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映画「BiSH MOViE」舞台挨拶にメンバー全員登場!アユニ「チッチはお母様のドン」発言など飛び出す

2年近く前2022年06月10日 11:05

BiSH初の主演オムニバス映画「BiSH presents PCR is PAiPAi CHiNCHiN ROCK'N'ROLL」の舞台挨拶が、映画公開初日にあたる本日6月10日に東京・新宿ピカデリーで行われた。

本作は、2023年をもって解散することが決まっているBiSHのメンバー1人ひとりが、6人の監督とそれぞれタッグを組んで制作する映像作品。監督として行定勲、田辺秀伸、大喜多正毅、エリザベス宮地、山田健人、そしてWACK代表・渡辺淳之介が参加した。オフィシャルサイトで発表されているメンバーと監督の組み合わせ、作品タイトル、概要は以下の通り。

アイナ・ジ・エンド×田辺秀伸監督「リノベーション」

心に悩みを抱えるダンサーの女性が、不動産屋に連れられた内見先で不思議な出来事を経験していく。踊りと映像で魅せる、一人の女性が自身のルーツを探る物語。

ハシヤスメ・アツコ×大喜多正毅監督「レコンキスタ」

鬱屈した日々を送るOLが、ある日社内のエレベーターで奇妙な時空のループにはまる。エレベーターの停止先に見つけたものとは。過去の自分をぶち抜く爽快ムービー。

アユニ・D×エリザベス宮地監督「オルガン」

「山に行ってくる」と言って、遠くへ去っていった兄の竜一。山小屋に向かったあーこは、竜一が撮った一枚の写真と自分宛の手紙を見つける―。

リンリン×山田健人監督「VOMiT」

どこでもない夜道を千鳥足で歩く一人の女性。彼女の不思議な旅路の終着地は―。人間の感情を圧倒的な映像美と音楽で魅せる異色のトリップムービー。

モモコグミカンパニー×渡辺淳之介監督「PEACH CHAOS PEACH」

普通の高校生桃子がある朝目覚めると。。。これ以上はネタバレするとなんも面白くなくなってしまうような青春ドタバタコメディ。

セントチヒロ・チッチ×行定勲監督「どこから来て、どこへ帰るの」

チヨはアキオのことを2番目に好きだといつも言った―。許されない関係にある男女の濃厚な文学的恋愛物語。

まずメンバーと監督の組み合わせをどう決めたのかについては、アユニが「監督さん側があみだくじをして決めたので、私たちはどういう組み合わせになるかまったく知りませんでした」と説明した。そしてそれぞれの作品について語る場面では、まずアイナが「私はダンスがずっと大好きで、今もBiSHで振り付けをやらせていただいたり、生活の一部と言っても過言ではない。映画の中でダンスのルーツについてたどっていくんですけど、どうかこれをダンスだけで考えてほしくなくて。皆さんのお仕事とか、生きていてどうしようもなく嫌だなと思ったこととか。私の場合はダンスで嫌なことがあったときに、“引っ越し”という手段を取りました。皆さんも新しい一歩を踏み出してみたら、ちょっと経験したことのない面白い出来事があったり、謎すぎる1日を送ったりする。でもそれが新しい刺激になる日が来る気がするのでそういう気持ちで観ていただけたらうれしいです」とコメント。そして6作品のオープニングを飾る作品になるということで、「謎な空気で始まるので、『今から何を見せられるんだろう』と思ってくれたら、6人の映画を面白く感じると思います」と話した。

ハシヤスメはタッグを組んだ大喜多監督がBiSHの人気曲「オーケストラ」のミュージックビデオ監督であることを説明してから、「作品を作るにあたって、まず私の過去のインタビューを読んで台本を作ってくださって。ハシヤスメ・アツコ像に近い作品を作っていただいたのですごく役は演じやすかったです。ただ、ハシヤスメはあまり怒ったり、感情的になったりすることがないんです。この作品では怒りの感情や取り乱す感覚を思い出すのが大変でした。あとはエレベーターの密室空間という特に代わり映えのしない景色の中でいかに自分が表現するかを考えて、演じさせていただきました」と撮影を振り返った。

アユニは「監督がエリザベス宮地さんというドキュメント作品をたくさん生み出している方なので、この映画も脚本を作る前に、宮地さんと2人で喫茶店に入って、アユニ・D以前の私に関する実態調査をしてもらって。そこで話した内容がこの映画の中に入っています」とコメント。続けて「私は現実でも妹で、上に姉と兄がいて。映画の中でも妹だし、お兄ちゃんのことを実際の呼び方と同じように“にいに”って呼んでるし。本来の私の人間性が練り込まれている役柄なのでまったく違う人格になるとかいうことではなくて。役作りというよりはもう一度自分自身を見つめ直したという感じでした」と自身と役柄がリンクしていることを明かした。またアユニは自身の作品が6作品の中で「シビアでディープ」だと位置付けており、「死について向き合ったり、雪山でのシーンなど過酷なものがあったり。皆さんの心に深い傷を残せたらいいなと。タイトルが『オルガン』で、鹿の臓器がこの作品におけるキーになるんです。臓器って皆さんの中にあるもの。普段目に見えてないものが見えるというのは奇跡的なことなのかなって。当たり前のことを当たり前だと思わないことが大切だなということに、コロナ禍では特に気付いたので、そういうことも含めて、(映画鑑賞者に)ショックを与えたいです」と話した。

リンリンは6作品中、唯一セリフのない作品に携わった。劇中で見せるダンスについて、彼女は「私はダンスがもともと得意ではなかったんですけど、Seishiro先生(振付師、ダンサー)が付いてくださって、何回もスタジオに入って。『コンテンポラリーダンスには正解がないんだよ』と何回も言ってくれたので、心が軽くなりまりした。作品のテーマは『同調圧力にやられて、もがいている女性』だったんですけど、それを自分なりに正解を見つけて、ダンスで表現できたのかなと思います」と説明。こだわった点については、「ダンスが苦手なので、ぎこちなくなったり、固くなったりしてしまったことをすごく悔しく思ってました。でも見返したときに、それがそのときにしかできない気持ち悪さとして表現されていたので、それはそれでよかったかなと思います」と述べ、ストレス発散方法について聞かれると「おうちで枕に顔をうずめて、うわーってすごいでっかい声を出します。1カ月に1回くらいで大丈夫です」と答えた。

モモコは学園コメディの作品について、「渡辺さんが監督に決まった時点で覚悟はしてましたけど、モモコグミカンパニーと渡辺淳之介さんそれぞれのヤバさが組み合わさって、カオスになってしまった感じです。演技が初挑戦だったんですけど、コメディだったからこそ、いい意味で自分を振り切れたような気がして。校庭の中心で叫ぶとか、普段やらないことなので。観ているほうもストレス発散になるんじゃないかなと思います」とカオスさを強調。殻を破ることができた出来事について質問があると、「普段から殻を破れないタイプなので、映画は最近の話ではないですけど、かなり殻を破れた体験でした。作品の中で『やらせろ!』って叫ぶシーンがあるんですけど、WACKメンバーとかの前で言わなきゃいけなかったんです。始めのほうの演技で『そんなんじゃ終わらないぞ』と(監督から)言われたんで、振り切って120%で叫べたのは殻を破った経験でした」と撮影時の体験を振り返った。またモモコの作品にはWACKメンバーが多数参加している。これについてモモコは「WACKメンバーは個性のある子たちが集まっていて、グループの色があるんです。元EMPiREのExWHYZのメンバーはおしゃれで“一軍の陽キャ女子”みたいな感じだから本当に怖かったし、数日間、撮影を引きずってExWHYZのメンバーを怖く思うこともありました(笑)」と話した。

チッチは「行定監督が脚本を送ってくださったときに、私に対して『一歩を踏み出しなさい』と思って書いてくれたのかなって思いました。覚悟を決めて臨んだ物語です。チヨは自分の気持ちにまっすぐだったり、少しミステリアスだったりする女の子なんですけど、私が演じている中で自然体でいられるような女の子だったので、やってやるぞという気持ちよりは、覚悟を決めつつも私らしく演じられた役でした」とコメント。さらに「人間の醜い部分、美しい部分をモノクロで描いていて、観た皆さんの中でいろいろな気持ちが湧き上がってくるような物語なので、まっすぐに受け止めてもらえたらいいなと思います」と話した。

その後、メンバーがそれぞれの作品について感想を述べることに。アイナは、過去にBiSH「MONSTERS」のMVで外国人がメンバーに怒り顔で言葉をまくしたてるシーンがあったことに触れつつモモコの演技について言及。「私とモモカンが爆笑してたんです。それじゃダメだからちゃんとしようとしてたんですけど、活動してきた7年間で私とモモカンは笑ってはいけないところで笑ってしまってたんです。だからモモカン、今回はカメラの前でよく笑わなかったなって。全身全霊であれを演じてたのはすごく面白いです」と感想を語った。またモモコは「ハシヤスメさんのドロドロとした感情的な部分が見られたのが意外で、スッキリしました」、ハシヤスメはアユニの作品について「映画を観て、ここまで人を惹き付ける力を持っているんだなって。オムニバス映画だけど、また続きが観たくなるような作品でした」、アユニはチッチの作品について「BiSHのメンバーとはほぼ毎日一緒にいる中で、(あとから加入した)私からするとお母さんが5人いる感じなんです。チッチは“お母様のドン”みたいな感じなんですけど、この映画ではお母さんの恋愛を見ちゃったみたいな、ドキドキが止まらない感じが印象的でした」とそれぞれ話した。

チッチは“お母様のドン”発言を笑うも、感想を話してくれたアユニに感謝を伝えてから、「リンリンの作品がすごく好きでした。映像美、音楽で頭の中がごちゃごちゃになる瞬間があって、その感じが大好きです。リンリンのカッコよさ、美しさが一番引き出せているから、山田監督でよかったなって。2人に拍手を送りたいです」とリンリンと山田監督に賛辞の言葉を送った。リンリンは「おふざけとか春画とか性的なテーマのものが小さいときから好きなんです。子供の頃、親に観ちゃダメと言われるようなものを観ておいてよかったなと、大人になって思う」とモモコの作品がお気に入りであると明かし、「左利きのモモコさんにしかできない動きがたくさんあって、よかったです」と感想を口にした。そしてモモコはここまでで誰も触れていないアイナの作品に言及し、「アイナさん本当によかったです。田辺監督はMV監督だからすごくきれいでしたね。踊りもアイナのよさが出ていた感じがします」と褒め称えた。するとアイナは「なんか今日、すごく優しいねえ。焼き肉でもおごらないとねえ」と笑顔を見せた。

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