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shallmの全国ツアー開幕、学生時代の記憶と感情を表現したコンセプチュアルな夜

「shallm EP TOUR “ANTI AFTER SCHOOL”」の様子。(撮影:蛸島有闘)
7分前2026年10月15日 10:04

shallmが10月8日に東京・Zepp Shinjukuで、全国ツアー「shallm EP TOUR “ANTI AFTER SCHOOL”」の初日公演を行った。

本ツアーは9月23日にリリースされたコンセプトEP「ANTI AFTER SCHOOL」を携えて全国4都市で展開される、shallmにとって2度目のツアー。会場にはlia(Vo)が「学生時代の思い出や経験をテーマにして制作した」という「ANTI AFTER SCHOOL」の世界観を体感すべく、多くのオーディエンスが集まった。以下の記事にはネタバレが含まれるので今後の公演に参加予定の人はご注意を。

開演前には「大地讃頌」「ふるさと」「いのちの歌」「明日へ」といった合唱曲が流れ、さながら学校のような空間を作り出す。定刻となり暗転すると、長袖の白いスクールシャツに黒のスラックス姿のバンドメンバーが登場。続いてボブカットに紺の制服風ワンピース、ローファー姿のliaが、学校の机と椅子が置かれたステージに姿を現した。

ステージ後方に映し出された時計の針が14時を示す中、ライブはEPのオープニング曲「チャイムは鳴らない」でスタート。liaが授業中の教室でチャイムを待ち望む鬱屈した思いをみずみずしく伸びやかな歌声で表現すると、観客は手を挙げジャンプを繰り出して熱狂した。

今ツアーは自身の学生時代を下敷きにしたEPを中心とした構成ということもあり、MCではこれまでのライブ以上にlia自身のプライベートや楽曲への思いが丁寧に語られた。「お前、音楽ばっかりやっていても何の役にも立たないぞ」という教員の言葉から生まれた「先生の言う通り」の演奏前にliaは、高校2年時の進路希望調査で「音楽で生きていきたい」と提出した際、「茨の道だよ。大変な思いをするよ」と言われたエピソードを告白。「好きだからやりたかったけど、不安もあった。だから、ちょっと足りなかった勇気を先生にもらいたかった」と当時の本音を吐露し、「夢や目標ができたときに、背中を押せるような、衝動を掻き立てるような曲を書きたい」と自身の音楽の根底にあるテーマを提示した。時計の針が17時を回ったのち、“帰宅後のパート”では、家族や愛について自身の経験を交えて語る場面もあった。

EPで表現された“学生時代”の記憶を具現化するように、ライブ前半は学校の中、中盤以降は放課後や夜一人で過ごす時間に巡らせていた思いが表現されていく。言いようのない孤独感の中で愛を求める「おやすみ」、しんどい日々から逃げ出しそうになりながらも「(夢を)あきらめることはできない」という結論にたどり着くまでを歌った「月まであと何分?」、大人になった現在の自分から過去の自分へ向けた「アンチ・アフター・スクール」などが、切実な歌声とともに届けられた。

ライブの定番曲やEP以外の既発曲も14時、17時、月が浮かぶ夜といった時間帯のストーリーに合わせて盛り込まれ、観客は各曲に自身の思い出を重ね合わせるように耳を傾けた。またliaは「あの頃の君に届くように」という意思を歌に込め、「あなたは一人じゃない。自分を大切にできるように頑張ろう」というメッセージを客席へと送った。

ライブ中に観客へ何度も感謝を伝えていたliaは、アンコールで新曲「キミイロヒラリ」が2027年1月放送のテレビアニメ「描くなるうえは」のオープニングテーマに決定したことを発表。学生時代にshallmとして初めて書いた楽曲「夢幻ホログラム」の続編として制作されたこの曲を初披露し、たった1人で描いていた夢や未来に色を添えてくれた“君”への感謝を温かな歌声で響かせた。

初日公演を終えたのち、liaは「楽曲もMCもパーソナルな要素が濃かったので緊張していたんですけど、すごく楽しかったです。皆さんの気持ちに何か共感するものがあれば、今後もこういう曲を作っていきたい」と笑顔で語った。なおshallmはこのツアーで10月22日に愛知・名古屋ell.FITS ALL、23日に大阪・OSAKA MUSEを巡り、30日に福岡・OP'sで最終公演を行う。

公演情報

shallm EP TOUR “ANTI AFTER SCHOOL”(※終了分は割愛)

2026年10月22日(木)愛知県 名古屋ell.FITS ALL
2026年10月23日(金)大阪府 OSAKA MUSE
2026年10月30日(金)福岡県 OP's

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