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SHE IS SUMMERの5年間にわたる旅が終了、MICOは新たな“DOOR”を開く

SHE IS SUMMER「SHE IS SUMMER One Man Live Where is my DOOR?」の様子。(Photo by Hiroshi Takano)
3年以上前2021年04月21日 13:03

SHE IS SUMMERが4月15日にワンマンライブ「SHE IS SUMMER One Man Live Where is my DOOR?」を東京・TSUTAYA O-EASTにて開催した。

2015年9月に所属していたエレクトロポップユニット・ふぇのたすが解散し、2016年4月にソロプロジェクト・SHE IS SUMMERを始動させたMICO。高橋海(LUCKY TAPES)や原田夏樹(evening cinema)といった気鋭のコンポーザーとともに、女の子の気持ちに寄り添った歌を発表し同世代のファンを獲得してきた。活動5周年の2021年4月いっぱいをもってMICOはSHE IS SUMMERとしての活動に幕を閉じ、新たな道へ進むことを決意。約1年ぶりの有観客ライブとなったラストワンマンでは、LEBECCA boutiqueのディレクター・赤澤えるが書き下ろした物語「my DOOR」の朗読で自身の5年間を振り返りながら、活動の集大成を見せるパフォーマンスを披露した。

ソファや本棚、ライトなどが置かれ、まるで部屋のように飾り付けられたステージに現れたMICOは物語を朗読し、ライブの幕を開ける。スッとソファから立ち上がると、ステージ中央に移動して1曲目の「会いに行かなくちゃ」を歌い始めた。ブルーのセットアップにスニーカー、チュールがふんだんに使われたヘッドピースでドレスアップしたMICOは、「ようこそ、おいでくださいました『Where is my DOOR?』の世界へ。今日はどうぞ最後まで楽しんでいってください」と来場者を歓迎。そして座ったままライブを楽しむオーディエンスに「みんな立っていいんだよ?」と呼びかけ、3月にリリースした最新アルバム「DOOR」に収録されている「綺麗にきみをあいしていたい」を気持ちよさそうに熱唱した。

MICOは、軽快なバンドサウンドに乗せて「私たちのワンピース」を歌ったあと、1年ぶりにファンと会えた喜びを語る。「この旅で出会ったすべての人に感謝の気持ちを込めてこの歌を歌います」とつなぎ、歌ったのは「嬉しくなっちゃって」。台湾で撮影したミュージックビデオも話題になったこの曲では、ダンサブルなビートに乗せてオリエンタルな雰囲気が漂うメロディを歌いこなしてみせた。MICOは人気曲「君のせい」を、2ndミニアルバム「Swimming in the Love E.P.」に収録された“Swimming ver.”のアレンジで披露。「DOOR」のラストを飾る楽曲「夕暮れのキャンプファイヤー」は、オレンジの照明に包まれながら、噛み締めるように歌い上げた。

MICOは再びソファに腰かけると、冒頭で披露した物語の続きを朗読する。そして「Darling Darling」をエモーショナルに歌唱したあと、タイのユニット・Plastic Plasticと共作した「moon & kitchen」で持ち前のキュートな歌声を響かせた。海外からも人気の高い「CALL ME IN YOUR SUMMER」でアンニュイな雰囲気を作り上げたMICOは、最後の朗読のパートへ。1つひとつの言葉を噛み締めるように物語を読み上げると、ドアを開ける動作をしてから、今のMICOの思いが詰まった「HOLY HOUSE」を披露した。本編の最後を初期に発表した「あれからの話だけど」「とびきりのおしゃれして別れ話を」の2曲で締めくくり、MICOは颯爽とステージから降りた。

鳴り止まない拍手を受けてステージに舞い戻ったMICOは「私たちとしては体感5秒でした」と本編を振り返り、「ソロプロジェクトなので1人でいることがこの5年間多かったんですけど、今日はたくさんの方から力を授けてもらって心強かったです。来てくれたみんなの力もあって、すべての力を込めて歌うことができました。この光景は目に焼き付けておきたい。素敵な景色を見させてくれて本当に感謝しています」と感謝の気持ちを来場者に伝える。5年間の活動については「この5年間、私は『人間ってこんなに変わるものなの?』と自分でも思うぐらい成長して、ある意味小学生の頃の純心な自分に戻ったようにも感じられて。育っていく過程で個性を閉じ込めることがきっとみんなもあったと思うし、私もあったんだけど、大人になるにつれてどんどんそれが開いていって本来の自分を取り戻したような感じだったんです。一皮むけたという表現がぴったりな、そんな5年間だったと思います」と語った。

ダンサブルな「出会ってから付き合うまでのあの感じ」で盛り上がったあと、MICOは「SHE IS SUMMERは、幼い少女だった私が、自分だけのポジティブな考え方とか、ネガティブだからこそ生まれるポジティブさみたいなひねくれたテーマを歌詞にして、誰かを勇気付けられたらいいなと思って始めたプロジェクトでした。自分とたくさん向き合って、自問自答しながらいろんな扉を開けるような感覚で、本当の自分だと思えるものとたくさん出会えました。このままここにいて楽しく歌うこともできたかもしれないのですが、私はもっと根幹の部分からしっかりと成長していきたいなと思って、今、この扉を開く決意をしました。私の根幹の考え方は変わらないと思うので、こうして出会えた皆さんとはまた次の扉の先でも出会ってしまうのではないかと思います。きっとまた会えることを楽しみにしています。今日は本当にありがとうございました」と語る。最後に「ナイトブルー」を歌うと、「長いようで短い5年間の旅を支えてくれて、本当に本当にありがとうございました。SHE IS SUMMERでした」と涙ぐみながらも笑顔で挨拶し、ラストライブの幕を閉じた。

なおこのライブで朗読された「my DOOR」はMICOの公式ブログにて公開中。MICOのYouTubeチャンネルでは、MICOがライブの感想を語る動画が公開されている。

「SHE IS SUMMER One Man Live Where is my DOOR?」2021年4月15日 TSUTAYA O-EAST セットリスト

01. 会いに行かなくちゃ
02. 綺麗にきみをあいしていたい
03. 私たちのワンピース
04. 嬉しくなっちゃって
05. 君のせい Swimming ver.
06. 夕暮れのキャンプファイヤー
07. Darling Darling
08. moon & kitchen
09. CALL ME IN YOUR SUMMER
10. HOLY HOUSE
11. あれからの話だけど
12. とびきりのおしゃれして別れ話を
<アンコール>
13. 出会ってから付き合うまでのあの感じ
14. ナイトブルー

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