAYS TO DIE -ザ パーフェクト デイズ トゥ ダイ-」は7月に東京・TOYOTA ARENA TOKYOで計3日間にわたって展開されたのち、彼らにとって2度目となる東京ガーデンシアターにてフィナーレを迎える形となった。満員とならなかった前回の東京ガーデンシアター公演に対し、この日のチケットは完売。約8000人のオーディエンスが雨天の中会場に足を運び、ダブルアンコールを含む約2時間半におよぶライブを堪能した。

開演5分足らずで爆ぜる空気

「THE 100 PRCNT PERFECT DAYS」の文字が堂々と躍る巨大なバックドロップを背に、SATOKO(Dr / FUZZY CONTROL、THE&)、KOKI(G / The BONEZ)というアリーナ公演常連のメンバーに加え、戸高賢史(G / ART-SCHOOL、MONOEYES)というニューフェイスがスタンバイ。人時(B)が下手の定位置についたタイミングを見計らうかのように悠然と現れた清春は、猛然とマイクをつかむと「FAKE STAR」でオーディエンスを焚き付けるように歌い始めた。清春の口から放たれる「僕はニセモノ」のシャウトに、怒号のような「FAKE STAR!」のコールで応えるオーディエンス。開演から5分足らずで場内の空気は爆ぜるように上昇し、熱狂的な空間が生み出される。黒夢初参加の戸高を含め、百戦錬磨のバンドメンバーの火花を散らすアンサンブルに触発され、清春と人時も自らが発する音や歌にすさまじい気迫をみなぎらせた。

演奏中は、ステージ上の全員がそれぞれの音をぶつけ合う一触即発のムードが漂うが、MCとなれば清春と人時もなんとも柔らかな表情を浮かべ、言葉のやりとりを楽しみ、観客の表情をほころばせる。清春に促される形でMCの先陣を切った人時は、「足元の悪い中、集まってくれてありがとうございます。待っててくれましたか? 楽しみにしてましたか? 私もすごい楽しみにしてました……やっぱり、いいですね。もうすでに楽しいです」と笑い、「ワンフレーズでも、一瞬でも、なんかグッとくるものがあればいいかなと思って今日ここに来てます」とライブに懸ける思いを素直に口にする。近年ますますトークに磨きがかかる清春は「最近SNSで、『この2人が仲いいのに涙が出てくる』なんていう人がいて、まあ、ホントはよくないんだけど(笑)、皆さんがちょっと喜んでくれるから。僕ら俳優出身だから。黒夢やる前は俳優やってたから、下北沢で」といつものように冗談を飛ばした。

“2026年の黒夢”にアップデート

7月のTOYOTA ARENA TOKYO公演同様に、ライブの中心となるのは「Drug TReatment」「CORKSCREW」のリレコーディングアルバムの収録曲。人時が弾く5弦ベースの低音が冴え渡る「MIND BREAKER」、清春がアコースティックギターの調べに乗せて甘く退廃的な声で歌う「NITE&DAY」といった1990年代後半に発表された楽曲が、“2026年の黒夢”のサウンドにアップデートして届けられる。「Spray」の演奏中に清春は、自分の相棒を自慢するように人時の肩を抱き、マイクを分け合いながら絶唱を披露。2人の間には信頼と親密さを帯びた空気が立ちのぼり、オーディエンスをこのうえなく高揚させた。

「人時さんです」という清春のひと言で、人時にスポットライトが落ち、ベースソロコーナーへ。人時はダンサブルなトラックに合わせて、時にコミカルな、時に獰猛な旋律を奏で、ベーシストとしての幅広さ、そして遊び心を観客に印象付けた。その後、白いセットアップに着替えた清春が現れ、ライブは後半戦に突入。「MASTURBATING SMILE」を皮切りに、「FASTER BEAT」「ROCK'N'ROLL」「Sick」と激しく、即効性の高いロックチューンを矢継ぎ早に叩き込んでいく。それに呼応するように、オーディエンスのシンガロングやコールのボリュームも上がっていき、場内の一体感をより強固なものへと変えた。

目の前に広がる1年半前とは異なる景色に、清春は喜びを隠せない様子。「去年の2月にここで活動再開したんですが、今回は2倍の速さでチケットがソールドアウトしたということで。普通は(動員は)落ちていくんですけども、関係者によると異例ということで」と黒夢の再評価に手応えを見せる。さらに自分たちのDNAを継ぐバンドメンバーに賞賛を送り、「今、新しい匂いも入れるキャンペーンをやってて。またここでやれたらいいですね」と東京ガーデンシアターでの再演に思いを馳せた。

日々肉体は朽ちていくけど……

「もう2人とも50代でね。僕は後半で、もうすぐ人時は中盤で。こんなに(お客さんが)集まってくれるのも、いい人生だなと思います。応援してくれる人たちとか、再始動に向けてがんばってくれたスタッフの皆さんとか、僕を番組にねじ込んでくれる皆さんとか(笑)、大変感謝しております。すべてが黒夢のためにあればいいなと思っております」。アンコールのMCでそう口にした清春。「日々肉体が朽ちていくのを感じるんですけど、もう少し体に無理を言わせてぶっ放していきたいと思ってますので。でも限界が来たらスパッとやめます」と彼が宣言すると、人時も「(清春が)MCでずっと話していたことは、本当に僕も同じで。本当に感謝してます。ありがとうございます! わずかでも一瞬でも、幸せな時間、景色、幸せな景色、素敵な時間があったらいいなと思いながらやってます」と重ねた。

アンコールでは「LAST PLEASURE」「少年」「BEAMS」、ダブルアンコールでは「カマキリ」「NEEDLESS」「Like@Angel」を本編に負けず劣らずのエネルギッシュさで披露し、オーディエンスを圧倒した清春と人時。MCで年齢に言及する場面もあった一方、それを感じさせない“100%ステージ”を届けた清春は、ライブの終盤で「できれば、1回見たらまた次も、その次も見たくなるバンドでありますようにと願っております」と黒夢としての夢を明かす。そして「消えないでいてくれてよかったなと思ってます。僕と人時さんが大好きな曲たちというか、音楽性というか、メッセージ性が。皆さんが僕らのDNAを殺さずにいてくれたんだなと、毎回こういう大きいところでやると思います」とほほえんだ。蓋を開けてみれば、アリーナ公演でありながら、火炎もスモークもVJもなく、特効演出と言えば「BEAMS」で使用されたレーザーのみ。今も昔も変わらず徹底して生身で勝負する2人に、長い間拍手が止むことはなかった。

黒夢は清春の誕生日である10月30日には東京・LINE CUBE SHIBUYA公演を、2027年にはライブハウスツアー「KUROYUME 2027 ZEPP TOUR『2027』」を行う。なお、ライブハウスツアーには新たに宮城・仙台PIT公演が追加された。

セットリスト

「THE PERFECT DAYS TO DIE -ザ パーフェクト デイズ トゥ ダイ-」2026年9月6日 東京ガーデンシアター

01. FAKE STAR
02. SPOON & CAFFEINE
03. DRIVE
04. MIND BREAKER
05. Spray
06. Walkin' on the edge
07. NITE&DAY
08. MASTURBATING SMILE
09. FASTER BEAT
10. ROCK'N'ROLL
11. C.Y.HEAD
12. CANDY
13. 後遺症 -aftereffect-
14. Sick
<アンコール>
15. LAST PLEASURE
16. 少年
17. BEAMS
<ダブルアンコール>
18. カマキリ
19. NEEDLESS
20. Like@Angel

公演情報

黒夢ライブ

2026年10月30日(金)東京都 LINE CUBE SHIBUYA

KUROYUME 2027 ZEPP TOUR「2027」

2027年2月8日(月)神奈川県 KT Zepp Yokohama
2027年2月9日(火)神奈川県 KT Zepp Yokohama
2027年2月12日(金)福岡県 Zepp Fukuoka
2027年2月14日(日)福岡県 Zepp Fukuoka
2027年2月21日(日)北海道 Zepp Sapporo
2027年2月23日(火・祝)宮城県 仙台PIT
2027年2月26日(金)大阪府 Zepp Osaka Bayside
2027年2月27日(土)大阪府 Zepp Osaka Bayside
2027年3月5日(金)愛知県 Zepp Nagoya
2027年3月6日(土)愛知県 Zepp Nagoya
2027年3月11日(木)東京都 Zepp Haneda(TOKYO)
2027年3月12日(金)東京都 Zepp Haneda(TOKYO)
2027年3月13日(土)東京都 Zepp Haneda(TOKYO)

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